【ビルメンテナンス業界事件簿】
東京三鷹市安田市長が仕切る、
随意契約談合の全容を暴く!
三鷹市財源が潟nリマビステムの私設銀行化
市民を欺く「三鷹式鎖国制度」とは?

 ニッポンのお役人様
度が過ぎるひいきは疑惑を生みますヨ、市長!
 去年5月、数社の都内ビルメンテナンス業者からの相談を受け、今日までの約1年半の間、業界に蔓延る談合体質に焦点をあて、その打破を目的として糾弾を展開してきた。
 しかし今になって考えてみれば、当初相談に来た業者にしても、談合の消滅などを本気で考えていた訳ではなく、手前勝手に動き出した業者を牽制することで秩序ある談合(勿論、自分らが主導的立場で…)を復活させる事こそが、真の目的だったようだ。
 これら数社においては今後、自社の存続を考えて自らを正し、早急に対応することが必要だろう。

 さて、現行法に於いて、談合が不法行為である事は今更記すまでもない。
 しかし、談合を真っ向から否定する業者、或いは談合は絶対行なわれていないと断言できる発注者が、果たして存在するだろうか。
 業者側はともかく、雑多な委託業務にそれぞれ公金を振り分ける発注者の側にも『談合は不可欠』とする業者同様の意識があることは否めないはずだ。

 指名業者選定一つとっても「談合行為は許さない」といった強い姿勢は、全く感じられない。
 年度末に集中する次年度の委託契約を、ただ黙々とこなすことにのみ心血を注ぎ、個々の物件で間違いなく行なわれているだろう不正行為には見て見ぬ振り、正に黙認しているのが現状である。
 その証拠に、談合の事実を掴み、それを発注者に突きつけると、その場では対策を講じはするが、他の物件まで自ら進んで見直すといった事は決してしないのだ。

 談合を行なうような業者を指名した、自分達の明らかな選定ミスは棚上げにし「談合の疑惑が晴れるまで入札を延期して、必要とあらば指名業者を入れ替える覚悟です」等々、悪いのは飽く迄業者だとする、この手の『覚悟のほど』を何度耳にしたことか。
 自身に責任が及びそうになると、見違えるほどに動きが良くなるが、余計な仕事を背負い込む真似は決してしない。
正しく“ニッポンのお役人様”の典型である。

 しかし、前記業者の相談の本質通り、談合のシステムは崩壊し始めている。業界生き残りを賭け、仁義なき戦いを自身の手によって引き起こしているのだ。
 発注者が“入札改革”を行なわずとも、業者が勝手に談合潰しをしてくれて、しかも叩き合いの末に支出も抑制出来る、という首長や担当職員の高笑いが今にも聞こえてきそうだ。
 だが、一見すると入札そのものが改善されたとも捉えられる指名業者間による潰し合いの裏では、発注者主導による形を変えた談合が存在するのだ。

 それが『特命随意契約』である。この契約方法は、発注者が業務委託先に選定するのは只の1社であり、しかも契約年数は1年ごととなってはいるが、多くは数年間、中には10年余りも継続受注させているものが大半を占めているのだ。
 競争入札を完全否定していると言って過言ではないこの契約方法は、今尚多くの自治体が導入している。
 国が国策として、高額物件の委託に際しては競争入札を指示しているにも拘わらず、自治体はそれに反して頑なに市場の開放を拒み続けているのである。

 
 しわ寄せは労働者へ

 多くの自治体がその拒否理由として挙げるのが「既存労働者の職場確保」と、「業者変更による現場の混乱を防止する為」の2点である。
 だが、これらが只の言い訳に過ぎない事は明白だ。

 先ず労働者の職場確保の件だが、業界の慣例として『業務を離れた場合は当該人員を次の受注業者に引き渡す』と、どの現場でも常識として行なわれているので問題ない。
 中には仕事を奪われた腹いせに、人員を引き揚げる愚行を犯し、短期間のうちに余剰となった者を切り捨て解雇する馬鹿ものもいるが、そんな輩は出入り禁止にすれば済むことである。

