【ビルメンテナンス業界事件簿】
日本ビルシステム・山下孝平
フリーライターに転身?
氾濫する怪文書を徹底追跡!

 
 怪文書作成者はこの男たちだ!
「冨松社長、おたくの前田は少々口が軽すぎますよ」
 ビルメン業界の繁忙期が終了した。
 彼方此方の入札現場を飛び回っていた談合担当?らも大仕事を終え、よっぽど暇を持て余しているのか、近頃は俄ライター気取りで怪文書の執筆に精を出している模様だ。
 当紙が発行するファックス情報誌をそのまま騙るものから、遠慮がちに一寸真似ただけのもの迄、業界に出回っているものだけで数種類あるようだ。
 中には当紙が使用している名入り封筒をわざわざ複製し、主要な業者に怪文書を送り付けるといった、かかる手間と費用を顧みないとんでもないツワモノ(単なるお馬鹿さん?)まで現れる始末だ。

 だが、怪文書は何処までいっても所詮怪文書でしかない。どの様な内容であろうとも、読み手にしてみれば其処から信憑性を感じることはない。逆に、本物である当紙掲載の記事のみが信じるに値するもの、と評価されるだけである。
 又、怪文書の書き手にすれば、絶対にバレないという安心感からか調子づく場合が多いが、これは全くの思い込みに過ぎない。図に乗って回数を重ねていけば何処かでボロを出すことになり、書き手を特定するのは容易なこととなる。それが過去に接触を重ねた相手であれば尚更である。

 例えば、以前当紙に「記事を掲載して欲しい」と拙い文章を持ち込んできた日本ビルシステムの山下孝幸の場合は文節から、攻める業者を特定して依頼してきたオーチューの朝日徹ならば内容からと、怪文書と照らし合わせることで大体の見当が付いてしまうのだ。
 兎にも角にも、言いたいことが有るならコソコソせずに、正々堂々と主張して頂きたいものだ。

 さて、当紙がビルメン業界に関わってから既に2年が過ぎた。ここで改めて今迄の活動を振り返ってみたい。
 建物総合管理を生業にする業界にとっては、ここ数年、新規物件の発生が伸び悩む故に、既存管理物件の確保こそが企業命題となっていた。
だが、業務発注元である官公庁や自治体は、歳入減を理由に支出抑制に動きだし、物件単価は下降の一途を辿り、現状確保だけでは業界を生き抜くには困難となっていったのだ。
 しかし、これ迄のビルメン業界では談合によって秩序が保たれていたため、他人の“米びつ”には手を出さないと言った不文律がまかり通っていた。

 この、お互いを縛り合う『掟』は、数千万から億を超える物件はもとより、数十万といった少額のものまで、それぞれを受注する業者の既得権として認め合ってきたのだ。  
勿論、談合によって守り続けられてきたこの掟を破るような真似をすれば、即刻袋叩きの目にあうと誰しもが恐れ、ある意味、他業界には無い秩序と信頼でビルメン業者は強固に結びついていたともいえる。
 しかし、平成大不況の波は、一枚岩にも見えたこの業界を一気に丸呑みしてしまったのだ。

 
 石を投げると悪党に当たる
「吉澤社長、おたくの場合は貴方自身の口が軽すぎます」
 今迄なら、談合協力金の分配は落札業者の気持ちとして、受け取るほうも金額その他に注文を付けるようなことは少なかった。だが最近ではすっかり様変わりし、協力金の増額要求はもとより、下請け仕事を投げてくれなければ談合には協力しない等と、其れまで協力関係にあった仲間を脅迫する有り様だという。
 中には互いの信頼関係を逆手に取り、入札直前まで協力を匂わせた末に、予定落札金額の直ぐ下に潜るといった裏切り行為が氾濫するまでに至った。

 そもそもが強力なリーダーシップを持つ企業は皆無といってよい業界である。特に都内の指名選定に乗っかる業者は何処もどんぐりの背比べで、業界をまとめ上げる力量のある業者は見当たらない。
 本来なら、苦しいとき程結束を強くせねば成らないのに、所詮上っ面の団結を誇示していただけで、未曾有の不況の前ではいとも簡単にけし飛ぶ、底の浅い寄合でしかなかった訳だ。
ならば裏切りも早い者勝ちと言わんばかりに、昨今の入札を見れば解かるように、当然の如く荒れる事となったのだ。

