JOC副会長田中英壽に告ぐ! 「驕る平家は久しからず」

(敬天新聞3月号)

JOCの副会長

日本大学に大掛かりな国税調査が入ったという割には、数千万の修正申告で終わったというような話が実しやかに噂され、田中英壽理事長の不正の暴露を期待していた人達をガッカリさせているようだ。一方で、田中理事長の個人的な「かたまり」が見つかったという話も出たりして、真実は未だ藪の中である。

守りの論功行賞で、亀井静香議員の関連会社が、新設された「危機管理学部」の警備を数億円で請け負ったという話は、事実のようであるが、その疑惑(契約に至る経緯)に対してはどこのメディアも報じようとはしないのである。優秀な弁護士軍団の訴訟リスクを恐れてのことだろう。

国会では揚足を取ったような、つまらん話をしつこく何回も何回も安倍総理に質問しているが、海外メディアにまでヤクザオリンピックと揶揄されている田中理事長の問題については、誰一人質問しようとしないのだ。

田中英壽がJOC副会長であることは、いずれ東京オリンピックに大きな問題を及ぼすことだろう。問題を先送りにすればする程、取り返しがつかない状態になるのは目に見えている。

それでもまだ、有識者は誰も田中の首に鈴をつけようとしないのである。最初に口火を切った牧義夫議員はどうしたのか?牧議員であれ、誰であれ、新設した東京オリンピック担当相の遠藤利明大臣や現文部科学相の馳浩大臣に再び疑惑を質すべきである。普段、些細な事に口やかましい共産党や社民党も、こんな時こそ騒がなければ何の役にも立たないだろう。

大学の教職員も情けない。これから卒業と入学のシーズンで日大校歌を口ずさむ機会も多かろうに、歌詞に「国の名負いて 巍然と立ちたる大学日本 正義と自由の旗標のもとに 集まる学徒の使命は重し 」とあるが、希望と志しに満ちた生徒を前に心が痛まないのだろうか。

有名私大の職員ともなると、ぬるま湯で贅沢に慣れて育っているから、不満や愚痴はその辺では言っても、いざという時には本音は隠すのである。自分の保障さえ安定していれば、トップが誰であれ、そんなことは全く構わないのである。

トップの公私混同が激しかろうが、学校の利権を独占的に食おうが、自分たちの給料が保証されれば、それで良いのだ。下手に騒いで不正がばれて、文科省管轄になったり、補助金が出なくなったりすれば、自分たちの給料に悪影響が出る。それなら黙っていた方が得策なのである。こんな考えでは良くなる筈もあるまいが、これが人間の本能である。

現に田中理事長は瀬在総長を追い落とす時、「自分が理事長になったら、瀬在の犯罪をすべて告発する」と当紙社主に話していたが、自分がトップになったら、一切約束を反故にした。当然だろう。トップになった時の利権は誰がやっても同じだから、告発はその仕組みを壊すことに繋がる。その地位に立って尚、告発することは人間の欲に負けない人だけが出来る至難の業なのである。そういう意味では田中理事長は凡人であるというべきか、司法と暴力の組織を使い分け、権力と富を得た超人というべきか。

芸人カンニング竹山じゃないよ、亀井先生です


不自然な行動

その超人も今年に入って早々より大学に顔を出していないとの噂が流れた。一月九日に行われた新年初顔合わせ以来、姿が見えず同二十六日に行われた日大相撲部の祝勝会にも顔を出していないということだった。

真相は、これまでのように毎日定時に来て定時に帰るというのではなく、休みが多く顔を出してもチョコっとだったり、数時間だったりという感じなので、姿を見た者と見ない者の情報が錯綜していたようだ。

また、専用車のナンバーを換えたという情報もある。それにしても今年に入って何故このような不可思議な行動をするのか、様々な憶測を呼んでいるのである。

国税調査は「修正申告」で終わったという情報もあるし、継続しているという情報もあった。文春に後れを取っている他の週刊誌が一矢報いるチームを組んで追いかけてるという噂もある。

そんな折、「実は、米本氏が記した裏金リスト一覧を持っている」という人が当紙を尋ねてきたりもした。米本氏とは、日本大学の評議員で田中理事長の裏の側近中の側近だった米本明祐氏(平成二十五年六月逝去)のことである。なぜ雲隠れしているのか?体調が悪いとの噂もあるが、田中理事長とて老いや病には勝てまい。桐一葉の時をいつかは迎える。いったい何が起きたのだろうか?

国税調査の件については、昨年十二月の中旬頃、国税局が田中英壽個人に追徴課税約六千万円の支払いを言い渡したとの情報が寄せられている。国税局に対し間髪入れずに日大顧問弁護士軍団が「直ぐに追徴に応じる用意はあるが、本件を公表しないことを約束してくれるなら応じる。公表すれば、法的手段に訴える」という態度を示したそうだ。

これが事実であれば、日大は国から毎年一二〇億円もの国民の血税を原資とする私学助成金を受けている。その大学の金で雇った高額弁護士軍団を私的に使い、しかも国税を恫喝するとは言語道断も甚だしい話だ。国税が違法事実を公表するのは、当然の責務だろう。


驕る平家は・・・

それにしても、このような情報が日大内部から次から次えと漏れ伝えられる背景には、田中理事長にも、確実に権力独占の終焉が近づいていることを感じざるを得ない。現実に幾つかの兆候が見られるようになった。

田中理事長の権力独占を守って来た代表格は、有名暴力団組長との交遊を見せつけることや、有力ヤメ検弁護士を中心とした高給強力弁護士軍団と亀井静香議員チームという用心棒であろう。

だが、「驕る平家は久しからず」というように、個人の権力は永遠ではない。社会の変化に流されざるを得ないような出来事が今起きている。一つは山口組の分裂である。社会の裏側で圧倒的な支配力を持っていた組織の分裂は、色んな業界に波紋し分裂・再編を促している。

田中理事長は分裂したどちらとも、深い交遊を続けてきた。それ以前は住吉会の福田会長との交遊を自慢していた。時代は常に変わり、裏側の支配者も刻々と変わって行く。その裏の支配者が変わる度に、その交遊を欲しがり、手に入れ、教職員に見せつけてきた。これが田中英壽という男の利権掌握術だったのである。

利権掌握はやがて権力掌握に繋がって行く。これらの交遊には一人のキーマンがいた。仮にA氏としよう。A氏こそが、裏の支配者を紹介するだけの顔を持つ人なのである。

その先兵として、実際に飲食するときの連絡の役目を担ってきたのが米本氏だった。その米本氏さえ、最後は見捨てたと言われている。だからこそ、根強く田中裏金利権の全てが記してあると言われているという「米本遺言書」の話が持ち出されるのである。

こんな疑惑だらけの男がJOCの副会長でいいわけがないだろう。日本で最も多額な私学助成金を貰ってる大学の理事長で、JOC副会長である人物が、脱税や暴力団との交遊問題を取り沙汰されているのに、何で野党は追及しないんだろう?

田中本人も、暴力団との付き合いも否定し、写真も偽物と公言しているのだから、色んな噂を払拭する意味でも、国会で堂々と証人喚問すれば、白黒が着いていいではないか。それが一番の決着の早道だし、健全な東京オリンピックへの第一歩だと思うよ。

その際は、ぜひ民主党にくら替えし影が薄くなった辻本清美議員にも、国会という大舞台で「あんたは疑惑のデパートや!」とJOCの田中英壽副会長を追及して頂きたいものである。 (つづく)


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