本紙のしつこ〜い糾弾活動が奏効
 平成16年5月18日付『読売新聞』(上)をご覧頂きたい。本紙が数年に亘って糾弾してきた東京ゼネラル(以下「東ゼネ」)社長=飯田克巳が、商品取引法違反と有印私文書偽造・同行使の疑いで東京地検特捜部に逮捕された。

 調べによると東ゼネ飯田らは、「委託証拠金」を保管している口座の残高証明書をコピーして、数字を切り貼りするなどして偽造していたという。まったく、紳士ヅラして、やってることは「人を欺くための小細工」じゃないか。こんな奴等は詐欺師と呼んで差し支えあるまい(刑法上の詐欺罪に該当するという意味ではない)。

 今月7日、彼奴等は同じ罪で起訴され、同8日には監督官庁だけでなく公的弁済機関の社団法人『商品取引受託債務補償基金協会』にも偽造書類を提出していたとして、同容疑で再逮捕されている。

 「東ゼネ」の名前は、以前から本紙上で何度も報じて来た。勿論、今回の事件に関するネタではなく、情報労連約300億円もの大穴を開けさせた先物会社としてである(詳細は本紙57号59号63号71号84号をご参照下さい)。

 一見すると、今回の逮捕は本紙が報じてきたネタとは別問題のようにも思えるが、実はそうでもない。

 そもそも何故、東ゼネが書類を偽造してまで虚偽報告したのかというと、顧客から預かった資産の一部=「委託証拠金」を流用したためだ。もちろん会社が儲かっていれば、客の金を流用する必要など無い。

 ならば、平成12年度末の預かり委託証拠金が300億円と「業界最大手」だった東ゼネが、何でお金が無いのか。それは、「一任売買」等の違反行為で行政処分をくらったり、或いは本紙のしつこ〜い糾弾でその杜撰な経営実態が白日の下に晒され、客が寄り付かなくなったからであろう。情報労連のカネを二百数十億円も焦げ付かせておいて、テメェーらだけはその取引手数料で122億円も儲けて平然としているような会社に、誰が大事な資産を預ける気になるものか。

 また、読売記事(上)の5段目には「委託証拠金は関連会社への貸付金などに流用され」とあるが、この『貸付金など』の中には、恐らく情報労連への返済金も含まれていたのではなかろうか。本紙から再三に亘って「何で返済を強く迫らないんだ!」と糾弾された情報労連が、渋々催促したためとも考えられる。

 嘗て情報労連は、「何故東ゼネを訴えないんだ」との本紙の問いに、「もし訴えて(東ゼネが)潰れでもしたらそれこそ回収できなくなる」と言い訳していたが、本当は自分たちのミスを大事(おおごと)にしたくなかったのだろう。結果的にその穴埋めは組合員のカネで行われる訳だが、まあ、27万人もいて何で怒りの声を上げる奴が1人もいないのかねぇ。随分とオトナシイ労働組合だこと。国家批判は饒舌なくせに…。

 ともかく、今回の逮捕で東京地検特捜部が動いているあたり、その本当の狙いは別の所にあるとも考えられる。今後、情報労連の件でも逮捕者が出る…?

 当局の徹底した捜査に期待しながら、引き続きしつこ〜い抗議行動を行っていくとしよう。
(つづく)

 
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