敬天新聞7月号 社主の独り言(中辛)

(敬天新聞7月号)


▼消費税が八%で面倒くさくてしようがない。一円玉の釣りも嫌だが、計算も面倒くさい。早く十%にならないかなと思っている。

マスコミは五%から八%に上がる時、民衆を煽ってマイナスイメージを強調したが、民衆の方が落ち着いていて、さほど消費の冷え込みには影響しなかった。

車で言えば大型車、高級車は敬遠され、燃費、維持費が安い軽自動車が好調らしいが、この辺は国民の方がしっかり防衛策を取っているということである。

民主党の詐欺フェストと言われた嘘ばかりの約束で、国民は政治の嘘には目が肥えて来たのである。

五%からいきなりの十%では、あまりに衝撃が大きいので、一呼吸入れるのと様子見ということだったのだろうが、国民は消費税が三%あがっても、五%上がっても、それが国に必要な財源であるなら、了解せざるを得ない。

反対したところで、国の運営が立ち行かなくなったら困るわけだから、飲まざるを得ないのだ。それより国民の願いは金の使途である。

年金として集めた金が消えたり、官僚が無駄な金をばら撒いたりと、一部の権力者が国の金を自由に、湯水の如く使いまくる姿勢に反対しているのである。

これらを押さえるには、消費税の値上げに見合うこれらの金を扱う者の罰則を厳しくすべきである。民間では、事件を起こせば万死に値するような結果が待っている。

 

しかし、国の仕事では責任を取る者がいない。特別な知識や技術を持ってる者を一度に何十人も切ったら、仕事が停滞してしまうということだろうが、それで公務員が甘えてしまっているということもある。

やはり公職に就いてる者は、一般人より、より厳しい罰則規定を設けるべきである。どんなに厳しかろうが、まじめに普通に生活している者には厳しい罰則規定も関係ない。

罰則規定は違反した時、犯罪を犯した時に、初めて適用されるわけだから、通常の国会議員や公務員には全く関係のない規定ということである。

それに最初から反対するということは、自分が将来やる可能性があるということを宣言してるようなものである。

政治家が国民に対して信用が無いのは、国家の為、国民の為と言うより、自身の為という所作が余りに多いからである。

誰よりも先に入った情報を売って儲けたり、将来駅になる所、飛行場になる所、国道になる所、再開発する所の近辺を買い漁ったり、まるで不動産屋か利権屋と一緒で、政治屋に就職したという感覚の者が多すぎるである。

だから官僚に舐められるのだ。官僚は官僚で国を動かしてるのは自分達であるという自負がある。それは現実である。 日本の官僚は自身が自惚れるだけの頭脳は持っている。だが、人間だから欲もあるし、間違いもある。

しかもその間違いが桁違いな間違いに結びつく可能性がある。だからこそ、桁違いな間違いや欲を押さえるために、より高度な罰則規定が必要になるのである。

▼嘘がいつ頃からビジネスになり始めたのだろう。少なくとも戦後まではそんな風潮はなかった。やはり大きく変わったのは平成になってからだろうか。

人を騙すということは、泥棒と一緒ぐらい、明らかな犯罪として忌み嫌われることであった筈だ日本では。ところが今は他人を騙してもなかなか犯罪とは捉えられなくなった。

詐欺の基本は「あの人を知ってる、この人を知っている」という人脈自慢から始まり、「こうすれば儲かる。ああすれば財産が増える」というようなところへ発展していく。

多少持ってる人が騙されても、「欲を掻き過ぎたから仕方がないよ」で済まされるけど、問題はなけなしの金を根こそぎ持っていかれて自殺に追い込まれる人や途方に呉れる人が出て来ることである。

それでも自身が好きで話に乗って投資したのなら仕方がないが、大抵は電話勧誘での嘘八百に乗せられたり、組織的にA役、B役、C役が出て来て、被害者を振り回して、その気にさせるのである。

