(敬天新聞 令和6年8月号 4面)
▼パリオリンピック体操女子日本代表のキャプテン19歳が、タバコを吸っていた問題で、日本体操協会から聞き取り調査のため強制帰国させられた後、代表を辞退したそうである。
団体でメダルを狙える位置に居た中での中心人物だったらしいから、決断を下す指導陣もさぞかし熟慮はしたことだろう。
しかし日本の法律ではタバコの喫煙は20歳からである。いくらオリンピックの代表選手とはいえ、特別扱いは許されない。世の中には、20歳未満でタバコを吸ってる者も居るには居るだろう。
こういう法律は、今の時代に合わないから、撤廃すべきだと言う意見もあるだろう。だが成長盛りの若者に、喫煙は体に悪いと証明されている。一握りの喫煙嗜好者の為に法律を変えるわけにはいかない。
恐らく一般の19歳だったら叱責ぐらいで容認したことだろう。運動部が強いことで有名な順天堂大学の学生のようだが、19歳といえば学年で言えば、一年か二年である。運動部の場合、三、四年になると、仮に寮などで禁止されていても喫煙する者も居るだろうが、いくら縦社会が少なくなった運動部と言えども、多少のルールはあるだろうし、規律が全く無くなれば組織運営も成り立たなくなるだろう。
しかもオリンピック体操代表の主将を任された人物が、自らルールを破ってチームを乱す行為をするようでは、「たかがタバコ吸引ぐらいで」と言うわけにもいかないだろう。
この決定を批判する者も、肯定する者も、自身は痛くも痒くもない。否、他人より変わった意見を言うことで、目立とうとする者も居る。
特に今の時代は、ちょっと変わった意見を言っただけでメディアに取り上げられたりする時代で、それが元で一躍スターになる者さえいるのだ。そういう夢を見て、わざと過激な意見を言ったりする者もいる。
テレビには一応業界と言うのがあり、それなりの抑止もあろうが、SNSは全くの個人であるから、ルール違反が山盛りなのである。
意見は自由かもしれないが、売れんが為の作為的な意見も多くなった。今の時代だから、どれがいいとか、どれが正しいとかも言えない時代ではあろう。だが、道徳的に是は是、非は非として、大人として言うべきことは言うべきである。
個人を擁護する時代背景は分かるが、順天堂大の意見が、もう少し謝罪面を強く出すべきだと感じた。
たかがタバコ喫煙、されどタバコ喫煙である。
▼バイデン米大統領が撤退を発表した。勇気ある決断である。ハリス副大統領が民主党の大統領候補になるみたいである。取り敢えず、世界中がトランプ氏に振り回されるより、良識的な判断が示されそうである。
トランプ氏の銃撃事件が起きてから、静かで上品なトランプ氏が登場し、カクトラ(確実にトランプ)が決定的という雰囲気に包まれたが、一週間でまた雰囲気が変わったようである。
トランプ氏に上品さがあれば、もう少し票は増えるような気がするけど、あの相手を罵倒する野蛮さが、賛同者からは逞しく力強く見えるのかもしれない。
確かに味方であるなら、弱弱しい平和主義者より、先ずは自分たちの生活も守ってくれる者、或いは産業を大きく伸ばしてくれる者を選ぶのが政治の世界である。
ただ日本との関係では、あまりにアメリカとの関係は深く結び着いてる為に、他所の国の大統領選挙と他人事ではいられないのである。
ロシアや中国や北朝鮮という共産国家が、日本の経済力を奪おうと虎視眈々と狙っている。そういう意味では、強いアメリカであって欲しいと願う反面、日本に対して多くの防衛費の負担を要求して来る可能性もある。
アメリカの防衛に頼って来たのだから、当然と言えば当然である。国を守る強い自衛隊であって欲しいと願う国民が居る一方で、自衛隊員による、安っぽい訓練費の搾取が公表された。
