火災現場(自宅玄関)に佇む山岡俊介。本当に放火だとしたら、それはそれで同情するが、インターネット上には「自作自演では?」との見方もあり
 
 被疑者→被害者

 武富士に大打撃を与え、今もなお不気味な沈黙を続けている武富士の元秘書課長(渉外担当)中川一博に会った。山岡俊介の嘘を暴くためにはどうしても中川に真実を聴く必要があったからだ。

 事件以来連絡が取れなかったのだが、偶然にも知人の崇仁・協議会代表の川村真吾郎氏の関係先にいて、先月29日、新橋で話を聴くことができた。川村代表と現れた中川は、以前に比べて10kg以上も痩せて生活は苦しいとは言いながらも、精悍さが増し気合いに満ちていた。

 開口一番、予てから疑問に思っていた、山岡だけが何故逮捕を免れたのか、という質問をしてみた。

 初めて読む方は何の意味だかお分かりにならないと思うので、簡単に説明すると、武富士の元社員だった中川が会社の極秘資料を持ち出して、山岡に5,000万円以上で買ってくれる人を紹介してくれ、と相談。

 山岡は当時、上司のような関係で付き合いをしていた事件屋の大塚万吉(本件恐喝未遂罪で1年8月の実刑。現在服役中)を紹介。中川は信用して大塚に全書類を渡す。ところが大塚から色んなルートに書類が出回る。その一部の親子が恐喝未遂で逮捕され、大塚も中川も共犯として逮捕された。

 しかし仲介者の山岡だけが逮捕されなかった。警察は当然、真っ黒容疑者として山岡逮捕寸前まで行ったのだが、中川が持ち出した資料の中に、山岡宅に武富士が仕掛けた盗聴の証拠書類があったことが判明したことで一転、山岡は被疑者から被害者になった。

 本当は「恐喝未遂」の被疑者と「盗聴」の被害者という立場だから全く意味合いは違うのであるが、相手が武富士の会長という重さから世間が「盗聴」を重視することで当局も山岡を逮捕し難くなったのである。今でこそ本人はすっとぼけて無罪を主張しているが、当時は本人もビクビクしていたのだ。

 だからこそ「自分が知らないところで中川が金を要求していたらしい」と嘘を書きまくり、後日、自分が逮捕されないことがわかると警察署まで中川の面会に行き「あんなこと書いて申し訳ない」と謝罪したそうだ。

 
 3,200万円
 今となっては一事不再理だからこの件で山岡を逮捕できるかどうかわからないが、いざとなったら仲間を裏切る真に汚い男である。

 山岡よ、お前の持っている武富士資料は、みんな中川が金にしようと持ち出したものだよ。現段階で所有権が武富士にあるのか、中川にあるのか知らないが、中川自身は資料を持ち出した罪で「業務上横領」に問われ、懲役3年、執行猶予5年の判決を打たれたのだ(最初に逮捕された恐喝未遂罪は不起訴)。

 現物はまだ本庁にあるらしいが、盗んでコピーした資料を君は持っている。しかも中川に事前承認も取らずに勝手に資料を元に本を出し、どう考えてもこの件じゃ君は泥棒だよ。

 中川が資料を持ち出す前は、武富士から訴えられて裁判にも負けていたんだろう。連戦連敗で破綻寸前だったんだろう。全て中川のおかげさまじゃないか。

 後日『認諾』という形で武富士から振り込まれた3,200万円だって、言うなら中川のお陰じゃないか、本来ならこの金だって半分は中川にあげなきゃいけないだろう(山岡には平成16年4月2日、「創」の和解金分2,573万5,431円、「ベルダ」の和解金分616万2,530円の合計3,189万7,961円が武富士から認諾という形で振り込まれている。同じ日、高尾昌司3,000万円、中川一政1,000万円、野田敬生500万円を示談という形で振り込み受領している)。それなのに去年の暮れ、中川にたった100万あげたんだって?汚すぎるよ。色んな人が中川の所に「交渉してあげるよ」と自薦他薦で行っているらしいよ。

 認諾とは民事訴訟で原告の主張できる権利、ということであるが、この場合に当てはめると、山岡が納得していないので武富士側が裁判所と相談の上、一方的に妥当な金額を振り込むということ。一方的とはいえ山岡が振り込まれた金にそのまま一切触らないとか、振り込まれた金を武富士に送り返すなどしていれば、「俺は示談していない」とか「和解していない」等と主張できるが、金は受け取っているくせにそりゃないだろうというのが世間の常識。この時関係者は全て手打ちした。

