大津洋三郎とは何者か 横井英樹の後継者は誰

(敬天新聞12月号)


当紙糾弾対象者の脇で動き回る

最近、気になる輩がいる。大津洋三郎という男だ。ここ数年で報じてきたネタでは直接の対象者ではなかったことから、うっすらと記憶に残る程度でしかなかった。

例えば、汚れ不動産を買い漁った末に巨額の資金を溶かしてしまった、配置薬最大手の「富士薬品」。本件での対象者は先代社長の高柳貞夫とその息子であり現社長の高柳昌幸。

周辺者としては高柳親子に取り付いて富士薬品マネーを食い散らかした、双海通商の浅井健二と日建の渥美和弘あたりが主要な対象者であった。

ただし、関係内部資料や過去記事を改めて見直すと大津洋三郎がキーマンの一人として関与していたことが再確認できた。

富士薬品マネーでの不動産取引のメイン物件といえば「六本木TSKビル」といえる。当時、民主党衆院議員であった辻恵弁護士が富士薬品から供託金分5億円余りの返還を求められ東京地裁に提訴された。

富士薬品は「辻氏は供託金の取り戻し請求権を暴力団関係者に譲渡し、供託金の回収を故意に困難にした」と主張。現役代議士の弁護士業務での疑惑は大々的に報じられ、加えて畑違いの不動産売買で巨費を動かす富士薬品の金満振りも露呈することになった。

大津洋三郎は訴訟が提起される以前に、供託金の扱いについて富士薬品と辻恵弁護士と三者で「覚書」を結んでいる。 締結日は富士薬品申請の不動産処分禁止の仮処分決定を東京高裁が取り消して確定した、平成二十年六月から一ヵ月後のことだった。

因みに大津洋三郎が代表を務めていた東洋不動産の顧問弁護士は辻恵弁護士だった。通常為らば仮処分の手続きがすべて終結すると、供託金は請求に基づいて返還される訳だが、返還できない事態が生じたことで、同覚書で三者それぞれの立場を明確にし供託金の扱いを確認しあったのだ。

結果、覚書締結から約一年後に訴訟提起となったことから、覚書の内容が履行されず解決には至らなかったということだ。尤も、提訴から程なくして供託金全額が富士薬品に返還されたことで、急展開に和解が成立した。

大津洋三郎に息子を嵌められた横井英樹

親父が嵌められた高柳昌幸富士薬品社長


富士薬品マネーと大津洋三郎

当時を整理すると、富士薬品マネーを利用して一儲けを画策した大津洋三郎と辻恵弁護士が、五億円(弁護士費用等含め総額六億円)を引っ張るまでは成功した。しかし、TSKビルの整理はちっとも動かない。

せっかくの五億円も法務局に預けた供託金では手が出せない。取り敢えず破格の弁護士費用(多分、数千万円を大津と山分けか)は手にしたが納得いかない。

ならば、供託金の払い戻し権を担保として銭を作ってしまえと。早速、貸しビル会社(永和実業)と契約して計一億六千万円が東洋不動産(大津洋三郎)に融資された。

契約者は供託金供出の代理人である辻恵弁護士。ただし供託金は富士薬品に全額返還されてしまったことから、永和実業は当然のこと辻恵弁護士を訴えた。

一審では辻恵弁護士が勝つのだが二審で和解が成立した。ドタバタの喜劇を演じているようだが、なんだかんだいって美味しい思いをしたのは大津洋三郎ただ一人である。

身銭を使うことなく富士薬品マネーで有名物件TSKビルに絡み、そこそこの大金をせしめている。ある意味、勉強になる男である。

また、大津洋三郎の名を確実に認知した事案があった。当紙が二年間追求してきた「みずほ銀行」関連の不正融資・似非ファンド勧誘。そして昨今世間を騒がしている暴力団融資問題だが、当紙では問題発覚以前より反社会的勢力との関係も追求してきた。

ここでの対象者は及川幹雄元行員(当時は幹部行員)と、コンビを組む地上げ案件のスポンサー本間美邦税理士である。当然、地上げ案件に積極的に絡んでいく以上は、裏社会との接触は避けて通れない。

本間美邦は池袋の人生横丁や新宿南口場外馬券場等々(他に真珠宮ビルやTSKビルにも金が出ていたといった話も)、有名な地上げ物件に好き好んで絡んでいたので、同類と目される大津洋三郎との接点は当然あったであろう。

一方の及川幹雄は似非ファンド勧誘を余りにも大胆に遣り過ぎたので、察知した不良記者や事件屋集団に金をせびられた。三百万円渡して退かしたこともあったが、暴力団を差し向けて恫喝によって押さえ込んだことさえあった。


大津は横井英樹の息子を嵌めた

斯様な経緯を当紙では二年間を通じ報じてきたが、みずほ銀行の暴力団融資問題が発覚して世間が騒ぎ出すと、突然「敬天新聞の記事を止める」といって一億五千万円が動いたとの情報が入る。

止めるといって使者をかってでたのが大津洋三郎だというのだ。タイミングといい金額といい突飛な情報である。しかし、機を見て潜り込み金にすることに長けている大津洋三郎なら考えられなくもない。

先ず断っておくが、どれだけ過去を遡ろうとも当紙と大津洋三郎に接点はない。情報の真偽はともかく改めて大津洋三郎を探ってみると真っ黒な経歴が見てきた。

昭和の虚業家、横井英樹の遺産は息子の邦彦が引き継いだ。邦彦は女優の星百合子と結婚し、直ぐに離婚したが、それが原因の一つで首吊りして自殺したとばかり思っていたら、実は大津洋三郎に全ての財産を巻き上げられ邦彦は自殺したと言うのが真相だそうだ。

この時に奪ったのが東洋不動産だった。稀代の乗っ取り王と言われた父の相続人である息子が、横井英樹の自称後継者を名乗り、また一部で北朝鮮出身とも言われる大津洋三郎に東洋不動産を乗っ取られ、在日韓国人の町井久之が築いたTSKビルの地上げで暗躍したというのだから、ちょっと出来すぎた話だ。

ほんの少し大津洋三郎をかじっただけでも、他にも最近の動静も含め情報が入ってくるが、まだまだ整理が必要のようだ。

この手の話に登場する者達は昭和事件史の亡霊といった感じがするが、大津洋三郎に限っては今も現役を張っている模様だ。


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