▼ブラックジャーナリスト界の帝王といわれた五味武氏が5月31日早朝逮捕された。五味氏といえば自ら『佐川急便から2億円貰った』とか『歴代の官房長官から二十数年間に亘り200万円を貰っていた』と週刊誌に述べるくらいだから、その実力や相当のものだったんだろう。
 確かに彼のパーティーに行けばその招待客の多さと共に驚かされるのは現役国会議員と駐在大使の多さである。そして、彼等が一様に五味氏をヨイショする。そういう時代が何年も続いた。筆者も当時はその実力に憧れた一人である。

 本人も自ら形容する言葉だが『会津の虎』と恐れられた五味氏であったがこの4、5年前から急速に神通力が効かなくなってきた。その原因は筆者にあるのだが、それに反比例して主役新聞の中島繁治氏が台頭してきた。この2人は筆者が参入する遥か以前から犬猿の仲であったらしいが、知名度、実力度からいって圧倒的に五味氏の有位であったのだが、五味氏が凋落するのと反比例して中島氏が力を付けてきた。中島氏は一気に日本地方新聞協会の頂点まで登りつめた。

五味武氏

 五味氏逮捕当日、同時間に筆者の所にも警視庁の刑事が3名訪ねてきた。『2人の喧嘩の真実を知りたい』ということらしい。筆者は今回の『威力業務妨害』についての真相は全く知らないが、筆者と中島氏との『関係』が議論の原点であったということは後日、参加者から聞いたことがあった。警察もそこが知りたいらしかった。
 2年前なら確実に五味氏の逮捕を喜んでいたろうし、中島氏にも『何故もっと堂々と戦わぬ、イニシャルでの記事なら書かぬほうがよい』、と進言したぐらいであった。しかし今は立場が違う。1年前に朝堂院氏の仲介で手打ちをした。過去の全てを水に流す、と約束した。

  『私を総会に呼べばその真実は直ぐに答えが出るだろう』と何度も言ったことがある。それを実行できなかった中島氏にも問題があるし、筆者との関係を議論の争点の中心にして追い過ぎの五味氏にも責任はある。
 どこが威力業務妨害罪に触れたのか筆者には全く関係はないが当紙を煽ったのは誰だ、ではなく、『五味氏叩きを依頼したのが中島氏である』、『中島氏が五味氏攻撃の記事を直接敬天で書いた』、ということを五味氏が思い込んでいるとしたら、それはNOと答えるしかない。

 
日大瀬在総長
▼日大問題で沈黙を破って国際新聞が書き出した。ここの社主の楠本氏は大手右翼団体の代表も務めたこともある筋を通した人である。氏の事務所は新橋なので、ちょくちょくお会いするが、氏のジャーナリストとしての姿勢は『カスミを食っては生きられないが、全てに是々非々で当たる。ゴマスリ、ヨイショ、守り一辺等のジャナーリズムはおかしい』と警鐘を鳴らす。愛国主義者である。

 日大問題に関しては前から一家言ある、という話を聞いていた。というのは『あそこは昔から一部の人が責める人、守る人に分かれて記事が書かれている。本来その問題の1つ1つに、色々な意見があるのが民主主義、資本主義のいい所ではないのか』。全く以って同感である。

 
巽悟朗氏
▼日大問題が出たのでもう1つ。先日、同志社大学のOB氏と会った。同志社に巽悟朗氏というOBがいるそうだ。現在(株)大阪証券取引所の代表取締役を務めてるそうだが、この御仁が同志社の理事長を務めていた当時、ものすごく力があったらしく、色々なOB氏、外野氏が束になって掛かっていっても、ことごとく叩きつぶされたそうである。
 同志社大学は中小企業の坊ちゃんが多く、余り与太者はいないそうである。だから攻めも甘かったのかもしれないが、それでも巽理事長側からの反撃はきつく、中には2度も工場を焼かれたり、大けがをさせられたりした人もいたそうである。

 有名暴力団と二人三脚で同志社を押さえた巽理事長らしいが、いずれ天誅も下るだろう。何故なら世の中『無常』だからである。驕る平家は久しからず、どんな立派な人にも、どんな強い人にも枯渇は必ずくるのだ。

 その巽理事長の強い権力を日大の野崎常務が目ざしているという。アホかと言いたい。総長選挙票を学内で200票持っているといわれる実力者の田中英寿監督が目指しているというなら、納得いくが、拝み倒しても五、六票といわれる野崎クンが何を血迷っているのか。

 誰が見ても瀬在総長止り、の筈の野崎君が最近ヘンな動きをしているらしい。というのは3期目を務めた瀬在総長は日大ルールで逆立ちをしても今期で終わり。元々実力のなかった野崎様は瀬在総長のお陰様で常務になった訳だから一緒に去るのが常識。ところがここに来て、次期総長候補といわれる人物に急接近。人事、財務、総務を握った強みか、先の見えた瀬在総長は用無しとばかり、の行動が目に余るらしい。

 
土屋知事
▼土屋義彦埼玉県知事が迷惑している。強制捜査を受けたダスキンの関連会社から土屋知事の娘の会社に約1,000万円が支払われていたということらしいが、このぐらいの金で土屋知事が魂を売るだろうか。人気も実力もあるし、磐石な地盤もある。それに高齢でもあり、政治に生命を掛けてる厳しい姿がある。今更金や利権に眼が眩むような人には見えない。その証拠に建設談合等には日本一厳しい姿勢で臨んでいる。

 もし実体のないコンサルタント料であったのなら「知事の娘」という立場を利用しようとしたダスキン側の狡猾な手にチョット脇が甘かった娘側が乗せられたのだろう。捜査の行方はいずれわかるだろうが、今度の事で土屋知事が辞める必要はないと思う。マスコミは何でも辞めることが責任と追求するが、それは内容や関係、その人の功績も評価されてよい。

 今土屋知事の指導力は高く評価されており、あの人が辞任すれば県政は大きく後退する。ダスキンからの汚れた金だと分かっていて土屋知事に届けられていれば問題だが、そうでない限り、娘に金が入ったことで父親が責任を取る必要はない。もう充分親としての謝罪はした。土屋知事ガンバレ。

 
トップページ社主の独り言一覧
©2005 敬天新聞社
info@keiten.net