 
 他人に厳しく…
盗聴は「悪」でも盗録は「善」?
 中川は山岡を相談相手に選んだことを本当に後悔していた。5,000万円以上を条件に資料を渡したのに自分だけ資料で儲けて、そのくせ世間には武富士告発が目的だったと一人だけ綺麗ごとを言い、関係者は皆逮捕されたのだ。

 山岡の情報源は事件屋が多い。「政財界」という雑誌と名誉毀損で訴えあっているが、その相手が小早川という名うての事件屋である。彼の前科前歴や出自・門地まで明かして争っていながら、彼が関係しているといわれる新刊の雑誌「紙の爆弾」に記事を書くという節操の無さも、一方ではある。

 警視庁は山岡俊介の事情聴取を始めているようであるが、何故逮捕に踏み切らないのか。今呼び出されている件は名誉毀損に関してであるが、この男にかかれば自分が犯した罪は軽く、他人が犯せば重いという、まことに身勝手な論理にすり替えてしまうから、あきれて物が言えない。

 本件に於いても「たかが名誉毀損で」と自分が問われる名誉毀損は軽くて、他人が犯せば大変な名誉毀損になるのである。

―岩根昭二氏が退職金以外に500万もの金を貰うのは大金であり、恐喝以外の何ものでもない―

 と決め付ける割には、自分が武富士から貰った3,200万円は大した額ではなく、公表しないのである。そして岩根氏が書いたという領収書や念書を持っていて、それが証拠だという。

 本来、山岡が持っているという岩根氏の領収書や念書は武富士が所有するもので、山岡が持つべきものではない。武富士が元社員の中川に持ち出されてしまったものだ。中川は持ち出したことを問われて「業務上横領罪」で逮捕された。

 その盗品の中に岩根氏の念書や領収書があった。この書類は持ち出されなければ、世に出る話ではなかった。領収書や念書は武富士所有の物で、しかも武富士は岩根氏を恐喝で訴えている訳でもないし、両者が納得して金銭の授受があったのなら、第三者がとやかく言うものでもない。当局が疑惑を感じて取り調べたのならわかるが、そういう事実もないのに、岩根氏が恐喝したような印象を与えることに、岩根氏が憤慨し怒るのは当然である。

 
 何の為に紹介?
自称「野良犬」が「負け犬」にならなければ良いが…
 山岡は自分に都合よく解釈するので有名だが、筆者はこの件よりも、『山岡が中川を大塚万吉に紹介した罪』の方が明らかに重いと思う。

 中川が武富士の資料をダンボール2箱分持ち出した時、最初に相談したのは筆者の知人のK氏だった。しかしK氏は資料の中身を見て驚いて断ったという。一つには下手に触ると命が危ないこと、もう一つは中川から要求された金額(5,000万円)が自分では作れないこと、だったという。常識ある者ならこういう判断で当然だろう。K氏も腕のいいジャーナリストである。

 困った中川が次に相談したのが山岡だった。中川は山岡にも同じ条件(5,000万円で買ってくれる人)を出した。こすっからしい山岡は、大塚万吉に白羽の矢を立て紹介した(というより山岡は当時、大塚の部下的存在で彼の情報で記事を書いていた)。

 当然、山岡は「中川に5,000万円を作ってくれる人」と認識して大塚を紹介しているはずである。大塚は後日、恐喝未遂の共犯として逮捕されるのである。山岡は「自分は全く関係ない、知らない」と逃げたのだが、大塚が直接5,000万円作るか、誰かに資料を買って貰うか知らないが、何れにしろ中川は5,000万円を期待していたから資料を渡した筈である。

 資料がどういう風に使われるのか、想像は容易につく筈である。そうでなければ中川は5,000万円の値打ちをつけないだろう。それを「知らない」というのであれば、最初から中川を騙すつもりで返事していたことになる。中川はハッキリと、この資料をどう生かすか3人(大塚・山岡・中川)で何度も話し合ったと証言している。

 自分が逮捕を逃れるきっかけも、名前が売れるきっかけも、みんなこの中川が武富士から持ち出した資料のお陰である。その資料の中に武富士が盗聴した事実を裏付ける書類が出てきたのである。

 本紙など5年も前に、武富士の現社長=近藤氏が専務だった時代に、盗聴されている事実を記事にしたことがある。今思えば明白な事実であるが、当時は証言だけで証拠書類を持たなかったため、事実無根と否定されたものである。

