夜逃げ市議以来の因縁

 平成12年、福田延之元市議(夜逃げ市議として有名、現在行方不明)が愛人と共謀し、本紙地元の埼玉県戸田市にて不正を働いていた。この不正追及から本紙と戸田市に巣食う利権屋集団との戦いが始まった。

 当時、福田は愛人名義の「昌永商事」を使った市の施設・行事への飲食商売での強引かつ排他的な参入から、相談に訪れる市民の足元を見た暴利の口銭要求まで、やりたい放題だった。

 しかし本紙の糾弾が利権屋集団のチームワークを切り崩したのか、昌永商事は経営・資金繰り共に立ち行かなくなり倒産した。そして福田は「夜逃げ市議」として、マスコミデビューした。

 
 競艇場と福祉法人

 さて、「競艇は日本財団がやっている」と多くの人が思っているが、実際の主催者は「地方自治体」である。

 戸田競艇は、戸田・蕨・川口の三市が戸田競艇組合という自治体で運営している。

 競艇場の中には「自動販売機コーナー」があり、ここが「舟券」の次に金を生む。金を生む物には利権が付き物で、「自販機コーナー」も例外ではない。その利権を、何と戸田市政に関わる連中が熾烈な奪い合いを繰り返し続け、現在では「公平・公正・公開」をスローガンとする我が戸田市長“神保国男氏”が支配する「戸田市社会福祉協議会(以下『社協』)」が、ここを仕切っている。

 
 競艇の神保氏 社協の神保氏
SG競走の売上金は200億円超
 「社協」と言うと、半ば公共的でボランティア団体の取り纏め役のような良いイメージがあるが、要はここが利権屋達の儲けの受け皿であるのだ。

 凡そボランティアは「善意のただ働き」であるが、それを纏める社協職員は当然「ただ働き」のはずがない。結構な御給料で生活している。こういった団体には公的な補助金が溢れんばかりに注ぎ込まれる。その上自販機からの独占収入である。今時こんなに高収益の企業はない。それを経営支配しているのが神保市長なのである。

 そして「戸田競艇」の管理者も、驚いた事に神保市長なのだ。即ち、この自販機契約は「競艇の神保」氏と「社協の神保」氏が契約を取り交わす事になる。そして、この社協を一度絡ませて大幅なマージンを抜いた後、他の民間へ投げる。正に社協はカスリを取るだけの純粋な受け皿である。

 
 公約は公正 実質不公正

 そもそも、自販機によるジュース販売とはいえ、場所が場所だけに数百万円程度の小商いではなく、年間を通しての固定した事業であり、数千万円単位のお金が動く優良ビジネスだ。それを、一般の企業も参加できる競争入札ではなく、随意契約という形で排他的に「独占」するのは如何な物だろうか。

 「独占」と言っても、民間企業の競争で勝ち組が他を凌ぐといった公正な強者支配なら、他の業者も諦めがつく。努力し、能力の勝る者が覇権を握るのは能力社会の公平な評価であるからだ。

 しかし、この自販機独占は最初から勝ち負けの決まった公的分野で、その分野を操作できる公的な立場の人間が、それを利用して他を排除する、という公平さの欠片も無い不公平競争の典型例だ。

 神保市長は予てから「公平公正」をスローガンに掲げているが、これは不公正なビジネスで蓄財している自分自身を正す為なのか。それとも、自分だけが上手に美味しい商売をしている事を知らない市民に対する屈折した優越感から出たスローガンなのか。

 物事には抜け道があり、この問題を法的に問う事は困難ではある。しかし誰かが声を大にして、これを是正させなければならない。

 
 警察OBが介入した?

 昨年3月、私はこの問題を市役所を含む各公的機関に提起し、街頭での演説で不正追及した。すると彼らは(社協として)19人もの弁護士を雇って、私の行動を差し止めるべく仮処分を提起してきた(無論、訴訟の金は社協の金…つまり公金)。

 そして今回、3月9日の逮捕である。

 一部では「逮捕の為に音頭を取って警察を煽ったのは齋藤汗治では」との噂も流れているようだが、真偽のほどは全く分からない。この男は埼玉県警OBで、現在は神保氏に取り入って社協の収入役をしている男だが、OB風を吹かせて、大した事でもない容疑に職員を総動員させられ立腹していた(ように見えた)現場のある刑事は「そ、そ、そんな訳は無いよ。さささ齋藤さんは関係ない」と、キッパリ(?)と否定していたらしいから、恐らく関係ないのだろう。

 
 益々意欲が湧いてきた

一切の実務は業者任せで「事業主」とはこれ如何に

 とにかくこの様に、歯向かう者は容赦しない独裁者一派を野放しにして良いものだろうか。

 私を逮捕させた奴らの目論見とは裏腹に、私自身は逮捕前以上に意気揚々としている。法廷でも自分の主張を堂々と述べ戦って行くつもりだ。この追及は「不正が是正」されるまで止める訳には行かない。今回の容疑によって実刑を受けたとしても出所後、追及を再開するだろう。

 私は糾弾する相手の心情を変えようとは思っていない。彼らは心底腐り切っている筈だから、表面上は同意しても心底では舌を出して次の手を考えるだろう。

 しかし、彼らの行為を公に問い、彼らがこれ以上周囲へ害悪を垂れ流すのを食い止める事は私の糾弾で可能だ、と思っている。「社会正義とは選挙用の麗句」だとしか考えない彼らは、何故私が其処まで熱くなって糾弾し続けるのかと理解不能である筈だ。

 だが今後も、この戸田市の不正を追及する活動は続けるつもりであるから、関係者の皆様は注目していて頂きたい。

植村武司

 
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