被害者の多くは高齢者である。金融庁が「違反である」と会社名を発表しても、直ぐに名前を変えたり、代表者を変えたりするので、犯罪者には全く効力はない。

金融庁の効力はまともな会社に対してであって、最初から犯罪を仕掛けようとしているような輩には通用しないのだ。犯罪者を潰すには法律改正しかないのである。

例えば、電話での勧誘は一切ダメという法律ができれば、オレオレ詐欺の九十%はなくなるだろう。或いは七十歳以上の人には知らない者が仕事の電話を掛けてはダメとかすれば特殊詐欺は九十%なくなるだろう。 勿論これと並行して最も大事なことは「これらに違反した時は最低三十年以上の実刑を科す」という罰則を加えなければ絵に書いた餅で終わってしまう。

厳罰は間違いなく抑止力になる。人権派と称して反対する人も一握りいるが、どんな案を出してもすべての人が賛成することはあり得ないのだから、この場合はごり押しでもよい。

それよりも先ず、このような案を作り、実行する国会議員であったり、公務員であったりする者の犯罪罰則をより厳しくしなければ、国民の納得も得にくかろう。違反がバレれば何でも秘書のせいにして逃げようとする国会議員の質が悪すぎるのである。

昔の侍政治家なら「そんな器量のない秘書を選んだ自分の責任である」と潔さを見せていたものだが、公的な仕事をする者はこのくらいの潔さを持って欲しいものである。

これこそが国民が求める政治家像であり、国民の模範であろう。余りに町人政治家、商人政治家が多すぎるのである。

それはともかく、とにかく詐欺に対する厳罰化と電話勧誘禁止(特に高齢者に対する勧誘禁止)の法律を大至急作って頂きたい。この法律を作っても誰も困らない。

それこそ暴排条例に続いて、各県各市町村で先ずは急ぎ条例で施行すべき事案である。

▼公園で小学校四年生ぐらいの女の子が四人で遊んでいた。そこに同級生らしきもう一人女の子が現れ「私も入れて」と遊びにきた。そしたら一人の子が「今日は四人で遊んでるから駄目」と言って断った。

そこに一人の男の子が遊びにきた。他の三人は普通に仲間に入れようとしたが、先ほどの女の子が「きもーい。きもーい」と何度でも叫ぶのである。その男の子も気まずくなって、その場から離れて行った。

性格の悪い子だった。大人になったら誰も相手にしなくなるんじゃないか。こういう子は家庭でどういう育ち方をしたか知らないが、学校で今主流の褒める煽てる教育では直らないだろう。やはり注意、叱る指導が必要である。

まーここら辺の教育は家庭での躾けの範疇だろうが、この子ぐらいの親が全く厳しい教育を受けてない世代だから、無理もないけどね。それにしても教育は真剣に考えないと、将来この国の根幹に関わる大事である。

ただ褒める、煽てる、甘やかすでは、本人のためにも宜しくない結果が待ってるような気がするけど如何か。同じ公園のグランドではおじいさん、おばあさんが仲良くゲートボールをやっていたので眺めていたら、「一緒にやりませんか」と声を掛けられた。

えっそんな風に見えるの?ショックだった。事務所の手伝いをしてくれるファンと称する妙齢の女性陣は七十代である。 そういう年代の人と話していると、その年代ばかり見えてくる。確かに話題は病気、薬、サプリメント、保険、お墓である。最近多いのが離婚である。別墓希望というのも多いらしい。

悲しいねー。女性が本当に強くなった。知らない所に嫁いで、最後はそこを乗っ取り家族の中心になって行くんだから腹の据わり方が違うのだろう。

平均寿命を見ても十年長生きするわけだから勝てるわけがない。世の男性よ、愛する妻と一緒に墓に入りたかったら、歳を取ったら、奥さんに怒られ尻に敷かれた方がいいようですなー。

公園を歩けば色んな人生模様が見える。歩けないおじいさんの手をしっかり握り励ましながら一緒に杖を突いて歩いていたおばあさんがいた。

自身の思い出に重なって目頭が熱くなった。ゆっくり歩く人、速足で歩く人、走っている人、皆それぞれに自分の体に合わせて健康に気遣っている。

ゲートボールのルールは全く知らないが、その精度の正確なこと。老人力を見せ付けられた思いである。勤勉で真面目な日本人。この人たちこそ日本を支えて来た人たちである。

先が短い人生を楽しく笑って過ごせる世の中に作り上げていくのは我々の責務であろう。

老人力に励まされながら、老人力に感謝する公園散歩でもあった。誰しもがいずれ行く道通る道、急がず慌てずマイペース。

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