詐欺専門紙ではないが…詐欺師の天敵であり続けます

(敬天新聞11月号)

詐欺師問題専門紙…ではなく、詐欺師の数が現代は多すぎるのです!!

 最近、詐欺関連の記事が本紙紙面を賑わしている。とは言え、本紙が詐欺事案を専門として扱っている訳ではない。「国賊は討て」のスローガンを掲げ悪党を叩くと、必然と詐欺事案にぶつかるのである。
 大物に小物、根っからの犯罪者に犯罪意識が希薄な小市民(特に若造)と、詐欺師・ペテン師・山師等が巷に溢れているのだ。嘆かわしいが、我が国は詐欺王国といっても過言でない。
 本紙が詐欺事案に深く取り組んだ切っ掛けは、訪問販売業者から変質発生したアポイントメント業者の悪事を知ってからだ。
 かつての訪問販売業者は、アポ無しで相手方に乗り込んでは、巧みな弁舌と時には恫喝を織り交ぜながら物品を半ば強制的に売り付けるのである。
 所謂「押し売り」のことである。ただし、買う方も「仕方ねいな」と、ある意味人助けとして不必要な物(石鹸やゴム紐など)であっても購入していたものだ。
 この日本人らしい人情味溢れる互いのやり取りも、いつしか物品も羽毛布団や貴金属といった高額な物となり、売り方の口上も詐欺そのものとなっていった。そして、標的となる多くは一人暮らしのご老人であった。

若い奴が詐欺師で稼いだアブク銭を勝ち組の証、と信じる、醜悪な現状

 後に、弱者を食いものにする卑しい詐欺師が、訪問販売業の大半を占め飽和状態となると、悪党共は新たな詐欺舞台へと移動していった。それが、アポイントメントセールスである。
 高額景品や海外旅行が当ったとかいう餌でカモを誘き寄せては、無関係の英会話教材やリゾート会員権等を売りつけるのである。
 アポイントメントの無し有りの手法が違うにせよ、高額商品を押付けるのは一緒である。また、アンケートと偽り繁華街で声をかけ、やはり高額の商品や役務契約を結ばせるキャッチセールスも、全く同類である。
 ただ、従来の訪販業界と大きく変化した点が、騙し騙される双方が若者達であることだ。不謹慎は承知で記すが、詐欺師たるものそれなりの知恵と経験が必要とされ、それらが仕掛けた詐欺事案のなかには「なるほど」と、膝を叩き感心させられることも時にしてある。
 しかし、若造共が其れこそゲーム感覚で人を騙し簡単に銭を掴み、自らを「勝ち組み」そして「騙されるのが馬鹿」などとほざいているのを目にすると、叩き潰して銭を吐き出させたにしろ、それでも物足りない程である。逆に、拳骨の一つでも食らわしたほうが、溜飲も下がるというものだ。
 結局こういった輩は、真っ当な人生に転換できるはずもなく、アポ業界が下火になった後も、未公開株の販売や如何わしい投資出資の営業へと流れたり、犯罪そのものであるオレオレ詐欺・振り込め詐欺の実行へと、際限なく墜落していったのである。

日本を堕落させたリーダー達が、またも新たな嘘で国民を翻弄しはじめ

 若造共が無軌道に犯罪に走るその傍では、利己的に営利を求める腐った大人が、ナンタラの偽造を繰り返しては、若造共に「自分さえ儲かればいい」と、貴重?な実践教育を施している。
 悪意のもと他人を騙し、金品を奪い損害を与えるのが詐欺の定義とするなら、我が国では広い世代で詐欺を生業とする悪党が生息しているといえる。
 恥を知るといった日本人の美徳が廃れてきたと言われ久しいが、最早、常に疑いをもって緊張の日々を過ごさねば為らないほど、我が国は住み難い国へと没落したようだ。
 一方、日本を此処まで墜落させた張本人でもある政治家等はというと、主要政党は政権の奪い合いに血眼となり、個々の政治家は代議士の椅子にしがみ付くばかりに、保身に明け暮れている。

詐欺師より政治家のつく「嘘」の方が日本国にとっては「大罪」である

 総選挙が間近と言われる最中、彼等の口から発せられる言葉は、国民に聞こえのいい話しばかりである。政治家が口にした公約の一割でも実現すれば、我が国は素晴らしい国へと再生するのだが、人を騙す詐欺師の口上と何ら変わらない戯言と、国民の大半が諦めの境地で聞き流しているのが現状だ。
 詐欺師が放つ嘘ならば、いずれ罪に問われるが、政治家の嘘は大概お咎め無しで終わる。為らば、自民党政治の嘘に飽き飽きしていることを思えば、一方の嘘つきである民主党に政権を渡しても良いかもしれない。
 民主党のお題目に「(政権を奪ったら)無駄使いを無くす」とあるが、一・二度の無駄使いなら即座に無くす事も簡単だろうが、数十年続けた無駄使いは、既に血肉となって隅々に行き渡っているのだから、それを吸い取り削ぎ落とすのは相当困難と言える。
 又、高速道路料金の完全無料化や、ガソリン暫定税率の廃止を声高に叫んではいるが、実現したとして果たして国益に適う政策なのか甚だ疑問だ。税収の入り口を閉めた後、どう遣り繰りするつもりか解らないが「無駄使いを無くしタダの物に飛び付け」と、民主党は国民にアピールしているようだ。
 国家財政を大局的に論じるのではなく、一般家庭の家計簿規模で収支を語っている民主党の底の浅さが、政権を任すにしても何とも不安この上ない。

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