大先輩に対し失礼とは思いましたが、皆さんに成り代わり、敢えて苦言を呈させていただきました
 五味氏の逮捕によって、中島氏との私憤的争いは一応ピリオドかと思いきや、またまたド派手な中島批判記事が掲載された。逮捕時に於いては五味氏も相当なショックだったようだが、結果的に形式犯で終わったものだから逆に自信たっぷりになった格好だろう。
 2人の私恨が周囲に如何に迷惑を掛けているか今回は書いてみたい。

 先ず五味氏であるが、私は和解した以上、貴方のことは書かない、と言った。しかも2人の喧嘩に口も出さないし、どちらも味方しない、という姿勢を通してきた。
 しかし貴方の7月号の記事を見ると中島氏だけではなく私にも喧嘩を売っているようにも見える。嘘と言ったら貴方が困るだろうから言わないが、間違い箇所がたくさんある。それにマスコミの立場にはオンレコとオフレコがある。オフレコは「本音で話をしますが記事にしてはダメですよ」という場合。こんなことが何故必要かというと建前だけで話をされると、全体の流れや本質が見えない時がある。警察では調書は取らないけど事件の本質と全体像を知りたい時こういう手も使う。言ってはいけない事は言ってはいけない事という意味が貴方にはどうもわかってないらしい。

 文章は読み辛いが、文調としては私は中島氏の主役新聞より五味氏の国会タイムズの方が好きだ。攻めの姿勢があるし、それから貴方の言う「新聞人は反権力の姿勢を持つべき」だし、文部大臣賞を貰うのはおかしい、という考えもいい。
 但、貴方は一方的に思い込みが激しい所がある。それに未だに地方新聞協会の50周年記念に私が出席したことを大げさに何度も書くけど、その時現役の暴力団もサギ師も強姦男まで出席していたんだよ。そんなことを掘り返したら、中島氏だけじゃなく全く関係のない協会員(特に地方の)の人達が本当に困るよ。
 「ここに不動の証拠がある」と言ってふくろう博士の古川氏の話なんか持ち出すけど私が何も喋らないから、みんな傷つかないだけで。だから他人を巻き込まないで2人だけでやった方がいいよ。

 それからこれは大事な事だが、大日本一誠会の渡辺会長から電話があった。
 「白倉ちゃん、今日五味さんのパーティーがあるらしいんだけど案内きた?」
  ――いや俺んとこには一度も来たことないよ
 「俺等はねー、万年(東一)の会長が国会タイムズの面倒見てた頃からの付き合いで、アンパン1個食いながら、朝から晩まで新聞配ったこともあるのよ。俺が優しいから舐められてんのかね」
 ――いや常識がないんじゃないの?俺も手打ちしたとか言いながら1年経ったけど、一度も招待状が来たことないよ。そのことを俺が書いとくよハッキリ。それで反応がなかったら乗り込めば?――
 という会話があったことを書いておきます。

 それからNとかSとかFとか書かない方がいい。五味さんらしくない。名誉毀損を恐れてるみたいで中途半端に見える。主役新聞中島、敬天新聞白倉、ふくろう博士古川、と実名で書くべきです。貴方は昔、私を訴えたけど、私は月が西から出ても貴方を名誉毀損で訴えるようなことはしません。名誉毀損で訴えられるのは私の専売特許です。
 貴方が右翼の会合で北朝鮮感の自説を述べた時、出席者の殆んどから総攻撃を喰ったように、私と貴方との中に思想的な事では大きな隔たりがある。

 次いて中島氏であるが、7月5日号の日大コーナーは広告と間違える程のヨイショ記事。確かに最後に本音で書いてるように責めるだけが新聞ではない、色々な角度から取り上げ、ほめるのも新聞の役目、その考えも1つの理論。
 しかし地方新聞協会の会長が出す新聞があんなにヨイショ記事を書いたら余りにも軽すぎはしないか、との意見あり。私も同意見。
 あれを見たらファンが増えるより日大に少しイタズラしてやるか、という気がしてくる。私には『ほめ殺し』みたいに見えるけど、日大の先生方は喜んでいるのかなア。

 あんまり強烈だったから本題を忘れてしまったが、五味さんと喧嘩の件、五味さんが自紙で書きまくるのに対して、中島氏は自紙では殆んど書かない。「会長の立場で会員に迷惑がかかるから」との理由であるが五味氏が一方的に書く以上受けて立たねば女々しく見えるし反論ができないということは五味氏の言ったことを認めたことになる、と人は思う。
 それに五味氏と同じくGとかは止めて、ハッキリ五味、と書くべきです。新聞紙上では書かないが、怪文書では圧倒的に五味批判記事が多い。ということは怪文書は殆んど中島氏が書いてる卑怯者、という風に世間は見ます。現に財界展望にはそういう論調で書いてあった。

 五味氏が逮捕される直前に出したという中島氏の手紙も、私は自紙で堂々と発表すればいいのになア、と思っていたら五味氏が先に公表した。こういう事は先に出した方が潔く見える。中島氏も外見は芸術家風であるが、結構毒も持っている。誰かが書いていたが、新聞協会長になりたい人と協会長に固執する人の争いとは言い得て妙。

 但この喧嘩今はそのように見えるけど、20年前から続いているらしく香典をいくら包んだ、とかワインを3本飲んだとかそんなレベルの攻撃をしあっていては周囲の人は本当に迷惑だと思う。私の所に協会員の人達から仲裁の依頼やらどちらの言ってることが本当なのか、とか問い合わせがよくある。私は「どちらも本当でどちらも嘘がある」と答える。ありのまま本当に話をすれば両方メンツがなくなるからである。

 中島氏は会長になって態度が変わってきたように見えるし、五味氏は少し子供返りしてるのではないかと思わせるような部分もあるし。地位が人を創る、というのはその立場に似合った立居振舞ができるようになるという意味である。私のイメージが黒や灰色に見えるから、偉くなったら表向き会えない、というのはどうだろうか。裁判官や検察官みたいに高い倫理感や正義感を公的に義務付けられた人ならわかるが。

 私は何を以って白や黒や灰色と見るのかがわからない。道義的に泥棒や詐欺師や強姦魔みたいな犯罪者は基本的に嫌いである。だが中にはいい奴もいる。ヤクザ渡世人とも付き合う。大好きな人もいれば大嫌いな人もいる。気が合って付き合うことに誰にも遠慮はいらない。中島氏の言う「私的な立場では会えるが公的な立場では会えない」発言は思い上がりも甚しい。

 最後に五味氏の新聞は文体は好きだが自分を褒めすぎ。確かに外堀君や青木宮司のような熱烈なファンもいるのはわかるが、30年以上も続いた貫禄のある新聞だから紙面も大事にして欲しい。
 一方中島氏の主役新聞だが、一会員の時ならともかく、仮にも社団法人のトップになったんだから、威風堂々がいい。少なくとも会長時はヨイショ記事は控えたほうがいい。まとめ役、世話役、進行役、世間の風を全て受け止める役、を1人でこなすのが会長の役目です。富士山の頂上に登れば360度の視界で見晴らしは絶景。得も言えぬ感慨無量と幸福感もあるが天候の変りは早く、強風は360度から吹いてくる、ということです。

 2人に取ってはこの際、和解も含めて決着を付けるか、まだ暫く続けるかは自由だが、他人は巻き込まない方がいい。それに呉々も地雷だけは踏まないように気をつけて下さい。私の場合、巻き込まれるのは仕方無いが、会員の中には「この喧嘩は五十歩百歩、この際一気に若返りを考え2人とも責任を取って辞めたらどうか」という意見があることも指摘しておきます。

 
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