川上村の高原野菜で名を馳せた藤原忠彦村長の表の顔と裏の顔(2)

(敬天新聞4月号)

血統書の偽装疑惑

▼五年前に長野県川上村で起きた、村民の誇りともいえる県天然記念物「川上犬」の血統書偽装疑惑の問題も、善良な村民の声も空しく理不尽に処理された一つである。

天然記念物である川上犬は近年、動物愛護法で交配・血統書発行・分譲が厳しく管理・規制がされているのだが、過去に藤原村長が飼っていた川上犬「初風」が十五年間で三十一回も出産しているという血統書の不自然な登録が信濃毎日新聞('10.3.20)の報道により発覚した。

犬の発情期は年に一〜二回であるというのに年四回も出産した年もあったという理不尽な血統書が作成され、藤原村長の飼犬「初風」の子である川上犬として世に送り出されていたというものだ。

値打を上げるため悪質業者が行う産地の偽装表示事件を思わせる卑劣な行為だ。藤原村長は「血統書はいわば、子犬のもらい手の満足感を満たすもの。

川上犬には違いないので勘弁してもらうしかない」などと血統書を軽んじた釈明をしていたが、天然記念物である川上犬の血統を根底から揺るがす行為だ。誰かが利益を被る為に行ったのは明らかだ。

血統書の申請者を調べれば誰が何のために行ったのか追求することは可能だ。 これら業務を一任していたのが川上犬の純系保存を目的に設立された藤原村長を会長とする「信州川上犬保存会」である。

しかし、藤原村長は問題が発覚すると県教育委員会の指導に反し、まともに総会を経ずして保存会の業務を一方的に森林組合に移行し、「事務的なミスだった」と収めてしまった。

そして自らは会長を降り改めて保存会をスタートするが、傀儡である由井清幸氏を会長に就けている。由井清幸氏は旧保存会で事務局長を務め血統書の作成に深くかかわっていた人物だ。 一方、純粋に川上犬を愛し、営利目的ではなく本当に犬の純系保存を志し、これまでの保存会のやりかたに異論を唱える者たちは排除してしまったそうである。

不正を誤魔化し問題に終止符を打つためだ。川上村にはブッラックボックスが存在しいつも真相は藪の中だ。だが、問題は終わらない。

当紙の下には村長の「初風」が平成二年に産まれ平成十六年に死亡するまでの十五年間で三十一回出産したと報じた信濃毎日新聞の指摘を大きく上回る五十回以上も出産していることを記した資料が寄せられている。

その資料によると、血統書番号2074の犬は出産日が初風の誕生日より前である。血統書番号2186は血統書番号がダブって発行されているというお粗末さだ。これでは川上村の闇を感じ得ずにはいられまい。


奪われた土地と消えた金

▼藤原村長に纏わる話はこれだけではない。その藤原村長に、自らが抱える問題を時効だと放られてしまい奮起しているという女性から「私の実名を出しても構いません」との告発が寄せられている。

この女性は、明治の戦乱期に近衛師団長・北白川宮能久親王の側近として仕えた持田仁之助の末裔で、群馬県藤岡市で蛭子神社の神主を務める持田もり子女史である。

持田女史の訴えによると父・持田源司(故人)は、生前の昭和五十八年十二月十七日川上村の千曲川災害助成工事に伴いう用地(約九四〇坪)の権利者であることから、川上村と事前協議の上「潰し地に付いては総て金銭による解決とする。坪当約八千円」という内容の覚書を交わしている。ところが未だ支払われること無く用地だけ取上げられてしまっているのだという。「父は亡くなってしまいましたが、娘である私が父の生前の意思を引き継ぎ再三、川上村役場に対し請求をしてきました」というのが持田女史の話だ。

川上村と交わした書面もしっかりと実在する故、相談を受けた長野県も川上村から支払いを受けるよう指導してくれたそうだ。藤原村長も持田女史と会う度に「何とかするから」と言っていたそうである。ところが、一向に実行されないので弁護士に相談し請求をしたが、川上村の代理人弁護士から「川上村から亡持田源司氏に対し未払いの事実はなく、現在も川上村は亡持田源司氏の遺族にその支払いを行う考えを有しているということもございません。」「請求権も時効により消滅している」という回答がきたという。

これでは川上村と交わされた書面の存在自体が否定されているようで、持田女史が書面を捏造し虚言を繰り返し架空請求でもしているかのようではないか?

そこで、この回答の真意を当紙が川上村に取材したところ、持田女史の請求は事実に基づくと認めるも、二十年以上も前のことであり、当時の関係書類が役場に残っておらず、未払いの事実を確認できない以上、支払ったかも知れないという逆説も生まれる為、支払うべく保証金を予算に計上し議会の承認を得ることが困難であるというのが、支払えない最大の理由であるという。

ならば「未払いの事実はない」ではなく「役場の手続き上、払ってあげたくても払えない」ことの理由を詫びの言葉を添えて丁寧に説明する配慮があっても良いではないか?そして、藤原村長が「何とかするから」と持田女史に言っていたのが事実なら、その軽率な発言の責任として、当時の職員に聞き取りを行う等、未払いの真偽を確認する最大の努力を尽くすべきではないだろうか?現在、持田女史は「時効だというならそれでもいい。

しかし、村は土地の購入費として支出している筈である。そのお金がいったいどこに消えたのか究明するべきである」と憤慨している。

信濃毎日新聞('10.3.20)


村民の悲痛な思い

▼善良な村民たちは、藤原村長と仲間たちによって「また川上村が悪いことで全国に恥をさらしてしまった」と心を痛めている。藤原村長の常套句は「単なる事務的ミス」「覚えてない」「時効である」のようである。だが、いつも功を奏するとは限らない。疾しいことしていれば、いずれ天罰が下る事だろう。

余談だが藤原村長は昔、自己紹介の際に恐れ多くも大化の改新を成し遂げた藤原鎌足公の末裔だと騙っていたという話もあるが本当かね?今、藤原村長に最も必要なのは、「身の程を知る」ということである。つづく。

川上村と持田氏が交わした覚書


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