【ビルメンテナンス業界事件簿】
談合天国!無策の公益法人は宝の山?
悪徳ビルメン業者、最大の砦にメス!

 当紙の名を騙る怪文書まで出現
目線が泳ぎ、抜け殻状態の○社幹部

 悪徳ビルメン業者による入札談合への追及も、早いもので3年目となった。

 追及当初は“元凶は業者側”との観点から、素行不良が目に付く業者を片っ端から叩きもした。
 だが、この様な業者を野放しにしている行政側の姿勢も、入札談合がビルメン業界に蔓延る、大きな要因である事に気付かされた。談合によって落札価格の高値安定が続けば、過剰な財政支出を招くのは自明の理だが、多くの自治体は現状の体制を優先し、入札制度改革に取り組もうとはしないのだ。
 大手ゼネコンが入札参加する大型公共工事などは、世間の注目度も高いことから、行政側は談合防止にある程度の神経を回すが、雑多の委託業務に関しては、全くの無関心といってもよい。

 本来なら競争入札を行なうべき物件に於いても、適正価格を無視した高値による随意契約を平気で結ぶ。
 また、指名競争入札に至っては何年もの間、指名選定業者を入れ替えることもなく、結果的には談合の温床を作り上げているといった、無策無能ばかりが目に付くのだ。
 結局のところ、悪徳業者が自治体に巣くうには、其れなりの理由があってのことだといえる。
 金余りの自治体は皆無に等しいこの時代、財政の立て直しこそが命題であることは言うまでもない。
 自治体首長が本気で支出の抑制を図るのなら、全力を挙げて談合撲滅に努力すべきである。にも拘らず、現実としてある談合の事実を直視せず、現状を善しとし改革に向かおうとしないのなら、それは怠慢以外の何ものでもない。
 談合阻止の手段として、市場開放は何より効果的といえるが、行政側がよく口にすることで「叩き合いの結果、不当な安値で落札され、業務に支障が生じる」と、言い訳する。
 これは、適正価格以上の金を業者に投げ、よって業務が円滑に行くなら問題無しとする、談合容認にも繋がる考えだ。
 更に、談合阻止の大義をもとに、複数業者による競争入札を真向から否定し、特定業者との随意契約に固執する自治体は、行政機関と業者による、形を変えた談合を行なっているに過ぎない。

 例を挙げれば、三鷹市が正にそうであったように、行政側の特に首長の入札制度の改革意識は、まだまだ低いと言わざるを得ない。勿論、契約業務に携わる職員の勉強不足と、健全なる公金支出の重要性に対する認識の甘さは、今更述べるまでもない。

 しかし、当紙による徹底した糾弾が功を奏し、随契至上主義だったこの三鷹市さえも、遅蒔きながら改革に着手するまでになった。他にも糾弾対象となった自治体の多くが、入札制度と方式そのものを見直し、競争原理が真っ当に機能する入札を実施できる迄になってきた。
 市場開放に伴い「安かろう悪かろう」といった、物件発生が増加するとの危惧があるにしても、談合阻止と支出抑制の重大懸案を解決する為には、恐れることなく、今後とも改革に邁進して頂きたいものだ。

 さて、当紙のビルメン業界糾弾により、最も血を流したのは、当然のこと悪徳業者の面々であろう。
 無論、今後も目に余る業者を絞り込み、徹底追及する方針に変わりはない。
 特に、競合業者の排除を目論んで当紙に接近してきた、日本ビルシステム(港区芝大門2-3-6)を頭としたオーチュー(渋谷区代々木)、オーエンス(中央区築地)、大和興産(立川市柴崎町)の一派は、今から腹を括っておくべきと忠告しておく。
 業界の健全化などと綺麗事を並べ、当紙の協力を懸命に仰いでいたが、私利私欲で一杯の腹の中は、わざわざ探るまでもなかった。

 是を是とし、非を非とする、当紙の勧善懲悪精神の前では、その仮面は容易く剥がれ落ちた。
 この小賢しい悪党らも、自らの浅ましい行為を反省し、暫くは大人しくしていたならばまだしも、三行半を突きつけられた腹いせからか、当紙の名を騙った怪文書を配布する反撃(?)に出たのだから救いようがない。
 勿論その内容は読むに値しない、自慰行為にも似た自己満足の域を脱しない代物だったが、回を重ねるごとに悪乗りし始めたので、看過するわけにはいかなくなった。

