社会福祉法人の消えた補助金・茨城県議飯塚と副知事の忖度

(敬天新聞8月号)

投書を再考

本紙四月号一面で紹介した投書が、茨城県民の間で話題になっているそうだ。というのも茨城県知事選挙が八月十日告示(二十七日開票)に行われるからのようだ。

現知事の橋本昌氏は、ゼネコン汚職で辞職した竹内藤男氏の後を受けて当選し、現在六期だそうで人気も高く七期目を目指すという。その多選弊害に風穴を開けようと挑んでいるのが、同じく自民党県連から推薦を受けてる大井川和彦氏であるそうだ。

地方には人材が少ないため余程へまをやらない限り、多選になる可能性は高い。今回も「茨城県市長会」を初め公的な団体の殆どが、早くから橋本知事推薦を打ちだしている。

一方大井川氏も、まだ知名度は低いが「東大卒、中央官僚出身」である。こちらの後援者は、殆どが「有志一同」に留まっているので大勢に変化はない、という見方が多いようである。

しかし、国政で逆風に晒されている自民党は、先の都議選を期に嘗てない危機感を抱いている。森友学園に加計学園の忖度、口を開けばアヤをつけられ失言暴言虚言だと叩かれ、内閣支持率は危険水域に。

自民党の支持離れは全国規模に発展している。正に「蟻の一穴天下の破れ」とはこのことだ。

菅官房長官が知事選挙に先立ち頻繁に茨城県へ擁立候補の後押しに行っているというが、まさに危機感の表れであろう。その危機感に拍車を掛けている問題が、投書の内容に秘められているそうだ。

ネットやメディア報道に溢れる風聞や風評がつくりだす「風」が、選挙結果を左右する現代を危惧する声もあるが、火の無い所に煙は立たぬという言葉もあるから、その中にある真偽をしっかりと見極め、不正の事実があれば正さねばならない。

さて、その茨城県の投書であるが、ブログでも本紙でも記事にしたけど、長文で資料も多いため解りにくいというご意見を頂いた。そこで投書を基に相関図を作成したので、ザックリと簡単に全容を纏めた本項と照らし会わせて御覧下さい。


第一に

要するに、茨城県議会議員の重鎮飯塚秋男が平成二十年頃、鈴木章という大工をそそのかし、社会福祉法人「桜川福祉会」を立ち上げたのだが、この施設を建設した際に、飯塚県議が県職員「大森」と「酒寄」に圧力をかけ、国の補助金一億円を出させた。という話である。

ところが、施設の建設に携わった業者に代金を支払わず、飯塚県議が補助金一億円を私的流用してしまったらしい。というのが問題の要である。

このとき工事代金を支払ってもらえなかった業者が、県の担当職員である酒寄氏に相談した所、酒寄職員が、別法人「やまびこの里福祉会」で常務をしている斉藤亨に解決策を相談したところ、「笹沼政国」と「石川利雄」という人物を「桜川福祉会」の理事として送り込み、「桜川福祉会(理事長鈴木章)」を「やまびこの里福祉会(常務斉藤亨)」の親会社である不動産会社「野澤ワールド」に一億円で売却して、業者の未払い代金を支払うという計画を立てたということだ。

業者への工事代金未払いの解決を目的とする県職員サイドと「桜川福祉会」を買い受けたい斉藤亨サイドの利害が一致したということだろう。

ところが、その計画に気付いた「桜川福祉会」の鈴木章が、自分ならもっと高く売れると考えて、飯塚県議や臼井平八郎議員に相談し、「野澤ワールド」に一億円で売却するという斉藤亨の計画をぶち壊す行動に出る。

飯塚県議は、当時の県福祉部長(現副知事)山口やちゑに圧力・口利きを行い、斉藤亨が「桜川福祉会」に送り込んだ「笹沼政国」と「石川利雄」を追い出した挙句、一億円の補助金が使途不明となっていることについて、理事長であった鈴木章に請求しないとする確約書をつくらせた。

その結果、今も尚、業者への未払い金はそのままで、補助金一億円の使途不明金問題が揉み消されたという話である。


第二に

「野澤ワールド」に一億円で売却するという斉藤亨の計画の下、理事として「桜川福祉会」に送り込まれていた笹沼政国は、「桜川福祉会」を乗っ取るべく計画を進める過程で未払い金と成っていた業者への代金の一部を立て替えていた。それなのに、計画は失敗に終わり立て替え損と成ってしまった。

笹沼政国にしてみれば、事の発端は県の担当職員である酒寄氏が斉藤亨に相談したことである。そのことを充分承知していた酒寄職員は、埋め合わせをすべく国から使い切れないほど来ていた補助金を斉藤亨と笹沼政国へ工面することになったそうだ。

架空の会社を作って偽の領収書で補助金を出していたということだ。その一部が発覚し笹沼政国だけが逮捕される事件が起き新聞各紙が報じた。県は被害者ヅラして「契約書の偽造が見抜けなかった」と取材に応じていたが、投書の内容が事実であれば、県の言い分は嘘で、行政ぐるみの事件であったという事になる。


最後に

投書の主が、最も重大な問題と位置付けしているのは、笹沼の事件で、新聞報道では補助金約三千八百万円の内、水増し請求は二千百一四万円となっているが、実際には一億円以上の補助金が出ており、表沙汰になっているのは一部に過ぎないということだ。そして、それを障害福祉課の課長と課長補佐が揉み消そうとしていること。これらは、山口副知事、或いは橋本知事の指示ではないか?ということである。

以上は、投書を基にした内容であるから、真偽のほどは定かではない部分もある。しかし、内容と整合性のある資料も一部あるのも確かである。

事の発端は、飯塚秋男議員達が欲をかかないで売っていれば逮捕者も出なかっただろうし、業者の支払いは終わっていた筈である。また山口副知事も揉消し工作をせずに済んだろう。

この話の災いは全て飯塚秋男議員の欲から出た話ではないか?(以下の画像をクリックして下さい)



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