アサヒアレックスHD 下請イジメと放蕩三昧

(敬天新聞4月号)


ネーミングライツは売名行為か

新潟市に今年二月にオープンしたアイスアリーナがある。フィギュアスケートやアイスホッケー、カーリング等の氷上スポーツが、年中無休二十四時間(昼間の一般利用時間以外は貸切にて個人・団体の練習場で活用)利用できるという施設だ。

同施設は新潟市が初の試みとしてネーミングライツ(命名権)を導入した施設でもある。結果、同施設の愛称は「新潟アサヒアレックスアイスアリーナ」となった。

命名権の契約金額は年額千二百七十万円。五年二ヶ月の間の契約期間を満了すれば、新潟市は約六千五百万円を命名権者から受領することになる。

地方都市の企業が負担するには相当高額な広告費だが、何とも太っ腹な企業である。この命名権者となったのが、地元有力建設会社のアサヒアレックスホールディングス株式会社(新潟市中央区美咲町=代表=石倉茂雄)である。

アサヒアレックス社はグループ七社を束ねる持株会社であり、主に注文住宅のビルダーとして新潟県を中心に東京・埼玉・仙台等にも拠点を設けている。そこそこ手広く事業を展開している模様だ。とわいえ年間千二百七十万円の単体広告出資は痛いはずだ。

況してやウインターシーズンにしか注目を浴びない競技施設であり、広告効果はけして高いものではない。言うなれば、そこそこ成功して小金を貯め込んだ地方企業の見栄から命名権者となったとも考えられる。

アサヒアレックスHD石倉茂男社長


典型的な親族経営の増長と傲慢

さて、地元の新潟市に貢献していますという看板代をポンと支払う気風の良さだが、本業では相当な悪玉であることが判った。アサヒアレックス社は典型的な親族(同族)経営であり、ワンマン社長である石倉茂雄の下には長男の石倉丈久専務、次男の石倉潤常務が就いている。

長男と次男は絵に描いたようなボンボン兄弟で、仕事もそこそこに毎晩のように会社の経費で飲み歩いているという。そんな兄弟の親父もまた、金・名誉・女といった俗物根性丸出しで、本宅の大邸宅以外に新潟市中心市街地に建つ超高層タワーマンション「グランドメゾン西堀通タワー」に愛人(O・Sさん)を囲っているらしく、二人の間には小学一年生の男の子もいるとの情報もある。

尤も、事業で儲けた金を何に使おうと余計なお世話である。会社の資産を私的流用していれば話は別だが(その疑いもあり)、愛人を囲おうが出来がよろしくない息子等を要職に就けようが知ったことではない。

ただし、企業犯罪に等しい悪事を働いているというなら看過する訳にはいかない。アサヒアレックス社の悪事は慣習化している「下請イジメ」に他ならない。否、イジメというより意図的な下請潰しと言ったほうがよい。

この下請潰しは巧妙というか薄汚いというか、さして大きな現場でもないのに、名ばかりの中間業者をキッチリ差し込んで、最終下請とは距離を置いている。

問題が発生すれば中間業者に責任を負わせ、最後の解決策は足元を見て値切って黙らせるといった具合だ。嵌められた下請業者の多くは泣き寝入りするか、僅かな金で半強制的に納得を迫られる。

年間千二百七十万円の命名権料を支出


下請業者を潰す巧妙なる仕掛け

その際たる事例が、配置薬最大手「富士薬品」が全国展開するドラッグストア「セイムス」の新築工事現場で発生している。

昨年九月、セイムス三郷店(埼玉県三郷市)の外講工事を紹介者を通じ請負った地元業者が、アサヒアレックス社の術中に嵌り多大な被害を被ることになった。先ずは最初の仕掛けとして、紹介者の口から「元請は大きな会社(アサヒアレックス社)だから支払いは大丈夫」と安心させる。

しかし、契約はなぜか中間業者となる。その言い訳が「アサヒのシステム上、直接契約が出来ない為」と、理解しがたい理由だ。詰の一言が「最後はアサヒさんが面倒を見る」である。これが第二の仕掛けだ。

不安ながらも現場に入ると、様々な問題が露となる。そもそも測量がデタラメで当初の見積りに早々に狂いが生じた。  そして契約になかった残土の搬出までも手配させられることになる。その後も舗装工事の施工や植栽業者の手配など、契約外の工事を押し付けられ、金額だけが増加していく。

その間、約束していた内金も支払われなかったが、既に多額の持出しに加え、予定外の外注までも背負ってしまい引くに引けない状況となる。次から次へと仕事を押し付け現場に縛り付ける、これが第三の仕掛けである。

支払いをのらりくらりと避けられながら、以降も無理難題な追加工事や果ては設計段階ミスの後処理までやる羽目となる。

そして第四の仕掛けが、従順に成らざるを得ない下請を、最後までしゃぶり尽くすことだ。セイムス三郷と平行して工事が行われていた、セイムス川口の現場にまで当該下請けを押し込んだのである。

でも状況は変わらず、より一層の負荷を負わされた。これがアサヒアレックス社の下請潰しの全貌である。


アサヒアレックス社には制裁を

更にアサヒアレックス社の薄汚さは最終仕上げとして続く。窮地に陥った下請に対し、恰も助け舟を出すように手を差し伸べるのである。自らの策略で貶めた下請に「元請の責任として支払いについて善処します」と、一見すると誠意ある元請を演じるのである。

しかし「金額は相談の上で」となる。つまりは、直接契約でない以上は支払い義務はない。但し減額に応じれば払ってやらんでもないという傲慢な対応でしかない。

下請が当然の要求である全額支払いに固執すれば、先々訴訟沙汰にしてでも取れる可能性はある。尤も、体力を削がれた会社は潰れてしまうだろう。結局は減額に応じる手立てしかないのである。

アサヒアレックス社は建設業界での絶対的弱者である下請を食い潰し成長を遂げた、最低最悪の企業であることは間違いない。

今般、建設業を下支えしている下請業者の経営環境が悪化していることから、下請契約・代金支払の適正化が元請に求められている。趣旨の通知は国土交通省及び各自治体からもなされている。アサヒアレックス社は同通知を無視することで、ひたすら自己収益のみを追求しているのだ。

この度、アサヒアレックス社の卑劣な企業行動を改めさせるべく、泉田裕彦新潟知事と篠田昭新潟市長に要望書を提出した。早期のうちに業務改善命令等の行政処分が下ることを願うばかりだ。

既にアサヒアレックス社や主要下請業者ら内部からも、溜まった鬱積が爆発する寸前だとも聞く。増長した同族企業に有りがちな末路を、アサヒアレックス社も辿るのであろうか。


敬天ブログ敬天新聞社ホームページ敬天千里眼不正疑惑(評判・噂)告発