よそ者は受け入れない村社会
@違法設置の疑い有り。でも撤去は無し。
 …ナゼ?
 西伊豆土肥町の“暴君”野毛孝容は、当紙の想像を遙に凌ぐ悪党であった。土肥町観光協会長=野毛孝容の悪事を当紙先月号にて報じたところ、同協会長に対する土肥町地元住民の怒りの告発が、相次いで当紙に寄せられた。
 地元名士(迷士?)の仮面を剥ぎ取る事こそが、土肥町住民の民意であると判断し、今年も引き続き野毛孝容とその取り巻き連中らの悪事の数々を公開することで、土肥町の浄化を計りたいと思う。
 旅館(土肥館)経営者でもある野毛孝容は、観光協会長の要職を悪用し、事あるごとに利権を自らに誘導しているといった事実は、前号で報じた通りである。 その手段を選ばない傍若無人な振舞は、多くの関係者が苦慮している所であり、ましてやそういった行為を咎める者もいない事から、この悪党を益々もって増長させるに至っている。 
 一握りの権力者に利権が集中するといった構図は、地方の町ではよくありがちだが、野毛孝容に限っては自分の領域である観光業の枠を踏み出し、町全体に害をまき散らしているから始末に負えない。

 野毛孝容とは何ら関係の無い一住民からは、次のような苦情も届いている。
「土肥館が街灯に設置している看板は明らかに県条令に違反していて、本来通行可能な筈の車両進入を妨害している」といったものだ。
 写真@には県道から村道への進入口の街灯柱に、土肥館の案内看板が設置されているのが見て取れる。
A 閑古鳥が鳴いている町営駐車場。あ〜勿体無い、サーカス小屋でも誘致したら?

 看板下の道路は村道であり正しく付近住民の生活道路で、決して土肥館の私道ではない。では、静岡県が定める『 屋外広告物条令』に則った看板なのかといえば、そうではないようだ。
 「車道上に突き出す物は、その下端が地上高4.7メートル以上無ければいけない』と明記されており、この住民の指摘通り、条令違反を犯している事は間違いない。
 この事を知ってか知らずか、条令施行の監督側である土肥町や地元警察は、土肥館に対して何れの指導や処分も行なっていないと言うから驚きである。
 たかが温泉宿の親父に何を遠慮しているのか不思議でならないが、それだけ野毛の支配が浸透しているとも取れる。

 事実、野毛孝容が行政にまで首を突っ込み、土肥町に実害を与えている事も判明している。
 現在、町営駐車場(写真A)として使用されている土地は、買手の付かないまま長期放置されていた遊休地であり、それも利用価値がないとの見込みから業者からも敬遠された、価値薄な土地だったらしい。
 地主からの要請で、売却先を模索していた静岡銀行土肥支店長は、野毛孝容と山口左右平(湯の花亭=社長)の両名に相談を持ちかけた。
 銭絡みの利権には超人並みに鼻が利く2人は、これを嬉々として受諾した。後日この悪党コンビは、自身らの傀儡(かいらい)と吹聴してやまない大木一清=土肥町長に土地購入を迫ったのである。
 土肥町の闇将軍と悪代官の頼み(脅迫?)に屈してしまった大木町長は、町の予算でしかも相場を無視した高値で購入する羽目となり、その結果、夏の繁忙期以外は利益を上げられない赤字覚悟の町営駐車場を背負い込む事となった。

 元々、町としては必要としない土地だった故に明確な使用目的などある筈も無く、土地購入後に、あの覚醒剤汚染で有名な『電通』がようやくリサーチを試みるも計画は立ち上がらず、低予算で出来る駐車場に落ち着いたというから誠にもって不細工な話しである。
 一部の悪党らの私欲の為に税金を食い散らかされている事実は、決して見逃す訳には行かない。土肥住民の怒りの声が当紙に寄せられている事からも、近い将来、悪党共は断罪されることだろうが、既に変革の兆候が現れ始めてはいる。

 先に記した、土肥館の看板が違法に設置されている場所の向かいに、ハッピーというパチンコ店があり、ここの経営者が町の権力者に対し牙をむいているのである。勿論、最初から喧嘩腰で対峙した訳でなく、土肥の発展に微力でも貢献したい気持ちから、土肥町商工会への入会を希望したそうなのだ。
 パチンコハッピーの経営者である植村武司氏は、10年余りも同土地で営業を続けており、温泉街の遊戯施設として土肥町に貢献し、又、多くの観光客や地元住民に親しまれてきた実績がある。土肥町商工会の入会にどれ程の資格が必要かは知らないが、植村氏には十分すぎる資格がある事は間違いない。
 しかし、植村氏の申し出に対し、商工会は確固たる理由を示す事無く同会への入会を拒んだのである。 
考えられる理由としては利権を貪る地元出身の古狸共に、新参者(よそ者)を受け入れない、旧態依然とした蔑視的な風潮があると思われる。又は部外者には知られたくない秘め事でも有るのかと勘繰ってもしまう。他に考えられる事といえば植村氏の人間性の問題だが、取材を通して得た印象では実に好人物である。
 彼は学生時代から、当時多くの地域が抱えていた部落差別による様々な問題に真剣に取り組み、その解決に情熱を燃やした信念の男であると伝え聞いた。
 彼の信念が一過性のものでない事は、いま現在も全日本同和会に所属し、精力的に活動を継続している事からも伺い知れ、それが後に続く者達への道標になっているともいう。 
 主義主張や運動の趣旨に違いは有れど、終始一貫した彼の信念は当紙も認めるところで、尊敬に値する男である事に間違いない。
 植村氏の活動内容に理解を示さず、ましてやそれを理由に商工会への入会を拒んでいるとの噂もあるが、それが事実であればとんでもない話しである。
 土肥の古狸共の性根がそこ迄、腐れきっているとは考えたくはないが……。
 土肥の海岸に沈む“美しい夕陽”を楽しめるのは、まだまだ先になりそうだ。       (つづく)
土肥にそびえる闇将軍御殿(温泉つき)
悪代官屋敷はちょっと控えめ(庭つき)
 
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