「契約書なし」が用益権を招く
弁護士センセイには本当のことを言った方が良いよ、野崎クン
 先月号で報じた、生物資源科学部元局長山内二夫が犯した「マムシ谷に於ける産廃埋め立て事件」についての「瑕疵担保責任」という部分の意味がよくわからない、という問い合わせが日大職員の方からあったので、補足説明しよう。

一、「他人の物を特定の人が特定の期間使用して利益を得ることのできる権利」を『用益権』といい、今回日本大学はマムシ谷(あるいは滝之沢)の整地工事を「契約書なし」に「無償」で(有)中村商会に発注する代わりに、同社がこの土地を残土処理場として「公然」かつ「平穏」に「継続」して使用収益することを黙認してきた。

 このケースの場合「日大は中村商会に対し用益権を付与した」、言い方を変えれば「中村商会は今後もこの土地を残土処理場として使用できる権利を日大から与えられた」とみなされる可能性もあるということである。

二、売買の目的物(今回の場合は土地)に用益権が付いていることは、それを売却する場合には当然『権利の瑕疵』と言える。民法566条「地上権等による制限等がある場合の売主の担保責任」、並びに同570条「売主の瑕疵担保責任」によると、
@売買契約の目的物(マムシ谷 or 滝ノ沢の土地)に
A用益権などの権利(中村商会が残土処理場として使用する権利)が付いていて
B善意の買主(その事実を知らずに購入した者)が使用収益できない場合には、
Cその事実を知った時から1年以内であれば、
D契約の解除または損害賠償の請求ができる、ということである。              

 マムシ谷埋め立てや滝之沢整地工事に関して、科学物質による土壌汚染並びに近隣住民や藤沢市との関係悪化、また執行部の承認も経ない独断と、収益報告も一切ない業者との癒着。これらに加えて、わざわざ日大の調査委員会が瑕疵担保責任を持ち出した理由としては、
@もし用益権が生じてしまった場合、このことが原因で、他への売却が困難となる虞がある。
A「産廃物が埋められている」という瑕疵が原因で、他への売却が困難となる虞がある、ということを指摘したかったのだろう。

 何れにしても山内二夫元局長の軽率な行為は大学に多大な迷惑と混乱を招いただけでなく「大学所有の土地に瑕疵を生じさせる事態を招いた」ものと言える。

 
 野崎の一の子分 石井一清大栄転
「実弾入り脅迫文」の捜査本部が、麹町署から警視庁(本庁)に移ったのは何を意味するのだろう。瀬在総長なら何か知ってるかな?
 山内二夫の場合、職員でもない息子(陰の事務局長と呼ばれているらしい)を学内に出入りさせ、生物資源科学部のありとあらゆる出入業種に一枚噛ませ、莫大な不正所得を蓄財したらしい。また、息子の嫁まで強引に英語講師に押し込んだことも学内では有名な話で、生物資源科学部だけでは飽き足らず、建築工事や解体工事の話になると他学部まで押し掛け幾つも仕事を取り、みんなから嫌われていたことは誰でも知っている。

 せめて、もう退職したのだから、学内のことにはこれ以上口を出さないで欲しいものであるが、本紙昨年12月号で報じた通り、山内一派といわれる野崎を始めとした通信石井一清生産工学部興田春季等、親しい職員や業者を集めてゴルフコンペを主催し、学内に影響力を残そうと画策しているのは周知の通りである。後輩に譲るという潔さは微塵もない、相変わらず生臭い男なのである(少しは枯れて頂戴、という職員の声多数あり)。森山先生の爪のアカでも煎じて飲ませたいものだ。

 さて、職員人事異動者名簿なるものが本紙に送られてきた(3面に掲載)。野崎の一の子分を自認していた石井一清君がゴマすり苦労の甲斐あって、通信教育部事務局長から法学部事務局長へ大栄転。人事権を持つ野崎が一の子分の石井一清君を栄転させたいのはわからないでもないが、石井君には松井建設とのきな臭い関係も聞こえてくるし、本部や商学部に不倫関係の女性がいるとの噂もあるけど、大丈夫かい?

 まァ、野崎とは学生総合保険でも共同戦線を張った仲だというし、稲取日大病院医療法人社団康心会へ500万円で売却、理事会へも事後報告という勘違い天狗ぶりを発揮する野崎様の一の子分なんだから、当たり前の出世だわな。君の栄転に一句贈ろう。

―夢叶う 今しばらくの 高枕
  持って一年 ビクビク一年―

 不正・疑惑だらけの主婦の友跡地買収であるが、太田稲荷神社の隣地、馬事畜産会館は昨年七月に安藤建設が取得したまま封鎖されていたが、ここにきて新しい動きがあった。

 取得した安藤建設自身が改装工事を行っているが、再度所有権移転され、現在の名義人は『(株)コトブキ』という家具屋さんになっていた。まだまだ地上げには予断を許さないが、裏地で特に必要のない久保ビルに坪2,000万円も投入したり、それ以前のダイワハウスからの不自然な購入方法といい、是非とも主婦の友跡地買収に関しては国税と捜査機関に介入して貰いたいものである。

