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当紙の取材に「誰も居ません」と返答。でも事務所内にとっても活気があったのは何故?(自由党兼達増事務所) |
開いた口が塞がらないとは正にこの事だ。
自由党=達増拓也代議士の関連企業である『協栄テックス』(盛岡市大通3-3-10)率いる岩手ビル管理事業協同組合が、今年度の『岩手県立病院清掃業務委託』(県医療局発注)を驚愕の安値で落札した。
昨年度は協栄テックスが自ら競合相手に談合を持ち掛けるも調整に失敗し、5億5,000万円で新規参入業者(南部興業=萩原順代表)に破れて面子を潰した同組合であったが、今回はその“恨みを晴らす”格好となった入札結果といえる。
そもそも、組合が適正価格としていた同業務委託の請負金額は約7億3,000万円であり、事実、平成13年度以前はこの価格帯で落札していた。
しかし、組合が落札した今回の金額は4億4,000万円と、前年度より約2割の急落、組合が長年請け負ってきた金額と比べると、差額で約3億円、ほぼ半値に近い水準である。
この下落分の金額を27ある病院で単純に割り振ると、1施設で年間1,000万円以上のコスト減を図らなければならなくなる。
では、そんな事が可能なのか?結論から言えば不可能と言わざるを得ない。
清掃業務にかかる費用の大半は人件費であり、その割合は全体の8割〜9割を占めるともいわれている。企業努力で押さえ込める経費といえば、ワックスの質を落とすか、洗剤を極限まで薄めるかぐらいで、たかが知れている。
この様なセコイ行為を企業努力と言うかは別にしても、大幅な経費削減をするとなれば、作業員の給与を下げるか人員を削るかの方法しかないのである。
しかし、実際に清掃業務に携わる作業員はその殆どが日給月給制であり、しかも最低賃金保障に限りなく近い給与所得である高齢者の作業員が大半なのだ。
この事からも、作業員の給与を現行から減額することは実質不可能であり、残るは人員の削減のみとなるが、これも作業の質低下に直結しかねない行為と言う事で、先ず発注者側が認めるわけがない。
実際、13年度の受注業者である南部興業が作業員数を減らしたばかりに「無謀な安値受注のせいで清掃が行き届かなくなったのは問題だ。病院中にゴミが溢れ、全体に薄汚れた」と、業者交代が失敗であったとの論調で、作業開始の直後から一部マスコミが騒ぎ始め、県医療局が南部興業に対し異例の厳重注意を行なった程である。
しかし、ひと月もたった頃には作業効率も上がり、何時しか「業者交代は成功であった」との意見が大半を占めるようになって、医療局も当紙の取材に対し、「現在の作業状況は前年度並みか、それ以上の水準で行なわれている」と、全く問題にしていなかった。
と言うことは、南部興業の受注額でも十分に作業が可能であることを証明したことになり、逆に組合が長年受注してきた金額が、不当な高値であった事の証左とも言える。
だがその一方で、市場開放によって未熟な業者を呼び込んだ、として一般競争入札の導入を否定し続けた“自由党の裏機関紙”と揶揄される河北新報社は、この問題の根底に言及したかと言えばそうではない。
偏重した提灯記事を書きなぐり、読者の支持が得られなくなると組合による不当な公金詐取の問題に触れる事無く“よそ者イジメ”を終えたのである。
だが、どうにも腹の虫が納まらなかったのか、最後の悪足掻きに盛岡在中のビル管理技術者の投稿記事を掲載していたが、これが又ロクデモナイ内容だった。中でも笑わせてくれたのが業者が変わったことによって組合従業員500人が職場を追われた、という件だ。
当紙でも幾度となく述べてきたことだが、業者が変更された場合は、前任者が従業員を一旦解雇した後、後任者が再雇用するのがこの業界の慣例であり常識でもある。
組合はそれをあえて無視してまで、病院の清掃に従事する者達を引き揚げたのだが、結果は他の職場に配置することなく、僅かな期間のうちにその殆どを解雇したのだ。
結局、組合は日雇いに近い従業員の事など全く眼中に無く、そればかりか南部興業への嫌がらせの材料に“彼らのクビ”を利用したに過ぎないのだ。
言うなれば、一連の病院清掃問題は組合の身勝手な策略によって惹き起こされたとも言える。
この投稿者は最後に「安値落札を優先せずに、病院清掃で立派な実績を残してきた県内業者(それって組合のこと?)に仕事を戻すべきだ」と結んでいる。
その願いは、早々と神様(イチロー大明神様)に通じて、更なる安値落札のおまけ付であったが、病院清掃業務に組合が返り咲く事になった。
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