また、北朝鮮は我が国についても「日本も米国に追従して我が共和国に対する敵視政策に執拗にしがみついている。既に全て解決した『拉致問題』に言いがかりをつけ、偽遺骨問題まででっち上げて朝日平壌宣言を白紙化し、国交正常化を行わないという日本と、どうして一堂に会して会談できようか」などと、相も変わらず虚言・妄言の限りを尽くしている。 今さら北朝鮮のこういった暴言やイチャモンに、いちいち動揺したり過剰に反応する必要は無い。相手が面食らうような勝手な論理を振りかざし、関係国に揺さぶりをかけて様子を窺うという北朝鮮お得意の瀬戸際外交は、これまでも一貫して行われてきたし、それが彼の国の外交手法であることは、国際社会に於いても既に周知の事実だ。 我が国政府もそれが分かっていると見えて、小泉首相は「6カ国協議は早く再開した方が良い。核を放棄することが北朝鮮の利益になる、ということを、今まで通り各国と連携を取りながら働きかけていく」と述べており、細田官房長官も「北朝鮮は過去にもこういった発言をしたことがあるので、その真意や意図を見極める必要がある」と冷静に受け止めている。 しかし、ここで注意しなければならないことは、北朝鮮に誤ったメッセージを送ってはならないということだ。 仮に、何もせずただ黙って米国の動きを待つような真似をすれば、我が国政府としては“冷静”の『つもり』でも、北朝鮮にとっては『傍観している』との誤解を与えかねない。 北朝鮮がその声明の中で「日本も云々」と触れている通り、我が国は歴とした当事国である。その当事国が、自国の主権を侵害されデタラメな言いがかりまでつけられて、それでもなお明確な反撃も行わず、恰も“傍観者”の如く米国の動きを待ち、関係国の行動を期待していたのでは、日本は取るに足りぬと思われても仕方あるまい。 そういった誤ったメッセ―ジを伝えることは、結果として今回の北朝鮮の「6カ国協議不参加発言」の真意である『米国との2カ国間交渉』を間接的に後押しすることになる。 「各国と連携を取りながら働きかけ」(小泉首相)ていくことも必要だが、主権を侵害された当事国として、独自の行動を断固として行うという国家としての“矜持”(きょうじ)が、今求められている。 |
||
太平洋の沖ノ鳥島(東京都小笠原村沖ノ鳥島)に関し、「人が居住することが可能かどうか」を検討する案が政府内に浮上した。 北緯20度25分、東経136度05分、東京から南南東に約1,700キロメートルの距離にある沖ノ鳥島は、広い環礁の中に高さ約1メートルの岩が2つだけ顔を出す、日本最南端の地である。この島が海面下に潜ってしまうと、我が国は40万平方キロメートルもの排他的経済水域(EEZ)を失うことになる。我が国の国土38万平方キロメートルと比較すれば、この島の存在によって齎されているEEZが如何に広大であるかがよく分かる。 我が国が沖ノ鳥島の周囲に排他的経済水域を設定することを国連に届け出て以降、国際社会は沖ノ鳥島が「島」であることを認めてきた。しかし近年、支那政府がこれを「岩であるからEEZは設定できない」などと主張し始めたことを受け、今回の居住案が浮上したものと見られる。 石原東京都知事も、発電施設や漁業基地の建設等、都として経済活動を行う計画を表明している。 |
||
我が国固有の領土である尖閣諸島・魚釣島の灯台を海上保安庁が管理することについて、支那政府が「違法」だの「無効」だのと反発している。 これに対し、町村外相は「日中間に領土問題は存在しない。これはあくまでも国内の問題だ」と斬り捨てた。至極当然だ。 この灯台を正式な海図に載せることについて、これまで外務省は「時期尚早」として拒んできた。“敵”は、国内にも居たのだ。国民の税金で飯を喰いながら支那に忠誠を誓う“国賊”どもには、一刻も早く制裁を加えねばなるまい。 |
||
北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさんの父、茂さんが7日、食道がんによる呼吸不全のため亡くなった。73歳だった。 平成14年10月、茂さんは帰国したひとみさんと24年ぶりの再開を果たしたが、ひとみさんと共に拉致された妻、ミヨシさんについて、北朝鮮は「承知していない」としている。政府は北朝鮮に対し再調査を要求している。 ひとみさんは「妻である私の母には会わせてあげる事ができませんでした。大変心が痛み、後悔が残ります。意識が朦朧(もうろう)としている中でも誰かを探しているような、何かを訴えたいかのようにじっと見つめていました。きっと母を探していたのだと思います。これからは、父の分まで、母の救出のために、他の被害者の方々の救出のために自分のできることをしていきたいと思っています」という談話を発表した。 何の落ち度も罪も無い国民が北朝鮮に拉致されてから四半世紀もの間、政府を含む我々国民は、一体何をしてきたのだろうか。 “対話と圧力”を唱える小泉首相は、実質“対話”ばかりを重視して、圧力を掛けている節は見当たらない。今こそ、経済制裁のカードを切るべきだ。 高齢化の波は、拉致被害者とその家族にも押し寄せている。最早、解決には一刻の猶予も許されない。 |
||
14歳未満でも少年院送致可能に | ||
法務大臣の諮問機関である法制審議会の少年法部会は、14歳未満の少年でも少年院収容を可能とするなどの「少年法改正案要綱」を決定した。 要綱では、現在「14歳以上」となっている少年院の収容下限年齢を撤廃し、14歳未満でも家庭裁判所が「必要」と判断すれば、少年院への送致が可能となる。 これまで、重大な犯罪を行った14歳未満の少年は児童自立支援施設(原則として開放)という、言わば「出入り自由」の施設に入れるしかなかった。犯した罪の重大さに比べて、実に不釣合いな「生易しい」施設で、果たして本当に自らの犯罪を悔い、深く反省して更正することが可能なのか、疑問視する声が絶えなかった。 また刑事罰に問えないため、警察も家宅捜索や証拠品の押収など必要な捜査活動が行えず、それら事件の真相解明は「児童相談所」に委ねられてきた。 当然、児童相談所には、殺人事件などの凶悪犯罪の捜査を行うための知識も経験も無く、結局は全て家裁に任せることになり、このことが家裁に多大な負担を強いてきた。 しかし、今回の改正案が可決されれば、少年院の収容下限年齢撤廃を始め、警察官による捜索や押収などの強制捜査に準じた調査もできるようになる。 加害者の“年齢”だけに縛られない、犯罪の中身に応じた柔軟な法の適用で、今、国民と司法の良識の乖離(かいり)が漸(ようや)く狭まろうとしている。 |
||
|
||