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掛川市の失政 | ||
古くは東海道の宿場町として栄えた、文化と歴史の街、静岡県掛川市。現在は「東海の名城」として讃えられた掛川城天守閣に莫大な予算を注ぎ復元するなどし、観光地としての自治体造りを進めるごく有り触れた地方都市の1つである。 掛川市ではここ数年、新たに建設を予定しているゴミ焼却場の問題で揺れている。それと言うのも、現在掛川市が使用している焼却施設が、来年の3月をもって稼動協定の期間満了を迎えるからだ。 ゴミ焼却施設は、墓地や火葬場等と並ぶ所謂『迷惑施設』の1つである。その土地で生活をする住民にとっては、必要不可欠な施設である事は頭では解かっていても、出来れば自分の地区からは外れて欲しいと願うのが大方の本音である。 又、掛川市の計画性の無い行政運営は、焼却施設の過度な稼動を引き起こしただけに留まらず、千羽地区住民にとっては新たな危険を被る事にも成りかねないのだ。昨今、全国各地で問題となっている、稼動を停止した焼却炉の解体に伴う残有ダイオキシンの飛散問題が其れである。 千羽地区にある現有炉が当初の稼動期間を大幅に延長していることで、これらの危険性が高まっていることは確かである。地区住民は、市の失政の尻拭いをさせられる上に、将来に渡る危険さえも被るというならば、自己犠牲というより単なるお人好しである。 |
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選定のカラクリ |
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何しろ建設だけでも約80億円にもなる大事業である。新施設完成までの単なる繋ぎでしかない現有炉のことなど考えている暇はないといった態度だ。 其れでも「迷惑をかけている千羽区住民の為にも、一刻も早い建設を」と、掛川市職員で構成する『廃棄物行政検討委員会』の鼻息だけは荒かった。 同委員会に於ける最重要課題は、一刻も早い新焼却施設の建設であるのだが、環境政策に沿った低公害の焼却炉の導入も、又1つの課題でもあった。 しかし、同委員会はこの速やかな着工とは全く違う行動をとった。何と、工事着工が遅れることも厭わずに、選定した12社のメーカーを更に絞り込む作業に着手したのだ。 通常ならば、この手の作業部会には専門家を招集するのが常識だ。掛川市はこの件について「専門家といわれる先生方には企業のヒモ付きである場合が多い。下手すると特定の企業を押し付けられ、公明正大な判断が出来なくなる可能性がある」と、組織編成の意味を主張した。聞けば尤もらしい意とも取れるが、だからといって作業を遅らす理由には成らない。 同委員会の職員らは、的確な評価を下せる能力を身に付けるために、全国14カ所にも及ぶ施設の視察を繰り返したというが、果たして完璧な判断を下せたかは甚だ疑問だ。結果的には当初選定した12社を1年掛けて五社に絞り込んだのだが、素人判断で落とされた企業にしてみれば、遣り切れない思いだったに違いない。 |
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内定は予定通り | ||
前段で『専門家には企業のヒモ付きが多い』と同市の見解を記したが、市役所の内部にこそ『ヒモ付き』が存在するとの話もあるのだ。しかも、その人物が同案件で最終的な価格交渉の責任者であった、当時助役だった福田喬治というから興味深い。この話が本当であれば、これ迄の掛川市の不可解な行動にも説明が付いてしまう。 福田助役(当時)は委員会が12社を選定した時から株式会社タクマに固執していたとの事だ。もし、委員会に外部の専門家を招集していれば、タクマを推す意見が通り難くなっただろう。だが、幹部職員のみの組織ならば回りは全員部下であり、其れこそ以心伝心で自分の意を汲み上げてもらうのも難しい事でない。 又、競争入札を回避した理由も「談合の危険性」「市民への説明責任を果たすため」などと御託を並べることで周辺を納得させた訳だが、これも仲間内の強固な結束があったから可能だったとも言える。 自己の利を求めるが為だけに、余計な時間と税金を垂れ流しながら市民を欺いたとすれば、福田喬治の罪は重い。中には、ボンクラ息子の借金返済の為に退任間近に博打を打たざるを得なかったとの同情にも聞こえる噂も囁かれているが、真相は定かでない。 |
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