 次に、業者の変更によって業務に支障が出る可能性についてだが、これこそが愚の骨頂と言って何ら差し障りない。
 一般競争入札のような、入札資格を保有する者全てに入札参加されては、運悪くクズ業者を引き当てる可能性もある。
 だが「何れの業者が落札しようと問題無し」を前提とする“指名入札”に於いて、業務に支障を来たすクズは本来含まれていない筈だ(実際は違うけどネ)。
 だったら自治体は、随契に拘わる一番の理由を、前記の建て前ではなく『私たちは指名業者選定に自信がありません。故に特定の業者と高値を覚悟でお付き合いしています』と、本音で公言して頂きたいものだ。

 この《自治体》&《特定業者》による随契(馴れ合い談合)によって、他を圧倒するほど多くの委託業務を発注しているのが、東京都三鷹市(=安田養次郎市長)である
 そして、その恩恵を受けている業者代表がハリマビステム(港区新橋3-4-5)だ。
今年度、同社が三鷹市より委託された業務は市民センター総合管理業務の2億4,000万円を筆頭に、教育センターで3,500万円、第二体育館で1,800万円、この他にも図書館や市立中学校、更に放置防止指導等業務で3,700万円等(もちろん特命随契)その受注件数の多さに、合計金額をはじき出すのも面倒な位の内容だ(知りたい方は直接市の窓口へ)。

 この“蜜月関係”について、三鷹市は「ハリマビステムさんとは数十年来の付き合いで、信頼のおける業者です」と胸を張るが、言い換えれば「他は信用できないから仕事を回さない」と言っているのと同じである。
本来、公正公平な全体の奉仕者であるべき自治体の在り方が、三鷹市に限っては全く無いに等しい。

 また「特命随意契約であっても、委託料の見直しは行っており、今年度は僅かであるが支出を抑制出来ました」と、又々誇らしげに胸をはった。ここまで来ると最早救いようがない。
 真剣に支出抑制に取り組む気があるなら、其れこそ指名入札に切り替えればいい話である。
 更に言えば、委託料の下方修正の意図がさっぱり解からない。
 ハリマビステムが請け負っている物件は、殆どが建物施設の管理業務である。
 ならば、常識的に考えれば年々古くなる建物の管理には、懸かる手間もやはり増え続けていく訳で、併せて金額も増額されていく筈なのだ。
 この理解に苦しむ逆転現象のしわ寄せが、現場労働者の負担となって現れているのは明らかだ。

 
 方向違いの気配り
会社の屋台骨を支えているのが三鷹市民である事をお忘れなく。(ハリマビステムが入居する新橋フロンティアビルディング)

 安田市長、貴方は簡単な物事の道理さえ解からないのですか?
 結局、三鷹市の本音とする所は、高値安定の物件が余り目立たぬようにハリマビステムと“サシの密室協議”で姑息に調整しているにすぎないのだ。 
 安田市長の市政運営にはまだまだ姑息さが見て取れる。市場開放の時流に逆行する三鷹式鎖国制度も、不満を口にする業者や、制度そのものに意義を唱える一部の良識ある職員の意見に応え(渋々?)、本当に僅かではあるが指名入札を取り入れ始めている。
 だがそれも、お気に入りのハリマビステムの仕事に影響が出ないように、十分配慮された入札になっているのだから、同社に対する安田市長の気配りは相当なものだ。

 例えば、数千万円の物件から一部切り離して少額の業務をわざわざ造り出す。本体業務はハリマビステムに随契をもって委託し、残りのカス仕事は同社を含めて数社で入札を行なうのだが、その結果は容易に想像がつくだろう。
 形の上では別個の物件であれ、まとめて初めて利益が出る業務である。カス仕事を本気で落としに行く暇な業者など存在する訳がない。
 それでも、数少ない三鷹市の入札には出来る限り参加することで次に望みを繋ごうと、札を入れているに過ぎないのだ。

 委託業務の契約方法については、指名にしろ随契にしろどちらが正しいとは一概には言い切れない。
 しかし、最善の結果を求めて試行錯誤を繰り返すことで、公僕としての務めを果たそうと努力している自治体だってあるのだ。
 現状で満足し停滞を続ける三鷹市には、今の考えを早急に改めて頂きたいものだ。

 安田市長様、貴方が何故これ程までに市外の一部業者に固執されるのか解かりません。
 ただ、貴方が日々闊歩している市庁の廊下を磨いている作業員の殆どが、三鷹市民である事をお忘れではないですか?首長としてどちらに目を向けなければいけないのか?今一度考えてください。
 ところで、公正取引委員会が、ビルメン業界における入札の実態調査に乗り出したらしいけど、良い子のみんなは大丈夫かな?

 
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