続・埼玉小川上下水道協同組合これは酷い!あり得ない談合疑惑

(敬天新聞10月号)

本紙八月号で報じた埼玉県比企郡小川町の小川上下水道共同組合に纏わる公共工事の談合疑惑について、この問題に決死の覚悟で対峙している新井設備工業から、以下のような情報が再び送られてきた。

投書

『平成二十五年度〜平成二十七年現在までの入札で、一回目の入札額が予定価格を上回ったため再度二回目の入札が行われた結果です(※資料参照)。

全一〇物件、一回目の最低応札額の業者と二回目以降の最低応札業者が全て同じ業者で不自然であります。しかも全て町内業者のみが指名されているうえ平均落札率は九十七%です。簡単な調査もせずに不正行為を許している、役場の実態です。

音声資料(当紙HPで公表中)は平成二十五年の十一月です。添付資料にある工事の東小川配水場と乙女陸橋(資料B)の配水管工事は組合で受注希望の人間が一人も存在しなかったため、前理事長が「土木屋に譲る」と発言しています。補足ですが、先日役場に入札結果の情報公開を求めた結果です。平成二十五年〜二十七年現在まで当社の指名された以外の物件は四十六物件で、そのうちお送りした一〇物件が二回目以降入札が行われた物件です。二回目以降の最低応札額が一回目の最低応札額業者と全て一致しているのは、公正な競争が行われていればあり得ない結果だと思います。詳細な入札結果は、公開請求を行わなければわからないように公表されているのが現状です。』以上。


当紙考察

要するに小川町の入札には、一発で予定価格に近い金額で決めると不味いと思っているのか、一応競っているというアリバイ作りなのか、一発目は流して二回目で決める習わしがあるようだ。

特に、資料Aを見ても分かる通り、一回目で最低価格の札を出している業者が、二回目も最低価格の札を出し、それが予定価格と一〇〇%ビンゴ!で落札している。このことに、発注者の役場が何ら疑問を持たないなんて、時代錯誤も甚だしい職務怠慢としか言いようがないだろう。予定価格を下回る札の業者が一人もいない。業者が安価な積算を出して競うこともない。役所が最低制限価格を設けているが全く小川町では意味がない。内通者か勘がよい霊能者が業者のバックについている?としか思えないビンゴ入札である。

予定価格とは、工事を標準的な方法で施工する際に必要となる原価と利益について、実勢価格の調査などを基に積算したものだ。公共工事の場合、発注者は公営性のある役場等であるが、その発注者が入札に先立って予定価格を定め、それが落札を認める上限価格となる。

落札価格を予定価格で割り出したものが落札率だが、入札に参加した業者の誰もが、一様に決められた原価と利益を見込んで積算したら同じ価格になるばかりか、発注者の予定価格も同じになる。誰もが落札率一〇〇%となるだろう。それなら誰がやっても同じ工事を同じ費用でしか行うことができないということだから、入札なんかやめて業者を抽選かクジ引きで決定するか、公平に仕事を分け与えて役場が決めた金額でやらせればよいということになる。

しかし、現実には労働力や人件費、資材の調達に至るまで業者の内情はそれぞれ違うのだから、ピッタリ同じになるわけがない。役場と業者の積算価格もピッタリ同じになるのは、まぐれ当りでなければならない。

ところが、まぐれどころか一〇〇%や九十九%の落札があたり前のように乱発していたら、そんな町の役場や業者は怪しいというより他ないだろう。

全国的に談合の取り締まりが厳しくなり、談合がなくなり逆に競争が激化して、落札率の低下が相次ぎ、工事の質の低下が懸念される問題が起こったことを踏まえ、現在では最低制限価格が設けられている訳だが、そんな時勢に逆らう結果を出しているのが、小川町役場が発注する公共工事の入札結果だ。

小川町役場は疚しいことが無いというなら公共工事の入札結果を、町民が自由に閲覧できるようにホームページで公開するべきである。公開したからと言って、何も差し支える問題などない筈である。

警察当局、公正取引委員会および埼玉県の談合撲滅を掲げる上田清司知事は、怪しい小川町役場に徹底調査を行うべきである。役場が抵抗するのか協力するのか見ものである。不当に私腹を肥やしている者がいるかもしれない。紙面の都合上、たくさんある怪しい資料の、ほんの一部しか掲載できないのが残念だ。

    (三面に続く)

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