 元から犯罪である談合を背景にし、その上を行く恫喝や脅迫、そして謀議による仲間業者の追落しに裏切りと、ヤクザやマフィアでも二の足を踏む程の汚い手口をもって公的業務を奪い合っている姿こそが、ビルメン業界の現状である。

 ここ迄秩序が崩壊しては業界の自浄努力だけでは収拾が困難だと考えたのか、ある業者が当紙に相談を持ち掛けてきたのがそもそもの始まりだった。
 仲間内数社の意見を纏めたとし、代表として現れた日本ビルシステムの山下孝幸、東京ビル整美の真部鐵夫の両名(もう1人いたが忘れた)は、当初こそ業界の行く末を案じる態度を示していたが、本音は目障りな業者の排除こそが目的だったようだ。
 しかし、こいつ等の目的が何であれ、その情報を活用し談合体質に風穴を開けられれば、当紙としても意味のある仕事になるとも考えた。

 糾弾を進めていく過程では、山下のもとにオーチュー、オーエンス、大和興産等が新たに情報提供者として加わり、より緻密な作業を進めることが出来た。
 ただ気に入らなかったのが、ばつが悪くなると連絡を閉ざす山下の行動と「次は何処其処を攻めてください」と、情報を寄越すだけで一切表に出てはこない、朝日(オーチュー)達の卑怯な態度であった。
 「業界浄化の為なら、泥を被り血も流す覚悟です」と綺麗事を吐いていたこの連中も、結局は自己の利益確保の手段として当紙に擦り寄ったに過ぎない。
取り分け山下なんぞは、さも業界の総意であるかの如くネタを送り続けてきたが、その中には私怨と思われるものも多々含まれていた。
 それ故に、ボツにしたネタは数多くあったが、今では自ら怪文書として流布しているのだから、この男の執念深さは相当なものだ。

 
 談合頼りの業者今正に淘汰の時

 当紙面の掲載に関しては飽く迄社会正義の実現を目指すものだが、何せ悪党共の巣窟といってもよいビルメン業界である。当紙で悪党を叩くと、その対極にいる別の悪党が喜ぶといったジレンマに陥ることもしばしばだ。ただ、業界の悪しき談合体質に楔を打ち込んだ事には変わりない。
 又、官公庁や自治体に問題意識を植えつける事で、入札契約制度の見直しを多くの発注者に実践させるに至った事は大きな成果であったと言える。今後も3年4年と、追及の手を緩めるつもりは無いので、当紙の糾弾対象にあたる自覚のある業者は覚悟のほどを宜しく。

 さて、入札契約制度を見直し漸く改革に着手する三鷹市では、そろそろ指名業者の選定作業を行なっている頃だろう。しかし、一部特定の業者としか付き合いのなかった同市では、いきなり多くの業者を選定するのは大変なことだと思う。
 そこで、新市長の清原慶子女史の就任祝いを兼ねて『指名してはダメ!』という選りすぐりの灰色業者を教えて差し上げますので、是非ご参考に。
1.日本ビルシステム【港区】 2.大和興産【立川市】 3.オーチュー【渋谷区】 4.オーエンス【中央区】 5.高橋工業【文京区】 6.東京ビル整美【新宿区】 7.京王設備サービス【渋谷区】 8.日本総合管理【港区】 9.富士建物管理【立川市】 10.日進産業【中央区】 11.不二興産【新宿区】 12.富士興業【中央区】 13.エヌビーイー【新宿区】 14.東洋実業【新宿区】 15.東宝クリーンサービス【荒川区】 16.第一建築サービス【千代田区】 17.シーアンドピー【府中市】 18.明和産業【新宿区】 19.サンアメニティ【北区】 20.協栄ビルメンテナンス【中央区】 21.日本シティビルサービス【大田区】 22.サンエール【新宿区】 23.ハリマビステム【港区】 24.キョーエー【千代田区】 25.トーリツビルメンテナンス【葛飾区】
以上

 
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