>北区王子パチンコホール「ジュラク」 高設定パチスロ機情報を打ち子に漏洩

(敬天新聞10月号)

パチンコはギャンブルか遊戯か

「パチンコで換金?まったくもって存じ上げておりません」と平然とシラを切ったのは警察官僚の担当者だ。新たな税収財源を模索する国会議員からの「パチンコの換金時に課税をしたらどうか」との質問に対する返答である。

更に「建前はやめて建設的な議論をしましょう」と食い下がる議員に対し、先の警察官僚は同様の返答で質問を退けたという。パチンコがギャンブルであり、特殊景品を現金化出来ることなど誰もが知っている。

所謂、店と客と景品交換所(古物商)からなる「三店方式」というものだ。この質問をした議員にしても、警察官僚から「パチンコは(遊戯ではなく)ギャンブルです」と言った言質を引き出せるとは考えていないだろう。

我が国は賭博禁止が刑法で定められている以上、取り締まる側の警察が、馬鹿馬鹿しい建前論で逃げようとも、けして認めるわけにはいかないのだ。所詮は将来のカジノ法案成立を模索する議員が、先ずは布石を打ったというところか。

さて、以前は約三十兆円の巨大市場であったパチンコ業界も、現在では二十兆円を下回るまでに落ち込んでいる。余暇の多様化や不景気も原因であろうが、規制強化によるギャンブルとしての魅力が乏しくなったことが最も大きな要因だ。つまり客は、市中のゲームセンターの娯楽的遊戯をパチンコには求めていない、換金可能な完全なギャンブルと認識している証左といえる。

反面、業界全体の市場規模が縮小し弱小ホールが淘汰されるなか、資金力のある業者は生き残るだけではなく成長しているのも事実だ。集客力を高める為に人気の新台を次々と導入することで、製造メーカーも潤う訳だが、その流れに弱小ホールは乗れないまま潰れて行き、強者だけが生き残るといった図式だ。

市場規模が萎もうとも、収益を確保しているのが現在の業界の姿といえる。一方で、パチンコ業界に蔓延る問題として常に遡上にあがるのが不正行為と脱税である。

ギャンブルである以上、イカサマは御法度であるが、台の不正改造といった現実的なものから、遠隔操作による当りの調整という都市伝説的なものまで様々で、それが脱税につながっているというのが世間の見方だ。

最近では、パチンコ台に不正な改造を施す行為が困難なことから、当りの確率を数段階に設定できるパチスロ機を使った不正行為が主流だという。流れとしては、店側が理論上で一番勝ちやすい高設定機を、所謂「打ち子グループ」に情報として流す。打ち子は情報通りの台を打つ。

勝った場合は事前に取り決めた配分で、打ち子から店側にバックする。何とも単純かつ明朗な仕組みである。しかし、店側が甘受する利益は莫大である。

何せ、換金された分は全て損金で処理出来る上に、その一部が戻されることで簡単に裏金として溜め込むことが出来るのだ。それと同時に脱税の完了である。加えて、打ち子の仕組まれた当りが一般客の集客にもなるメリットもある。通常、脱税や裏金を作ろうとしたら、取引詐称や帳簿改ざんなど後々面倒な書類等を残すことになる。

しかし、打ち子と結託することを除けば何ら細工をする必要もなく、国税調査で追求される厄ネタを抱えずに済むのだ。

東亜が手を組む打ち子グループ

斯様な不正行為と脱税、何より通常客を騙し続け裏金を溜め込んでいる業者を、この度特定するに至った。北区の王子駅前で、パチンコホール「ジュラク」を経営する株式会社「東亜」(北区王子=野山昌言代表)である。

東亜は同店以外にも同駅周辺にもう一店舗、柏市に二店舗の計四店舗のパチンコホールを運営している。また、韓方植物配合の化粧品の生産販売等の会社(コンジュトレードジャパン=港区元麻布=野山樹里代表)をグループとして経営しているもようだ。