 篠崎芳明弁護士は主婦の友問題に関しては表向き威勢が悪い。大顧問弁護団を率いて相手を圧倒するのが彼のやり方だが、あまりに多くの野崎ラインと思われる反社会団体の面々が本紙に接触してることを知ってて、敢えて動かないのかなァー。

 この期に及んでまだ本気で「野崎は業者との不適当な関係はない」と思ってるのだろうか。裏では収拾がつかない程暴力団が入り乱れてるというのに…。よく出てくる怪文書には野崎の命が危ない、と書いてあるが、どうしてどうして野崎ラインもしっかり、どっぷり裏社会団体関係者に浸っている。現に本紙には、野崎ラインと思われる者からの面会がひっきりなしである。この点を事実無根と言い張る篠崎弁護士は何と応えるのだろうか。本紙社主の推薦もあって、4月1日付けで理事になった石井広報部長によ〜く裏話を聞いた方がいいと思うよ。

 
 実弾入り脅迫文 招いたのは誰だ
マムシ谷に「用益権」という名の瑕疵を作った、山内二夫の責任は重い
 また野崎が頼りとする関係者の所に弾が数発打ち込まれ、その当事者は「これは敬天の仕業だ」と大騒ぎになったらしい。しかしよく調べたら打ち込まれたのは「パチンコの玉」だったらしく笑い話で終ったらしいが、名指しで疑われた本紙は堪ったもんじゃない。言っておくが本紙はそんな卑怯な手は使わない。そんな安っぽくもない。善くも悪くも「正々堂々」を旨としている。このパチンコ玉嫌がらせが日大に絡んだものなのか別の意味を持つものかは、勿論本紙は全くわからない。

 ところで、主婦の友の解体工事を巡っては入札する1年も前から鹿島建設に決まっていて、勿論形だけの入札はやったが、結局は鹿島が落札したということは既報の通り。しかし鹿島と日大という権力の前に大手マスコミも一切を語ろうとしない。

 過去に本紙が暴いた犯罪者達の事例を振り返ってみてもわかるように、内部では慌てふためき右往左往していても、必ず、取り敢えずは「事実無根のいわれなき言い掛かり」と汚れ金で雇った弁護士を通じて反論してくる。しかし調査権や逮捕権を持つ公権力が介入すれば、その殆んどが、いや100%に近い割合で犯罪性があるといっても過言ではない(しかし事件化した後でも弁護士が謝罪した例はない)。

 学校法人の場合、民間企業と違って素より公共性の高い法人であり、しかも日大の場合、日本一高額な補助金が国から出ている大学である。全てに於いて単に「私大だから」で通るだろうか。主婦の友跡地買収や近隣地上げに関しては、背任・横領・脱税・詐欺等の犯罪性が匂う。

 大学の顔であるトップ瀬在総長と実質ナンバー2の野崎常務理事に疑惑の実弾が送られるという異常事態発生なのだから、本来なら自ら学内に「真相究明委員会」ができても不思議ではないが、総長も理事長も一向に動く気配はない。ただ台風通過を待つだけといった姿勢である。

 昔なら、うるさ型のOBや大物フィクサーが出てきて総長や理事長に苦言を呈し、フタをするところだろうが、野崎自身が逃げまわり話にならないのだとか。

 ある地方紙の会長もOBとしてこの件を憂慮している1人で、野崎に苦言を呈しようと連絡するが「近いうちに」とか「忙しくて」とか逃げまわり、一向に会おうとしないらしい。「このままでは野崎に対しての見方が変わりそうだ」との意見だった。

 まァ日大の場合、山内二夫のマムシ谷事件をみてもわかる通り、「善意の調査委員会」ができても、本格追及ができないまま終るという可能性を否定できないので、外部からの真相究明委員会じゃないと意味がないけどね。でも今の野崎ならそれでも買収してしまうかな?

 しかし内部でこうも動かないとなると、あの実弾事件も誰かの自作自演に見えはしないか。

 ヤフーや三洋信販は、恐喝未遂や詐欺にあったことをいいことに、被害者になりきって事件を収拾させようとしているが、本来なら自分達が犯した「個人情報流出」という重大な過ちを避けて通るべきではない。顧客の信頼を裏切ったその責任の重さは、会社倒産に匹敵する筈だ。少なくとも社長辞任は当然だろう。この論理と実弾脅迫事件がダブって映るのは、筆者の特殊な感性のせいだろうか。

 いずれにしろ鹿島と日大と土地鑑定会社が絡んだパフォーマンスを見破れるのは、もう公権力捜査機関しかないのである。
〔以下次号〕

 
 
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