強い者の味方、高橋靖周(大分銀行頭取)
 
 大名ビジネス

 『100万人を破滅させた大銀行の犯罪』(椎名麻紗枝弁護士著・講談社)が今月2日から発売され、内外から注目を集めているという。この手の本は決して珍しいものではないが、不良債権処理の一環として担保物件が次々と競売にかけられるなか、債務者の置かれている状況が更に厳しくなっていることは否定できまい。
 その元凶をたどって行くと、バブル期の大銀行に辿り着く。当然といえば当然だ。バブル経済華やかなりし頃は、誰も頼みもしないのに「借りてくれ」と自分から頼みに来た。今は担保があっても貸さない。
 あれだけ莫大な公的資金の投入を受けながら何の責任も取らず安穏としている奴らを見ると、腹が立つのが人情ってモンだ。

 そんな折り、大分銀行に纏わる情報が当紙の許に寄せられた。上記の文章を一読すれば、大分銀行がいかにヒドイ銀行かが分かる。
 大分銀行といえば明治26年の創立以来、地元経済の中心的存在として地域住民と共に発展を遂げてきた名門であり、いつからこんな“大名ビジネス”を行うようになったのか、不可解且つ不愉快でならない。
 安藤会長や高橋頭取は、『地域をみつめ、未来をみつめ』というキャッチコピーを掲げながらも、地域を無視し、自分達の未来だけを見つめている同行の実情を、どう考えているのだろうか。

 中小企業や一般市民は、お金が無いからこそ借りたいのだ。ある所に貸してどうする。貸すなら無い所に貸せ。無論、担保その他の保証は必要だろう。しかし中には担保があっても『健康診断書を出せ』などと侮辱的な事を言われた顧客も有ると聞く。
 これを大名ビジネスと呼ばずして何と呼ぶ。
 ―驕る平家は久しからず―
  そうやって県職OBや警察OB を取り込んで、調子に乗っているがいい。

 
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