現実離れ
選挙も終わり、トヨタアヴァロン号から久しぶりにベンツに乗り換え、右側から乗り込みそうになったノブちゃん

 地元戸田市の皆さん、長らくお待たせ致しました。「戸田市の話を書いて!」という沢山の声にお答えしまして、久しぶりに地元の話題に触れることに致しましょう。
 第1弾の掲載から、かれこれ丸1年が経ったが、その間、今年1月に行なわれた戸田市議選では、平成10年の市長選に続き、大きく戸田市の変貌の兆しがみられた。

 平成10年3月に行なわれた戸田市長選で『長期政権の弊害打破、変革』を訴え当選した神保国男現戸田市長は当初、神保派と言われる市議会の支援会派『平成会』が4名と小数であったため、6期24年続いた斎藤純忠元市長と、それを支援する最大会派『自民クラブ』の旧体制を今後どのように変革していくのかその手腕が問われていた。
 しかし、先の市議選で9人に議席を伸ばし第1党となり、ようやく口先だけの変革・行政改革ではなく、それを実動させる体制を整えたというところで、真の手腕が問われるのはこれからだろう。  

 さて、神保色の濃くなった戸田市議会の第4回定例会が9月3日から27日まで行なわれた。なかでも我々生活者の身近な問題を議員が提起する一般質問は興味のあるところだ。早速傍聴しようと11日、台風の上陸で雨の降り頻る中、市役所に行ってみた。
 市役所最上階にある議会傍聴室を目指し、節電の為に電気の消された薄暗い雨漏りだらけの庁舎階段を、足下に置かれたバケツを避けながらやっと上り詰め傍聴室のドアを開けると、本橋健造市議(平成会2期)が市内の水害対策と、市役所にエスカレーターの設置をしてはどうかと質問していた。

 この光景を目の当たりにした筆者は、つくづく現実離れした議会だと感じてしまいましたぞ、本橋しぇんしぇい!しぇんしぇいは元市役所職員で役所の事情に詳しい筈だ。エスカレーターなんか設置する前に、雨漏りを直すとか、他にやるべき事があるんでないの?
 しぇんしぇいが現状を把握してないってことは、きっと『職員は階段を使いましょう』と貼紙のしてあるエレベーターしか利用したことが無いのね……。
 13日の一般質問では、当社のご近所だけど面識の無い秋元良夫市議(平成会2期)が、神保市長に来年3月予定の市長選出馬について質問した(ヨッ!立役者)。ここで市長は2期目を目指し出馬することを正式表明した。

 
 細田一族の怪しい関係
細田徳治クン

 前回の選挙では、現職の埼玉県議である細田米蔵と同じく県議である神保国男の出馬で、26年続いた斎藤市政の継承か、変革かが問われた激しい戦いとなった。
 細田米蔵陣営は旧住民以外に支持が浸透せず、それに加えて出馬を名乗り出た親戚=細田徳治(現埼玉県議)との調整(密約?)に手こずり出足が遅れてしまった。
 結果、組織の人数は細田陣営に劣るものの、弁護士という肩書きで知性と誠実さをアピールし、多くの新住民や無党派層に支持を広げた神保氏に敗北を喫したのであった。

 この平成10年3月の市長選挙で次のような裏話があるので紹介しよう。

細田米蔵クン

 細田米蔵(自民)は、出馬に強い意向を示していた細田徳治(自民)を自民党の票の食い合いになることを避けるため、出馬を断念させようと数千万円を支払い、次期県議選挙での全面協力を約束し断念させたというのである。
 「徳治が米蔵にもらったのは1億だ」というのは細田徳治の自称従兄弟の話。また「3,000万円で徳治に降りてもらったのよ」というのは自称米造の叔母さんの話。
 金額はまちまちだが、細田米蔵が細田徳治にカネで市長選を断念させ県議の席に据えたのは、自称親戚と大勢の町会関係者が語っているだけに信憑性が高い話である。一説によると細田米蔵は、この市長選挙に3億円を注いで戦ったそうである。

 市長選挙を目前に控えた平成10年2月に34代戸田市議会議長に選出された渡辺武男議員(議員の中で唯一、行き合うと自分から大きな声で挨拶してくる良い男)は、今は無き喜沢1丁目の『日本一』という食堂に集まった下戸田地域の町会長等に、封筒に入った現金を配ったことで警察の取り調べを受けている。
 「いゃー『戸田・21世紀を拓く会』(という名前だが、実体は細田米蔵選挙後援会)の集会が『日本一』であったんだけどね、解散間際になって渡辺武男がスクッと立ち上がって封筒を配り始めてねぇ…何だろうと思っていたら近くにいた1人が封を明けて中から取り出した現金を数え初めてねぇ…いやー、あの時はビックリしたね。いろんな人が集まっていたからヤバイと思ったね」とは当時現場に居合せた関係者。
案の定、現金を配った事が外部に漏れてしまった。