 高級温泉会議に乗り込んだ!
状況判断が付かず、惚けるS社幹部

 丁度その頃、怪文書作成者の一人としてマークしていたオーチューの役員、朝日徹の呼びかけで『敬天新聞社対策会議』と銘打った会合が、甲府市の老舗高級旅館で開かれるとの情報を得た。

 急遽現地に飛んだ担当記者は、既に会合は終えていたものの、風呂上がりで良い気分でいた、朝日を直撃することが出来た。
 しかし、朝日らが宿泊したこの旅館は、皇族方が常宿にされる甲府随一の高級旅館である。一介のサラリーマンがおいそれと利用出来るものではない。これも談合協力金といった不正所得の恩恵なのか?
 新橋ガード下の焼鳥屋で一杯引っかけてサウナに泊まる、極一般的なサラリーマンの会合とは、まさに雲泥の差である。

 さて、突然の予期せぬ訪問者の出現に、朝日以下会合参加者は驚き、そして狼狽した参加者達はそれぞれが異様な行動(かなり笑える)をとったのだが、この様子は又の機会に譲るとして、ここでは朝日の言い逃れだけを伝えてみたい。

 まず、会合の趣旨は飽く迄慰労が目的であり、他意は無いとのこと。又、当紙の活動は一業者として評価してると“おべんちゃら”まで飛びだし、無論、怪文書の作成は「天地神明に誓ってありません」と、何度も口にした。

 しかし、この時を境に、氾濫していた怪文書がぱったりと途絶えたことを踏まえれば、朝日の言葉を鵜呑みには出来ない。
 やはり、朝日本人或いはそれに近い人物が怪文書の発信もとであり、当紙が本気で犯人捜しをしていることに恐れ、自重したに違いない。

当紙記者を挟み、思い出の記念撮影

 朝日は更に「過去に敬天に流した談合情報は、日本ビルシステムの山下さんの指示によるものだったんです」と、同業者の追い落としに積極的に加担した訳ではないと語っていた。
 これについては頷ける節がある。山下は常日頃「無秩序な業界を正すことが目的」と、業界の行く末を考えた上での行動を強調していた。
 其の実、巡り巡って自己利益に還元されるといった利己的な情報が殆どであったのは確かだ。
 所詮、日本ビルシステムやオーチューとその仲間らも、自己利益の為だけに協力関係を維持しているだけで、業界全体のことなど眼中にない事が解かる。

 さて、ビルメン業界は差し当たっての業務もない時期であるが、当紙は来年度の戦いに備え、既に情報収集に取り掛かっている。
 去年の今頃は、東京都区内を中心に各市町の入札結果を調べたが、今年は目先を変えてみた。

 前段で記したように、行政側に働きかけてきた入札制度改革は、ある程度浸透し成果も上げたと考える。そこで、今回は自治体が抱える社団・財団法人といった公益法人に絞ってみた。規模の大きな文化施設やスポーツ施設などは、この公益法人が独自に運営することが多い。
 よって、これ等の施設で発生する様々な委託業務の契約も、各法人が行なうことになる。
 既に幾つかの法人をまわって気付いたのだが、その契約制度は時代錯誤も甚だしい代物だった。加えて、帰属する自治体が情報公開の制度を確立しているにも拘わらず、公開手続きの手段すらない法人もあり、呆れるばかりであった。
 斯様なほど、脇の甘さが際立つ法人であるが故、それを食い物にする業者がいても当然である。

 営利追求ではなく、公益を目的とする・社団・財団法人とはいえ『無駄遣いしても良し』の道理は通じない(例えば東京都歴史文化財団のように)。
 役所を定年退職した職員の受け皿になっている公益法人も多いが、悪徳業者に暴利を貪られていることにも気づかず、無駄な銭を垂れ流すだけなら、即刻解体するのが懸命だ。
 取り敢えず、目の届かないのをいいことに悪事三昧の業者は、当紙がお灸を据えるので、その時はご協力お願いします。 
(つづく)

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