パチンコSANKYOと熊取谷稔氏

(敬天新聞11月号)

澤井社長は賄賂三昧?

 パチンコ・パチスロメーカーSANKYOの強みは、規制緩和を知らねば作れないギリギリ基準の新台を、真っ先にパチンコホールに納入出来る事だそうだ。パチンコホールも他メーカーも、SANKYOがどんな手口で法定基準ギリギリの新台を作る「情報」を得ているのか不思議でしょうがない。
 本紙でも初夏より、この極秘情報入手法を追及し調査も行っている。パチンコパチスロメーカーは、新商品のパチンコ台などをホールに納品する前に「財団法人保安電子通信技術協会(以下、保通協)」に、法律適合の型式試験を申請する。
 保通協は警察OBが役員を占める半役所みたいなもので、検査自体に数百万円単位の途方もない検査料を取るのだから言わば利権団体といってよい。メーカーにとっては悩みの種だが、逆にここの職員を抱き込めれば、打ち出の小槌を手に入れたようなもの。
 SANKYOの澤井社長はその点抜け目なく、前担当のN氏を旅行・女性も含む接待付けにし、自社新台の優遇とライバル企業対策を暗に要請していた。
 澤井社長はナンバーUだが、SANKYOの美味しい所をくまなく我が物としているそう。販社や液晶製造メーカー、東日本遊技機商業協同組合等からの多額のリベート供与から始まり、優良スポンサーとしてテレビ局等からも接待され、女子プロゴルファーとも仲良くなれたり。余り派手なので国税にもマークされている。

毒島会長と熊取谷稔氏

 国税が目をつけているのはSANKYOのトップ毒島会長も同じだそう。愛人の為に三十億の自家用ジェットでハワイの別荘へ行ったり、千葉のマンションを一棟丸ごとプレゼントしたりという贅沢三昧も国税に睨まれる要因だろう。
 しかし実際は、政財界のフィクサーと言われる熊取谷稔(いすたにみのる)氏へのSANKYO側の表立った協力関係等が国税の目につく要因になっている。
 政財界のフィクサーと呼ばれる人物は、「フィクサーを自称する人間」も数に入れると日本中に何千人もいる。しかし、この熊取谷氏はリクルート事件の頃から暗躍していた、本物のフィクサーの中の一人だ。
 あらゆる業界に根を張るが、パチンコ業界への関係性は根深い。
 熊取谷稔とネット検索するとコスモ・イーシーという会社の代表取締役としてコスモ社サイトが出てくる。熊取谷氏はコスモグループの代表として暗躍しているのだが、コスモ社サイトだけで判断してはならない。
 最近、(特に詐欺被害者に多いが)目的の人物や企業をネット検索し、出てくる情報だけを鵜呑みにする人が非常に多い。詐欺被害者の多くが、詐欺サイトの謳い文句をそのまま信じて後悔しているのもその一例だ。
 熊取谷氏のコスモイーシーサイトの場合は、逆にサイト自体はムチャクチャ下手な作りで年商も二〇〇億そこらしか書かれていない。というより、二〇〇六年から更新されていない……?きっと詐欺師とは逆に控え目に目立たぬように心掛けているのだろうか。
 このチャチなサイトからは想像もつかないが、熊取谷氏はSANKYOだけではなくパチンコ業界の名の知れたメーカーからホールまで、殆どのパチンコ関連業者が世話になった事があるという正に悪の枢軸、いやフィクサーなのである。SANKYO毒島会長も何度か熊取谷氏に面倒を見て貰っているそう。

国税局の標的に自ら…

 今回、SANKYOは熊取谷氏が実質支配する株式会社ジェイビーの新型パチンコ機を発売するそうだ。代表者は香坂性知氏(在日民団サイトの記事では「香坂性一」氏となっておりどちらが通名か本名かは不明)という事だがオーナーが熊取谷氏だというのは業界の周知。
 ところで、熊取谷氏は昨年も国税局に九〇億円近くの景気のいい脱税を指摘され、値切って追徴課税を七億円ポンと払ったのだとか。
 国税局も昨年の事件では黒星となったが、その分、これから先の監視は鋭いだろう。
 熊取谷氏は、後藤田正晴、亀井静香、平沢勝栄など警察利権を牛耳る警察庁OBの政治家らを手足として使え、もちろんその他の政界人脈にも顔が効くわけであり、警察や検察はもちろん、国税局だって下手打ちはできない。
 昨年の脱税から追徴課税に至る事件でも、熊取谷氏よりも国税側の方が痛手は深かったのではないだろうか。熊取谷氏側は追徴課税も何のそので、今やパチンコ業界の最大の儲けどころである「換金システム」の利権を牛耳り独占支配しようと邁進している。
 そんなこんなで熊取谷氏包囲網の厳しい中、熊取谷氏の一翼として毒島会長がどんな役割を果たそうとしているのかは定かではないが、自ら渦中に飛び込んでいっているのは確かであろう。自分の足元の火消しにさえおぼつかないのに。
 何より毒島会長は、ブラックジャーナリストS氏、日本電動式遊技機特許株式会社の徳山謙二朗氏とマッチポンプでSANKYOを揺さぶる獅子身中の虫、H氏を追い出せないまま顧問という形で社内に抱えている。この先は愛人との自家用ジェットトラベルも難しくなるのでは?

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