社主の独り言(辛口)

(敬天新聞11月号)

▼悪い事する国会議員は自民党の議員ばかりかと思っていたら、社民党も民主党も同じだね。先日、帰省中に知人を集めて飲んでいたら「右翼は押し売りもするんですか」と訊かれたので「無名の所なら兎も角、少なくとも名の通った所はそんな見え透いた恐喝はしないだろう。そんな奴らはエセだろう」と放って置いたのだが、よく話を聞くと実際に被害が出ているというので名刺の住所を訪ねさせた。
 住所地にそれらしき団体はなく、おばさんが一人留守番をしている。こういうのに詳しい者に尋ねたら大抵がエセ(たま〜に後に用心棒がいたりするが、それとて本物のヤクザである場合は少ない)で、詐欺師が多いそうである。
 そりゃそうだろう、こんな事をしたら、一発で当局に持って行かれる。相手の様子を伺いながら、相手がマジメそうな会社だと分ったら、ヤクザか右翼か同和か、と勘違いするような言動を用い、書籍を売り付けるのである。断ると直ぐにでも街宣車で押しかけるような脅迫も行う。
 その会社名を念の為、インターネットで調べたら、何と一つは社会党の和田静夫が代表だったが、こっちは三年前パクられ現在裁判中。
 もう一つは民主党の山下八洲夫議員が代表を務める政治団体。山下議員側は「名義貸しだけで出版には携わっていない」とほざいているが、受取った額は七年間で一億三〇〇〇万円である。これだけ貰っていて、この恐喝団体がやっていた内容を知らなかったでは通らないだろう。
 現に我々の取材に対して、現責任者は「議員が知らなかった訳ないですよ」とハッキリと答えている。議員連中が秘書のせいにしてしまうアレである。
 ただ気になるのは売っている本である。「日本の領土」「自衛隊国防大網」「公安百二十年史」と如何にも右側陣営から強調されるような本である。右側陣営の足を引っ張ろうとして売らせたのだろうか。
 それとも今は民主党だが、山下八洲夫議員も元社会党出身というからタイトルは右っぽいが、中身は社会党の言い分みたいな内容なのだろうか。だが売り方は恐喝押し売りである。
 この山下議員、党倫理規則に反したとして処分を受けたらしいが、一番軽い「幹事長注意」だったらしい。
 七年間も恐喝団体から金を貰い続け、被害者がどれ程、嫌な思い、辛い思いをしたかを考慮に入れるならナントカ還元水で自らケジメをつけた松岡議員の方が余程罪が軽いではないか。これでは民主党は自民党を責められないし、政権与党になる資格もなかろう。
▼西武の堤義明氏が一線から消えて久しい。あーいう晩年は淋しいだろうなぁー、と思っていたら、やはり庶民とはスケールが違うのだ。愛人に七億円のキンユウサイをプレゼントしていたという。
 キンユウサイとか見たこともないので何のことだかわからない。査察で入って見つけた国税が税金を取ろうとしたが、愛人女性が十年以上も前に貰った物だから時効だとか、慰謝料だから税金はかからない、とか言って抵抗したから安月給の国税下っ端職員が腹いせに漏らしたのだろう。
 俺がもし国税職員でもやっぱり漏らすね。守秘義務があっても羨ましくて我慢できないよ。幾らか賄賂を貰ったなら考えるけどね。十年以上も前に貰った物をそのまま持っているってことは、この十年間はそれ以外の金で生活してきたってことだから、もっと貰っていたってことになる訳だ。
 給料を幾ら貰っていたか知らんが、相当悪いことするか脱税しなきゃ、それだけの金を愛人に渡せるわけがない。堤義明って悪い男だったんだねー。だけどこの愛人女史から見たら神・仏だろうしなァー。しかし本妻はどう思っているのだろうか。他人事ながら気になる。これだけ金があればそんなこと関係ないか。
 こんな男の愛人になる女ってのは運がいいよなー。金持ちの愛人になったからって、必ずしもこんな大金貰えるとは限らないし、美人だから運命まで強運とも限らない。こうした紙一重の運命って何なんだろうね。うちの近所のキヨコちゃんなんて、ウナ重定食を奢るだけで満足するらしいよ、かわいいねー。

▼いつだったかNHKの歌番組で夫婦愛の歌の特集をやっていた。その時ゲストにプロゴルファーの青木功夫妻が出て来て、思い出の一曲ということで五木ひろしが「お前と二人」を歌ったのだが、その間この青木夫妻が今にも食いつかんというばかりに見つめ合い、肩を抱き合っていたのだが、あれが演出なのか、本人達の気持ちの昂ぶりかは知らぬが、まあ見ていて不愉快なこと。
 高齢者や老人や障害者の方が、手を握り合い助け合って歩む姿は微笑ましいが、高齢者が人前で色気を出しあって見つめ合う姿はどうにも様にならないものである。若者なら「バ〜カ」と思いながらも、それなりに「しょうがねーなー」で見過ごせるが、中高年の人前でのイチャイチャは戴けない。本人は世界を飛び回っているせいで外国人気質が身に付いている、と気取っているかも知れないが、人前での見つめ合いは辞めて欲しい。何も人前でやらなくても二人だけの時、幾らでもくっつけるだろう。家の中で、寄り目になる位見つめ合い、五十肩で手が上がらなくなる程抱き合えばいいじゃないか。
 大体、青木には離婚歴もあって、前の奥さんの気持ちも少しは考えろよ、とついつい私の場合思うのだが、それは男側の論理であって、女性の場合、男に比べて現実主義で別れた男のことなどケロッと忘れてしまって、前の男に全く未練がない、というのが殆どだそうである。それならいいけど、それにしても日本人の場合、人前で見つめ合うのは似合わない。見る側も嫌なのである。これも自分に出来ない妬みの一種かなァー。
 多分、池田先生は「いやー、全くお前の言う通り、いい大人が人前でイチャイチャするなんてとんでもない。そんなもの蒲団の中で済ますことだよ。秘密にしなきゃいけないことだから秘め事と言うんだからな」で終わり。寺ちゃんならこういうだろう。「よう喜沢町のー、老人の楽しみをあんまりほじくり返しちゃ可哀想だよ。五十、六十もなかなか味があるよ。ところで、その歌二番は俺に歌わして」ってか。
 だけど、敬天の生き方には正義がある、は嬉しかったねー、有難うよ。

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