調べる側と調べられる側が同じ公務員の場合、馴れ合いになる場合は多い。せっかく敵からの侵略を防ぐための訓練を日々行っているのに、こういう安っぽい搾取の為に、国民からの信用がガタ落ちになる。
それなら最初から難しい訓練には、多少の訓練費の値上げを堂々と申請して認めて貰えばいい。一般の人が出来ない訓練を日々努力しているわけだから、そのくらいの経費は認めていい。
戦争はない方がいいに決まっているが、ロシアのウクライナ侵略を見ても分かるように、ある日突然に口実つけて侵略して来る国もある。
最初は訓練だとか、自国の国民からの要求だとか言い、戦争という言葉は一切使わなかったプーチン大統領だったが、政敵を倒して大統領選挙で勝った途端に、ウクライナ侵攻を正当化する発言に変わって来たし、自由主義連合国に対抗するように、共産主義国、社会主義国の連合国を纏める動きが加速している。
何処から火が噴き出し飛び火するかは分からぬが、世界は間違いなく、第三次世界大戦前夜に突入している。
プーチン大統領は国際刑事裁判所(ICC)から、逮捕状が出ている現実がある。
対抗するようにロシアは国際刑事裁判所の赤根智子所長を指名手配している。虎に翼、頑張れ。
▼パリオリンピックが始まった。東京オリンピックが、こないだ終わったばかりの感じだから、今一ピンと来ない。
それに毎日のように大谷翔平選手の活躍をテレビでやってるし、世界のサッカーやバスケットも毎日放映してるので、オリンピックと言っても、昔ほどお祭りのような感覚がなくなった。
昔はパリと言ったら、シャンゼリゼ通りとか、世界中の憧れの的みたいな感じで眺めていたが、今ではセーヌ川の水質が悪いとか、コーヒーが一杯千円とか、わざわざ行くほどでもないという感じである。
もう三十四、五年前になるだろうか? エジプトで空手の世界選手権があったおり、応援団の一員で参加したことがある。その時にスイスやイタリアなどに行ったことがある。
あの頃のヨーロッパの国々は、アジアとは全く別世界のようだった。今は世界中の出来事が、毎日のニュースで見れるし、宇宙の事も画面で見れるのである。
日本は島国であるから、色んな所で水平線は見れると思うが、何となく水平線がま〜るくなってる感じはするし、地球の形が何となくわかる感じがするのである。
だけど、この地球にあれだけの国があって、60億の人が居て、何よりも海水が逆さまになった時に、零れないのが不思議でしようがない。
だいたいグルッと回っているのに、人や建物が何で逆さまにならないのかが、どうしても分からない。横に回ってるなら、何となくわかるけど。
こないだは、百万年前から生きてる微生物が見つかったとか言うニュースもあった。こんなに進化して色んな事が分かり出したら、あと百年か千年したら、間違いなく宇宙人とかと会える日も来るんだろうな〜、関係ないけど。
高齢者になれば女が強くなり、男が弱くなる。筆者の周りには高齢者の独り者が多い。飯さえ炊けて、おかずが作れれば、独り暮らしの方が煩わしさが無くていいのは確かである。
若い頃に何でも言う事を聴いてくれた女性も、確かに歳と共に角が生え髭も生えて、足腰でさえ間違いなく婆の方が強いのである。昔の人は、だいたい男が年上で一緒になってる場合が多いから、高齢者になったら益々体力に差が出て来るのである。
女は昔の恨みを忘れてないから、早めの別離が利口のようですぞ。最近の独り言は、爺婆の戯言が多すぎと苦情を言う人が居たが、1〜3面の記事に厳しいものが多いので敢えて爺婆の仲睦まじさで癒しを求めているのです。
爺婆には若者に無い経験と本音があります。恋愛だって、全く若者に負けない真剣さを持ってる人もいます。心の本音を見せないだけなのです。
戦前、戦中、戦後に生きた人たちの幸せを祈って、敢えて爺婆記事を書いているのです。ご理解下さい。