 
 盗品と知りつつ
 山岡を信用して全資料を渡した中川は一円にもならず、後日「恐喝未遂罪」で逮捕。山岡から紹介されて資料を受け取った大塚も後日「恐喝未遂罪」で逮捕。仲介者の山岡だけが、仲間を裏切り逮捕を逃れただけでなく、盗み見た資料で一人、大儲けしたのである。汚い男である。

 認諾で3,200万円を武富士から貰えたのも、決定的な証拠を中川が持ち出してくれたお陰である。中川に御礼をするのが当然である。山岡は持ち出された資料が横領に当たることを知っていて、その売り先として大塚に紹介しているのである。横領罪幇助に問われるべきだ。

 そして今回の岩根氏の名誉毀損で訴えられた件で提出した証拠書類というのは盗品のコピーである。盗品と知ってて、コピーしているのである。

 また「武富士盗聴事件」の参考資料や証拠書類は盗品コピーである。それを小出ししながら、未だにインターネットで武富士を攻撃しているのである。

 本人は「銀バエ武富士盗聴事件」という著書の中で大塚氏の事務所へせっせと通い事務員の目を盗みながら必要な物をコピーした、と書いているが、大塚という男は他人が事務所へ訪ねてきて、大切な書類を簡単にコピーできるような所に放って置いたり、また親しい者にだって、何度も騙されてコピーさせるようなバカ事務員は雇っていない筈だし、そのぐらい切れ者である(関係者の証言)。

 ということは、山岡に限っては了解してコピーさせていた。表向き盗みコピーとしているが、大塚は事前に山岡と話し合いしていたか、或いは山岡の性癖を見抜いていたのか、何れにしても相当親しい関係でなければ成し得ない業だったろう。

 今回の中川資料を盗品と呼ぶのか横領品と呼ぶのか知らないが、それらを預けてある先から盗みコピーした行為は、“大塚了解”か“未必の故意”としか考えられないのである。

 
 一見マジメ風
  山岡の場合、事件屋とのつながりが多いのだが、事件屋は情報を出す代わりに裏で必ず「策」を弄す。山岡を利用する。山岡は利用されたふりをして記事を書く。記事を書ければ善悪は関係ないということか。

 噂されているいい例がある。上場会社菱和クリエイト記事である。この菱和クリエイトのマイナス記事を意図的に流し、記事になる前に株を仕込み、株価が下がる事を目的に記事を書かせて「カラ売り」を仕掛けて儲けていた連中がいたと言われている。

 菱和クリエイト問題は読売ウィークリーや東京新聞でも取り上げるのだが、その度に大きく株価が下がった。その情報提供者は山岡に情報を出した同じ暴力団関係者である。これは「風説の流布」という歴とした犯罪である。

 本人は正義の告発記事を装って書いたのかも知れないが、これが事実なら犯罪の片棒を担いだと言われても仕方がない。いや最初はともかく、途中から気付いた筈である。やはり“山岡も当事者”“未必の故意”といわれる所以である。

 この男は、顔や雰囲気がふにゃふにゃとしているので一見まじめそうに見えるが、腹は結構黒いのだ。本人は武富士の会長を退任に追いやったことで、田中角栄氏の金脈を暴いた立花隆氏に自分をダブらせてジャーナリストを気取っているらしいが、このクソバカ、ヘソが茶を沸かすよ。

 立花氏は、仮にも東大出の歴とした一流ジャーナリストである。我々みたいな(君も含む)三流とは訳が違うよ。1回、2回のヒットで天下を取ったような顔をしてもらっちゃ困る。本紙なんか会社を潰したことも社長を辞任に追い込んだことも何十回もあるよ。でも君みたいに天狗にならない。盗録もしない。何より信義は守る。公表してはいけないことは公表しない。

 書き屋にだってルールはある。何でも暴露すればいいってもんじゃない。それじゃ世の中の秩序が乱れてしまうだろう。いわゆるオフレコ・オンレコである。まあ、君には君のスタイルがあるから、それは良かろう。しかしそれにしても君は汚い。

 
 節操まるで無し
 ところで中川の今後の動きを訊ねてみた。とにかく今は「武井保雄に一矢報いたい」の一念らしい。「自分は身も心も武井会長に奉げてきた。しかし約束も守らず、ボロ雑巾のように捨てられた。復讐の鬼になるしかない」と言うことらしい。来週にも先ず民事訴訟を起こすらしい(この号が出た頃には訴訟が始まっていることだろう)。

 中川のバックボーンが、同席した川村真吾郎氏である。川村氏は「裏交渉は一切しない、正攻法で公然と勝負したい」とのことだった。

 中川が山岡みたいな小汚いクソバカ野郎に相談しないで本紙に資料を持ち込んでくれれば、武井会長様に直接交渉して、誰も逮捕されずに中川の条件も満たして八方円満に収めていたのに、ってか。

