ハガキを送られた青年の話では「再度ご案内とあるが、知らせを受けた記憶はない」とのこと。
ただ、働き始めた頃(約2年前)にも、日本ユニヴァーサルという会社から執拗な勧誘があったそうだ。
 絵画は市価の20倍

 先般、東京都からキツ〜イお叱り(行政処分)を受けたことで今後の事業展開にも暗雲が漂い始めた、アポ業者大手のサンミッシェル南青山
 同社代表の山本和憲は強気一辺倒で業界を伸し上がってきた男だが、今回はその強引な迄の勧誘行為に対して石原都知事が『ノー』を突き付けたのだ。今後の同社は厳しい監視下に置かれての営業を強いられる訳だが、牙を抜かれ骨抜きとなった営業力では早々にも危機が訪れることだろう。

 本紙の数年に渡った同社に対する糾弾活動も漸く実を結ぶ気配だが、この悪党を野放しにしていた間に、相当数の被害者を生み出してしまったことになる。悪質なアポ業者の取り締まり強化と迅速な対応を、東京都には望みたい。

 さて、いつ倒産してもおかしくない山本より、一足先に業界を去る事になりそうな会社がある。全盛期には山本をも凌ぐ勢いがあった、寺尾兄弟率いる菱友エンタープライズ(西新宿6-5-1)が、事実上の倒産状態に陥っているらしいのだ。
 加えて同社の社長である上別府宗隆が自殺したとかしないとかの噂も飛び交う始末で、相当な混乱状態である事は確かだ。同社を実質的に支配していたのは寺尾兄とも言われているが、若者を標的にしていた兄とは違い、老人相手に堅実?な商売をしている寺尾弟の鼻息はまだまだ荒い。

 菱友エンタープライズと同じビルに拠点を置く『日本保険機構』が、寺尾弟が代表を務める会社だが、ここが取り扱う商品は、尾形光林や平山郁夫といった有名画家の複製画である。
 これらを、市場価格の10倍から時には20倍の価格で、主に高齢者を対象に売り捌いているのだ。その顧客の中には、営業マンの言うがままに絵画5点(総額300万円)を購入させられたという、80才を超える老女の報告もある。
 因みにこの老女の担当者は、自称「加山雄三似の二枚目」が売り文句の男性社員だったようだ。
多分、他にも裕次郎や杉良似の社員がおり、女性社員の中には原節子や吉永小百合の自称そっくりさんもいるはずである。営業の対象者が年配者であれば食い付きやすい餌を用意する、正に老人版“デート商法”といってもよいだろう。

 
 親玉は日本UV?

 同社の見解の1つに「絵画は趣味の世界であり価値観はそれぞれである」というのがある。価格には大きな意味が無いと言いたいのだろうが、それならば「この絵は通常5万円で売っているものだが、価値のわかる貴方には100万円で買ってもらいたい」と、正直に伝えるべきである。
 実際そんな営業では、加山雄三本人でも売るのは難しいと思うけどね。

 それと、日本保健機構なる社名からは絵画販売の実体が全く見えてこない。ともすれば公的な団体・機関と勘違いする事もあるが、これもまた顧客を安心させんが為の欠かせない舞台装置の一つということか。
兎も角、同社が怪しさ満載の企業であることだけは確かなようだ。

 さて、上段掲載の葉書であるが、これは今年成人式を迎えた、都内在住の独身男性の元に送られてきたものだ。この葉書については今更説明する迄もないが、標的にする対象を絞り込み(この場合は新成人)後は電話やDMを駆使して顧客を一本釣りする、アポ業者が使う古典的手法の餌まきである。
 「物が貰える」と喜んで指定場所に出向けば、逆に高額な商品や各種会員権を売り付けられる。
其ればかりか、こいつは騙しやすいということで、悪徳業者間で取り引きされる『鴨リスト』に名前が連なることになり、2回3回と同様な悪徳商法の餌食になる恐れがあるのだ。

 悪徳商法の危険性に関しては、あらゆるメディアを通して告知されているにも関わらず、未だに引っ掛かる無知な若者が多い。多少痛い目に遭うのも勉強の内かも知れないが、この葉書を送付した業者は明らかに法を犯しているのだから、看過する訳にはいかない。
 この様な、本来の販売目的を隠匿する行為に付いては、業務停止命令を含む処罰対象となるのだ。

 この、コスモメディアインターナショナルの親玉と目されているのが、日本ユニヴァーサル(代表=山口俊章)なる会社だが、同様な不適正な取引行為を駆使し、既に4,200人もの会員を獲得しているとの話である。詳細に付いては今後じっくりと暴いていく予定なので、その前に倒産しないでね。
(つづく)

 
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