漢方なら知っているが、韓方なるものの存在は初耳だ。何でも韓国では独自の漢方を研究・開発し続けてきたためその伝統をふまえて「韓方」という表記で定着しているそうだ。

何かと起源は韓国だと主張する国柄だが、その内に「漢方は韓方を模倣した」と言いかねない。話が逸れたが、今回、東亜にとって裏のビジネスパートナーである打ち子グループから情報が漏れた訳だ。

その漏洩元の打ち子グループは、渡辺なる男が支配する組織で、東亜以外にも複数のホール業者とも繋がりあるという。尤も、一番関係が深いのは東亜である。この渡辺の直轄には複数の連絡役が配置され、それらが打ち子を管理しているという。

打ち子の素性は様々で、土日の休みにアルバイト感覚で打ち子となる会社員や学生、年季暮らしの年寄りや生活保護受給者といった暇を持て余している者などだ。

さて、東亜の不正行為の流れを連絡役と打ち子とのメールの遣り取りで検証してみたい。先ずは東亜から実行日の高設定のパチスロ機の機種と台番が渡辺に伝えられる。

渡辺はホール毎に配置している連絡役に情報を回し、連絡役は手駒の打ち子に伝える。掲載資料其の一のメールだ。連絡役は飯野ジュンヤという男である。

 

その前には、軍資金の五万円が飯野ジュンヤから打ち子の銀行口座に振り込まれている。一人の打ち子に複数台の高設定機の情報が送られる理由は、台抽選で当該機が打てない事態を考慮してのことだ。

打ち子が当該機を取れば其のまま実行、外れた場合は中止となる。その際、開店前から並んで抽選から漏れた打ち子には、三千円の交通費が支給される。抽選から不正をする手もあるが、多くの通常客の目もあることから、抽選だけは敢えて運に任せるのだ。

実行に移った打ち子は、目論見通り五千円の投資で八万一千円の換金に成功した。その報告メールが其の二である。但し、理論上で最も勝てる高設定機とはいえ、負ける場合も当然のことある。

打ち子は軍資金から三万円を投資して当りを引けなかった場合、連絡役から続行か撤収の指示を仰ぐ。それが其の三から五のメールである。けして深追いはさせないなど、徹底したルールを設けた、統制ある組織といえる。

しかし、この手の裏稼業には裏切りが付きものだ。特に打ち子などは貴重な情報を横流しして、組織の利益を横取りすることは簡単だ。抽選前の高設定機を知人に教え、当たって山分けすればいいだけのことだ。

斯様な裏切りを防ぐのは、やはり恐怖による縛り付けである。打ち子グループを率いる渡辺は、滅多なことでは表には出ないという。但し、打ち子に対し僅かな疑惑でも感じると、徹底した脅しをかけたうえで追放するという。

打ち子もまた、素性を全て知られている以上、報復を恐れて従うというのだ。 そもそも、打ち子にしても余計なことをしなければ効率のいいバイトであることは間違いない。特に暇はあるが仕事はしたくないという輩には、うってつけのバイトだ。

勿論、自分が不正行為に加担していることも承知の上で打ち子をしている以上、自身も摘発されかねない事を、打ち子を辞めたところで吐露することもない。そういった脱法行為の共犯意識を逆手にとって、打ち子グループの渡辺や配下の飯野、それを利用する東亜は平然と裏金を得ているのだ。

東亜の旗艦店である王子駅前のジュラクでは、イベントの際には早朝から百人以上の客が並ぶという。客の全てが「絶対儲かる」と信じ、高設定機の台を予想して抽選に臨むのである。

 

当然、行列に紛れ込んでいる数名の打ち子の存在など知る由もない。客の声として、ジュラクは高設定機が多い優良店と評判だが、それが出来レースであり、東亜に騙されていることを、客はこれを機会に知るべきだ。客の注目ではなく、国税や捜査当局から熱い注目を集めるのも間近だ。



其の一高設定機を伝えるメール


其の二打ち子からの結果報告メール


其の三別日の高設定機を伝えるメール


其の四連絡役からのヤメの指示メール


其の五打ち子からの結果報告メール

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