【ビルメンテナンス業界事件簿】
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ニッポンのお役人様 | ||
しかし今になって考えてみれば、当初相談に来た業者にしても、談合の消滅などを本気で考えていた訳ではなく、手前勝手に動き出した業者を牽制することで秩序ある談合(勿論、自分らが主導的立場で…)を復活させる事こそが、真の目的だったようだ。 これら数社においては今後、自社の存続を考えて自らを正し、早急に対応することが必要だろう。 さて、現行法に於いて、談合が不法行為である事は今更記すまでもない。 指名業者選定一つとっても「談合行為は許さない」といった強い姿勢は、全く感じられない。 談合を行なうような業者を指名した、自分達の明らかな選定ミスは棚上げにし「談合の疑惑が晴れるまで入札を延期して、必要とあらば指名業者を入れ替える覚悟です」等々、悪いのは飽く迄業者だとする、この手の『覚悟のほど』を何度耳にしたことか。 しかし、前記業者の相談の本質通り、談合のシステムは崩壊し始めている。業界生き残りを賭け、仁義なき戦いを自身の手によって引き起こしているのだ。 それが『特命随意契約』である。この契約方法は、発注者が業務委託先に選定するのは只の1社であり、しかも契約年数は1年ごととなってはいるが、多くは数年間、中には10年余りも継続受注させているものが大半を占めているのだ。 |
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しわ寄せは労働者へ | ||
多くの自治体がその拒否理由として挙げるのが「既存労働者の職場確保」と、「業者変更による現場の混乱を防止する為」の2点である。 先ず労働者の職場確保の件だが、業界の慣例として『業務を離れた場合は当該人員を次の受注業者に引き渡す』と、どの現場でも常識として行なわれているので問題ない。 次に、業者の変更によって業務に支障が出る可能性についてだが、これこそが愚の骨頂と言って何ら差し障りない。 この《自治体》&《特定業者》による随契(馴れ合い談合)によって、他を圧倒するほど多くの委託業務を発注しているのが、東京都三鷹市(=安田養次郎市長)である。 この“蜜月関係”について、三鷹市は「ハリマビステムさんとは数十年来の付き合いで、信頼のおける業者です」と胸を張るが、言い換えれば「他は信用できないから仕事を回さない」と言っているのと同じである。 また「特命随意契約であっても、委託料の見直しは行っており、今年度は僅かであるが支出を抑制出来ました」と、又々誇らしげに胸をはった。ここまで来ると最早救いようがない。 |
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方向違いの気配り | ||
安田市長、貴方は簡単な物事の道理さえ解からないのですか? 例えば、数千万円の物件から一部切り離して少額の業務をわざわざ造り出す。本体業務はハリマビステムに随契をもって委託し、残りのカス仕事は同社を含めて数社で入札を行なうのだが、その結果は容易に想像がつくだろう。 委託業務の契約方法については、指名にしろ随契にしろどちらが正しいとは一概には言い切れない。 安田市長様、貴方が何故これ程までに市外の一部業者に固執されるのか解かりません。 |
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