 実は本紙にも全資料が渡ってきたのだが、その時には既に「武富士と山口組」という本が出ていたし、恐喝未遂で逮捕者も出ていたから「触らぬ神にたたりなし」と、見るだけで辞退したのである。

 此処で本紙が山岡と違うのは、同じブラック・ジャーナリストであっても、他人の所有物を了解もなしに隠れてコピーしたりしないこと。しかもそれを元に本を書くというのは、著作権法違反であり、盗作と同じだ。そしてインターネットでその資料を元に書き続けることは、武富士を脅迫しているのと同じである。

 武富士は今、臆病になって、何も反論できないだろう。何か資料を出される度に和解してくる可能性がある。これは和解という名の恐喝である。ある弁護士はこの資料を見て「武富士から見たら10億以上の価値がある」と言ったそうだ。

 実際、今回の中川事件が武富士に与えた被害は数十億は下らないだろう。

 武井会長は辞めたとはいえ、最近はまたぞろ“武井商店”として影響を見せ出した。和田誠一氏が外資から3,000億円引っ張ってきて投資した件などは、国税がしっかり見つめているし、予断は許さない。再度火が吹いたら世襲制も難しくなるだろう。

 
 被害妄想癖?
 ところで山岡宅が7月3日の早朝、何者かに放火されたという。但し、まだ当局は放火と断定した訳ではない。というのは、まさかとは思うが、業界の噂では自作自演説も根強くあるのだ。

 その根拠の1つは岩根昭二氏に関する名誉毀損の件で警視庁から事情聴取を受けていたし、参考人で呼ばれている者の話を総合すると「逮捕は間近」との予想だったのだ。しかも、容疑の本命である『別件』が2つ3つある、とまで噂されているのである。

 2年前、逮捕直前まで行った被疑者から被害者に変った途端に逮捕が見送られたという経緯があった。ところが、本人(山岡)の放火説の予想はよりにもよって、本紙関係者を疑っているのである。

 まったく、このアホはどうにもならないねー。うちは仮にも国士啓蒙を謳っているんだよ。こんな卑劣な手は使わない、正々堂々だよ。一軒家というならともかく(?)マンションに火はつけない。マンションに火をつければ、君が言っているように関係無い人まで巻き込むだろう。

 野村秋介先生は河野一郎邸を焼き討ちする時、中にいたお手伝いさんにわざわざ早く逃げろと追い出してから火を放った。関係ない人は巻き込まないんだよ。

 本紙から見たら、君は火を放つほど大物じゃない。せいぜい出合い頭にげんこつでポカンポカンと2発殴って、廻し蹴りで1発蹴って、最後に上から踏んづける、まあ、このくらいかなあ。あまり独断と偏見で推測しない方がいいよ。

 “武富士以前”の君は、無名でまじめで可愛かったイメージがあるけど、最近の君はちょっと堀川健三君(諸先輩の注意も聞かずに走りすぎて、暴漢に襲われ死亡。犯人はわからず迷宮入り)に似ていると噂がある。その事を進言してやろうかなー、という矢先の出火である。まあ本紙を疑うのも無理はない。本紙1面で山岡糾弾を始めた直後の出火だもんなあ。

 
 信義の無い男
 ところで君の昔の仲間も言ってたけど、日記風に何でもかんでも了解もなしに直ぐ書かれてしまうから山岡には何もしゃべれない、って嘆いてたよ。まあこれが君の売りだから、しょうがないわな。ありのまま、感じたまま正直に話して当局にしっかり調べて貰うしかあるまい。結局こうして当局にお世話になる事もあるんだから、あまり当局の悪口を書かない方がいいだろう?

 それから、山岡宅放火に関して、武富士がわざわざ「当社には一切関係ありません」とコメントを出したそうだが、その理由はマスコミの中で「武富士に盗聴された被害者フリージャーナリスト宅が放火」と書いた処があったため、だそうだ。

 本紙の記事も武富士対山岡といった誤った印象を読者に与えそうだが、本紙はどちら側に付く、などというスタンスではない。政治にも経済にも人にも、是々非々の正義を正々堂々と貫く。どちらの“味方”でもない。

 ただ、約束を破ったり嘘を吐いたり、信義の無い汚い男が許せないだけだ。

(つづく)

 
山岡のホームページ。何かにつけて「国家権力による宗教弾圧だ」とか「米軍による陰謀だ」と吠えていた一時期のオウム真理教(現アーレフ)を彷佛させる
 
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