抵当権抹消工作
「深夜の家屋解体、偽造株券売買等のご用命は当社まで!」
 NEC関連会社=(株)シンシアから原町共栄クリーンのニセ株を買い取った戸田市の不動産業者『照力』については、本紙で過去2回に亘ってその欺瞞性を説いた(昨年11月号、12月号)。

 照力が何のために、どういう経緯を辿って前記株券を買い取ったか、更に現在ではその株券をどうしようとしているのか本紙は総てお見通しなのだが、飽くまでも照力は「自分達で共栄クリーンを運営し、総工費1,000億円の産廃最終処分場建設を成功させる」とか「共栄クリーン株を売り渡すつもりは全く無い」などと仰っているので、一日も早い着工と処分場の運営を期待しよう(ということにしておこう)。

 さて、今回は共栄クリーンの話はお休みして、照力に纏わる重大な犯罪行為の情報を入手したので詳しくご紹介しよう。
 1つめは今から10年ほど前の話になるが、先ずは主な登場人物の紹介から。
 @当時照力の社長だった市ヶ谷孝A僧侶でありながら詐欺師の杉林浄朝(富山県出身)B杉林の子分=沢田某(本名ではないとの情報あり)C浦和の大地主で元ニッセイレディーの吉野女史D千葉の金融業者K社長の5名である。

 C吉野女史はDK氏に借金があった。K氏は吉野女史の土地に3億円の抵当権を設定した。
@市ヶ谷A杉林B沢田の3人は、抵当権者であるK氏に気付かれることなくこの抵当権を抹消し、土地をカネに変えるためのある計画を企て実行に移した。万全を期すため、K氏の住民票を千葉県から東京都港区にこっそり移すという念の入れようだったという。結果この3人によって抵当権は抹消された。無論、K氏が知らぬ間に…。

 一言すると、沢田がK氏に成りすまして抵当権抹消を行ったのだが、勿論そこには様々な虚偽申請に基づく書類が使用されており、或いはそれらを偽造した可能性も大である。何れにしてもこれらは、歴とした犯罪行為である。

 この抵当権抹消工作で照力の市ヶ谷は、杉林に200万円を、その子分で実行犯の沢田に100万円をそれぞれ手渡したという情報がある。
 もしこれが事実ならば、黒幕はやっぱり照力市ヶ谷社長(当時)ってこと…?
 杉林が過去に何度かの逮捕歴を持つ詐欺師だった事もあり、市ヶ谷がシゴトの上手い杉林に依頼してそれを子分の沢田が実行した、という話である。実際に、何処かの役所へ手続き(欺き)のために沢田が訪れた際、市ヶ谷も同行したと言われている。
 そうだとすれば、少なくとも市ヶ谷が何らかの虚偽申請や書類の偽造に関わっていると言えそうだ。

 ともかく、晴れて抵当権は抹消された訳だから、あとは市ヶ谷の本業である土地の売買だ。高く売り飛ばして大儲けするゾー!と思っていたら、飛んでもないハプニングが…。
 こともあろうに、真正なる抵当権者であるK氏に抵当権抹消を気付かれてしまった。もちろん悪者3人組も慌てただろうが、気付いたK氏本人も驚いたに違いない。自分が知らぬ間に、自らの意思で3億円の抵当権を外したことになっていたのだから無理もない。
 すぐさま警視庁赤坂警察署に相談。警察が捜査を開始し、アッという間にメンバーが割り出され@〜Bの3人は事情聴取を受けた。

 ところが、流石に悪名高き市ヶ谷である。その対応は他の2人とは違った。自分だけは弁護士に一任して出頭もせず、警察とは一切顔を合わせなかったという噂だ。なんとも往生際の悪い、そして男らしくない、その腐りきった根性を如実に物語るエピソードではないか。

 その後逮捕寸前まで追い込まれた市ヶ谷だったが、東洋不動産という業者が問題の土地を全て買い取り、抵当権者K氏にもそれなりの金額が渡ったため和解となり、逮捕は免れた。
いやはや、本紙地元の戸田でも、特に昔を知る方々の間では悪名高き市ヶ谷くんであるが、これほどまでに悪辣な手口で土地やカネを操っていたとは…。恐れ入りましたよ、イチガヤ・タカシくん!