 
 神保市長、そろそろ本気出してヨ
ノブちゃん: 「で、牛乳は何本買ってくれるの?」
神保市長 : 「きょ、今日はお腹の調子が悪いから、また明日にしてもらえませんか?」
ノブちゃん: 「へっ。ケチ!」

  平成10年3月22日、戸田市長選挙は、閉ざされた戸田市政を『公平・公正・公開』を念頭に掲げガラス張りにする、と改革を訴えた神保市長の勝利となった。
 警察当局はその約1カ月後の4月27日に行なわれる埼玉県議補欠選挙の過ぎるのをじっと待ち続け、5月の連休に渡辺武男市議を含む関係者の一斉捜査を断行したのであった。

 「米蔵が選挙前に農協等から3億円を引っ張ったことを警察当局は嗅ぎつけており、その金の動きをずっと見張っていたみたいですよ」というのは細田米蔵の選挙支援者だった『戸田・21世紀を拓く会』関係者の話。しかし県警の取調べを受けた者が誰一人口を割らなかったため証拠不十分となり、渡辺武男市議は逮捕寸前まで行ったが難を逃れたそうである。
 「いやー私の説明不足で誤解を招いてあんな騒ぎになってしまって関係者には迷惑をかけてしまったよ。確かに細田米蔵に頼まれて金を配ったよ。でもあれは各ブロック長に宛てたお茶代で、いくらも入ってなかったはず」とは当時を振り返る渡辺武男市議(自民クラブ五期)。

 一方、金を貰った側の関係者は「いや、今だから言うけど5万円〜10万円入っていてね…。某町会では平成11年の総会で、このときお金を貰った町会長に対して、副会長が個人で着服したのではないかと使途を追及するゴタゴタが起きてね」と明らかに公職選挙法違反だったと語るが、渡辺武男市議いわく「警察も立件出来なかったのだから俺の身の潔白は証明済み」というのもまた事実である。

 しかし、この戸田市は選挙になると逮捕者が出てみたり、泥くさい物事が浮上するところだ。そしてその泥くさい物事を調べていくと必ず名前が浮上するのが松永光元代議士の口癖である「名前に『田』の付く戸田の3人衆」○田○○議員らなのである。
 このような地方議会の水準の低さは、我々市民の市政・行政への関心の低さがもたらした結果である。そのツケは、我々が実生活の中で受けることになる。

 無駄な公共事業や無駄な用地保有による予算の赤字などは、生活水準向上や街の発展に影響を及ぼす。市民も自分の住んでいる街に関心を持たなくてはならない。戸田市内に常住しながら東京都で働く人、いわゆる『埼玉都民』の増加が著しいが、これらを含めた多くの市民が自分の街に関心を持ち、街の活性化を計らなければならない。
 そして、今この戸田市に必要なのは、市長の強いリーダーシップと、若手議員の新しい発想とベテラン議員の経験と知恵(良い意味での)で悪しき旧体制を改善していくことである。
 戸田市は今年、市制施行35周年を迎えた。この記念すべき年を転機に、街の活性化と変革のため自ら掲げた公約を1つでも多くそして早く確実に実現して戴きたい。

 
 ノブちゃんがグレた理由?

 しかし『公平・公正・公開』と言っておきながらその現状はと言うと、例えば市議選に於いて、特定議員の後援会ビラに度の超えた市長推薦の言葉を掲載し、当紙に『不公平』と抗議され慌てて訂正したり、或いは8月に行なわれた第27回戸田ふるさと祭りに、平成11年の埼玉県議選で公選法違反で逮捕され、執行猶予期間中・公民権停止中の金子洋太郎を副実行委員長として据えた事を『不公正』な人事と当紙に抗議されて、広報9月1日号で「役員人事で配慮の足りない部分があった」と遠回しに謝罪するなど、理想とは程遠い気がしますゾ。また議員政務調査費の領収書の公開を拒む『非公開』な姿勢も頂けませんなぁ(神保市長に憧れて市議になった斎藤直子にも嫌われちゃいますヨ)。

 神保市長殿、県議時代に犯した回し献金事件(悪しき節税行為)の時も、弁護士で法律のエキスパートでありながら、発覚した後で「道義的に良くないと感じたので修正申告をした」と上手く事無きを得ていたけれど、これからはそうは行きませんぞ。何せ「弁護士として基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命としてきた信条を市長に就任した今も変えることはない」と公言したのですから……つづく。

☆今月のおまけ
 そう言えば神保市長が変革を訴えるよりも、もっともっと大昔に失敗に終わったらしいけど、我らがノブちゃん(福○延之市議)が清風会なる会派を旗揚げして子分(ノブちゃんが勝手に言っているだけ?)の渡辺武男市議らと共に斎藤市政の不条理(土地開発公社と召○均市議、細田米蔵らの癒着)に異議を唱え、戸田市の改革と自己の地位向上を図ったことがあったそうである。
 しかし地方自治法に則り百条委員会の調査まで行なわれたけれど、斎藤市政は事無きを得たとのこと。
 嘗ては正義感を持っていたノブちゃんもこの敗北がきっかけでグレちゃったのかな?

 
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