12月25日、クリスマスプレゼントは「失踪中詐欺団幹部独占取材」というスクープでした。指名手配中の兄貴と舎弟ではありません。左側が失踪中と噂されている秦右時氏である。念の為。
 
 ホリエモン、小嶋の次はこれが大事件に

 世間では今、ヒューザーのオジャマモンとライブドアのホリエモンがどうなってしまうかに関心が集まっている。お陰で今月末の逮捕だろうと噂されていたもう一つの大事件が1、2ヶ月ずれ込んだ。だが必ずこの問題は事件化する。そうしなければならない程被害者が多いのだ。その会社はJPB西日本(現GPJ)という社名で、一般の人から金を集め利回りのいい海外ビジネスに投資し、投資で得た利益を金額に応じて配当するというもので順調に行っても限りなく出資法に違反する可能性が高い。しかも実際には自転車操業の連続で、何のビジネスに投資した形跡もない。結果「予定通り」会社は破綻、社長は「失踪中」である。

 最初、当紙はこの手の問題に疎く何の興味も無かった。たまたま、ある情報誌で知合いのライターがこの記事を書いていたので「JPBとかGPJとか何なのこれ?」って訊ねたのがきっかけだった。最近の詐欺の傾向は会社名を横文字にして、年配者に覚え難い分り難い名前を使用する。都合が悪くなると直ぐ名前を変える。昔は自分が付けた社名に愛着があって、変更するにも断腸の思いだったが、今は責任を取るという姿勢が無くなったせいか人の道に重さというものが無くなった。その分、若者を中心に詐欺師が多くなったようだ。当の本人達に詐欺師という自覚は無い。詐欺師はそれなりに人を騙す技を持っていたから「師」と呼ばれていた。それから言えば今の若者に技という程のものはなく単なる恥知らずで老人や弱者を騙しているだけである。差し詰め今の若者は詐欺恥である。このJPB西日本でも勿論多くの被害者が出た。

 
 失踪社長を独占取材 次々に裏の悪党暴露

 失踪している社長は名を秦右時という。マスコミが必死で彼の所在を探している。当紙はひょんな事から彼を取材する事が出来た。一説には300億円近く集めたというからどんな悪党が現れるかと思ったら意外と普通の男だった。本人は近日中に逮捕される事を覚悟しており(今逮捕状が出ている訳ではない)当紙の質問に、全て正直に本音で答えてくれた(と思う)。

 JPB西日本問題は破産管財人の手によって粛々と整理されている訳だから、我々が手を出せる事柄ではない。ただこの事件、顧客の全てが被害者なのではない。ここ(この計画)に投資して儲かった者、秦氏の不正を早い段階で見抜いて投資した金額以上に回収した者(半ば恐喝)、秦氏を利用した者、等々がいる。当紙はそちらへスポットを当てる事にする。

 
 この計画で大儲けのとある実業家連中
 投資して儲かった者の中には財団法人日本漢字能力検定協会副理事長・大久保浩という名がある。チャレンジネットという別会社を使って投資しており、トータル5億もの儲けがあったというから幾ら投資したのだろうか。漢字検定を受けた人が述べ1,000万人を超えたと豪語していたそうだが文科省はこんな男に財団法人の資格を与えていいのだろうか。田中慶治という男に至っては30億円も高額配当を受けたと記録されている。この男は母親名義の他に別会社を3社(メディコム・MCJ・JIMゲイナー)も使って投資している。幾ら投資すれば30億円儲かるのか知らないが、こんな裏ビジネスに巨額の金を使い込む会社の経営方針というのは如何なものか。ちゃんと税申告しているのだろうか。不思議とこの京都ライン《細川泰史→大久保浩→田中慶治(京子)→藤原真由美の順に紹介》は、みんな儲かっている。ねずみ講的理論から言うと主催者以外でも早い段階で参加した者は必ず儲かるシステムではある。早い段階の参加者達にちゃんと配当を払わなければ、参加者の組織が広がらない(カモが増えない)からだ。マルチ商法(最近ではネットワークビジネスと呼ぶらしい)に詳しい人に言わせれば、オープンしたら直ぐ参加する専門の「渡り鳥」グループがいるらしく、世間に知れた頃には皆引き上げるそうだ。まさか漢字能力検定協会のトップが渡り鳥グループのメンバーではないと思うが、税金だけはちゃんと申告してね。
 
 加害者を脅迫した更なる加害者の存在
 投資額以上に回収した者(半ば恐喝)の中に今井義三なる人物がいる。この男JPB西日本が順調に顧客から金を集めていた頃、大口顧客を中心に海外旅行等を企画し、ボロ儲けをしたらしい。JPB西日本の下請仕事をしながら、顧客を秦氏に紹介して手数料をも稼いでいたようだ。しかもJPB西日本の身内同然の立場にいたから、状況は手に取るように判る。そこでGPJが顧客の資産運用を行っていない事実を知って岸和田市在住の宝飾商・寺田という男と組んで「自分が紹介した顧客の投資分の債権回収を依頼された」と秦氏を脅迫し始めたと言う(秦氏談)。現金は勿論の事、宝石・絵画・車等、ありとあらゆる20億近くの物を持って行ったらしい。ところが噂では債権者には回収した事を全部知らせず一部自分がネコババしているという。法的に言えば、これらは全て破産管財人に返すべき物だろう。今井義三さん寺田さん、持って行った物を債権者に返してあげて下さい。今井さんに付いてる弁護士さん、悪知恵を授けないで下さい。
 
 本当の悪はカリスマと呼ばれている男
 勿論、秦右時が一番悪いのであるが、もう一人秦を利用した黒幕がいる。第一勧業銀行時代の先輩で、資産コンサルタントのカリスマとか一流プライベートバンカーとか、日本振興銀行の民間筆頭株主とか噂されている磯辺裕樹氏である。この男「スイスにプライベート口座を開設します」を謳い文句に富裕層対象の資産コンサルタントをやっているそうだが、何故か会社名やロゴマークが秦氏のJPB西日本と同じで顧客には「フランチャイズ店」と説明していた時期もあり、顧客がダブっていたりJPB西日本からJPBへ(秦から磯辺へ)50億以上の金が流れていると言われている(現実に債権者会議で約14億円が認定されている)。磯部氏を突付くと暴力団が出てくるとも言われているし、特定のジャーナリストが揉み消して回っていると言う噂もある。(ぜひ当紙にも来て欲しい)この磯辺のJPBも何百億円集めているのか知らないが現実には10億も取り付け騒ぎが起こればパンクすると言われている。秦氏の逮捕が発表されれば、連鎖反応的に磯辺裕樹氏の「虚」が暴かれるのは間違いなかろう。
つづく
 
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