 この事件をきっかけに、市ヶ谷は照力の社長職を降りて現在の代表取締役となり、以後、横山智一氏が社長を務めている(ちなみに共栄クリーンの社長も横山氏)。
狡猾な市ヶ谷クンのことだから、おそらく表向きは横山氏を代表に据えているだけで、実際には自分が陰で糸を引いているに違いない。

 こんな御方(市ヶ谷)に「共栄クリーンは我々の手で運営する」とか「これほど複雑な問題が共栄クリーンに絡んでいるとは知らなかった」はたまた「年末の慌ただしい時期だったのでよく調べずに全株式を買い取った」などと言われてもぜーんぜんッ、信用できないのである。
まあ良い(本当は良くないケド)。「今回はその話題をお休みして云々」と冒頭にも記したので、2つめの話に移ろう。

 
 商売道具はショベルカー
善良な社員の皆さんに申し訳ないと思いませんか?市ヶ谷くん!
 2つめは、比較的新しい(今から数年前の)お話。ここにも前記A杉林とC吉野女史が登場する。

 ある場所に吉野女史所有の土地・建物があった。この土地を照力が買った。断っておくが、前段の土地とは全く関係ない別の土地の話だ。
 通常、建物を含む土地全ての価値を10とした場合、土地の値打ちは3、建物は7となる。仮に全部で1億円だとすると、土地だけでは3,000万円の価値しかないことになる。
 但し、建物が建っていない更地ならば、その価値は土地だけで10割となる。当たり前だが。

 そこで、自分(自社)の土地に建っている吉野女史所有の建物を疎ましく思ったのか、市ヶ谷はそれを壊すように杉林に依頼。杉林は夜中にショベルカーを使って建物を破壊した。もちろん吉野女史には無断で、である。

 何ともはや、○国人窃盗団も真っ青の荒業である。そういえばここ数年、埼玉県内各地で同様の手口の窃盗事件が続発している。ショベルカー等の重機でATM自動支払機を破壊し、或いは高い所から金庫を落として壊すなど、なにしろ手口が荒い。
 いや、だからといって市ヶ谷クンを疑っている訳ではない。ただ、その手口が似通っていたから連想しただけだ。ま、まさか、イ、イチガヤくんが、そそそんな…、ねぇ……。

 果たしてショベルカーによって更地となった土地は全て照力の物となった。
と言っても、もちろん照力が買った土地だから照力の物なのだが、更地となったところに吉野女史或いは第三者が建物を建てようとしても、今度は地主=照力の許可が必要となる。ここで言う「全て照力の物となった」とは、そういう意味に於いてである。
 斯くして市ヶ谷及び不動産照力は、自らの所有する物件の価値を3割から10割へと飛躍させることに成功しましたとさ。めでたし、めでたし。

 ―というのが2つめのお話でした。この土地が現在どうなっているのかについては、鋭意取材中につき今しばらくお待ちを。
 例えば照力が誰かに売り飛ばしたのか、或いは自社で何かを建てて運営・管理などをしているのか、若しくは息の掛かった業者にそれをやらせているのか…。
 まあ、本紙『敏腕』取材班の手に掛かれば、それぐらいのことは簡単に分かっちゃうから問題無し、だよネ(みんなー、期待してるぞー。仕事しろよー。え?お前が調べろ?……ハイ、分かりました)。

 それにしても市ヶ谷さんってば、やることが荒々しくってワイルドだワぁ。なかなかのやり手不動産よねぇ。ついでにアタシの身も心も、貴方のそのショベルカーでめちゃくちゃにしてくれないかしら〜ン…などとウットリする女が居ると思ったら大間違いだゾ!タカシちゃん。
 あ、こんなこと言っちゃいけねえか。最愛の(?)奥さんと愛人が、じゃなくってお子さんが居たんだよね。シ・ツ・レ・イ。
 西川口辺りで筆者とばったり会ったら、知らない振りとか帽子を目深に被ったりしないで、堂々と声を掛けてネ。たとえ貴方の隣に奥さん以外の女性がいたとしても…。
 パチッ!(ウィンク)。

 
トップページ大企業(有名企業)大組織一覧
©2005 敬天新聞社
info@keiten.net