新東京開発の背任事件 被害取下げでお蔵入り

(敬天新聞5月号)


被害届は暴力団同士の代理戦争

東京証券取引所が開設する東京プロマーケットに上場している産業廃棄物処理業「新東京グループ」(松戸市=吉野勝秀社長)。その子会社である新東京開発に対して、「背任」で大掛かりな合同捜査本部が設置され捜査が進んでいたと聞いていた。群馬県桐生市にて稼動している産業廃棄物最終処分場の権利に関しての争いが原因である。

被害届けを出したのは、同処分場の開発工事に携わった大豊建設(小田原市)だ。同産廃場の事業者である井草実業(桐生市)は既に新東京開発の手の内にある。土地も会社株式も全てが新東京開発が用意したダミーに渡っている。

大豊建設を通じて開発資金を投じた暴力団は、裏で結んだ莫大な収益分配(開発資金含め十四億円)を見込んでいたが、井草実業を事実上完全買収した、コチラも暴力団を後ろ盾とする新東京開発が支払いに応じなかったのだろう。

無論、群馬県に提出してある表向きの支払いには応じるが、裏で結んだ密約は反故にしようと考えたのではないか。その様な状況で、業を煮やした大豊建設が被害届けを出すに至ったのではないか。ところが、この被害届けはアッサリと取り下げられたという。いったい何が起こったのだろうか。

金絡みの問題は金でしか解決出来ない。捜査が進めば互いに表沙汰に出来ない暴力団背景も炙り出される。その前に示談したと考えるのが最も理に適っている。

踊らされ利用された警察の面子は丸潰れである。合同捜査本部が設置されたということで、警察の本気度は相当なものだったと窺い知れる。優秀な日本警察なら、大豊建設や買収される前の井草実業の正体などは、端から知っていたに違いない。

そこに上場企業の子会社が絡んできたのだから、捜査にも熱が入ったことは容易に想像出来る。新東京開発と大豊建設の間にあった懸案が、完全決着したとも思えないので、その内に再燃することだろう。

その時に、今回は梯子を外された警察が双方を対象とした独自捜査に再着手する可能性は十分にある。さて、立ち消えた捜査の対象者には吉澤通泰なる男もいた。井草実業に取り入って同社顧問を名乗り、本件の産業廃棄物最終処分場の利権に食い込んでいたブローカーである。

そもそも、同産廃場の開発は暴力団系業者と井草実業、そして吉澤通泰による三者による「共同事業参加契約」で開発は進められてきた。契約の柱である権利持分は暴力団系業者が六割、井草実業が三割、吉澤通泰が一割といった取り決めが為されており、この契約は現在も有効である。何故なら、契約した平成十八年から今日まで、正式に破棄されたという事実はないからだ。

ただし、六割の権利持分を得る代わりに開発資金の調達を任されていた暴力団系業者が、その調達に手間取っていた。これを好機と捉えた吉澤通泰は、六割の権利持分を有する暴力団系業者の追い出しを計ったのだ。

そして新たな資金源として別の暴力団を引き込んだのである。それが大豊建設の後ろ盾となっている組織である。加えて、平成二十一年には井草実業と吉澤通泰との間に「合意書」を取り交わし、六(井草実業)対四(吉澤通泰)の権利持分で新に結んだ。

自身の有利に事を運んでいくも、所詮は薄汚れのブローカーである。結果、肝心要の井草実業からもソッポを向かれ、事業にかかる全ての業務から外されるに至った(紙面資料)。


新東京グループ吉野勝秀社長


尤も、この当時は当紙の追及から逃れる為に、曰くありの吉澤通泰は井草実業とは関係ないというポーズだった疑いもあるが、新東京開発によって井草実業が買収された後は、まるっきり蚊帳の外に追い出された模様だ。それでも吉澤通泰はしつこく食い下がったようである。

特に今回の背任捜査の渦中では、復権を目指して様々な行動に出ていた。先ずは、自らが無効としていた「共同事業参加契約」の存在を利用した。暴力団系業者の株式は自分が所有しているという虚偽の内容で、新東京開発に対して「事の解決は自分と交渉しなければ進まない」と売り込んでいるという。

新東京開発としても、井草実業を買収しても、最終的には「共同事業参加契約」を処理しなければならない。ダミーを介して手にした同処分場の土地にも、暴力団系業者による極度額九億円の根抵当権が張り付いたままであり、このまま放置しておく訳にはいかないからだ。

ただし、吉澤通泰の戯言を鵜呑みにするほど新東京開発も甘くない。今のところは全く相手にしていないようだ。すると、今度は同処分場の一部にある自己所有の土地に、ゴミの搬入を禁止するという仮処分をかけたという話もある。

広大な土地のホンの一部であるが、吉澤通泰にとって最後のカードを切ったということか。しかし、使用権を一方的に破棄する行為である以上、吉澤通泰の勝ち目は薄い。逆に、莫大な損害賠償で訴えられる危険性もある。

何れにせよ、暴力団を手玉にとっていると勘違いし、自分が事業の主役だと息巻いていたが、産業廃棄物と同様、用済みで廃棄されたということを、そろそろ気付くべきである。

残る手段は全てを暴露する自爆行為だけか。当然、一銭にもならないことを覚悟しなければならない。「共同事業参加契約」の一割の権利持分でも数億円は手に出来た筈だ。欲をかいた薄汚いブローカの末路は、所詮はこんなものか。

さて、頭の周りを飛ぶコバエ(吉澤通泰)は置いといて、背任捜査も打ち切りとなったとはいえ新東京開発に安泰はない。当紙の忠告を無視し、暴力団マネーに侵された物件に手を伸ばしたことに、漸く後悔しているようだ。

何より、ダミーを使っての姑息な買収が仇となったことは否めない。上場企業に義務化されているIR情報の開示にも記載できない裏取引は明白である。今となっては上場企業の看板が邪魔になったようで、企業コンプライアンスを重視する傾向に沿って、当紙の報道後に複数の金融機関から融資を止められたといった話も漏れ伝わってくる。

既に遅きに失した感があるが、買収を白紙に戻すことを考えては如何か。

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