(敬天新聞 令和2年4月号 1面)
私達は忘れない |
今年三月十一日、あの東日本大震災から九年を迎えた。
死者一万五八九九人、行方不明者二五二九人(3/1現在)という未曽有の被害を齎した大災害は、未だ多くの傷跡を残しています。
被災地では福島県を中心に四万七千人が避難者となっている現状と、原発事故に伴なう先の長い廃炉計画と増え続ける処理水の問題。被災者の高齢化と孤立化そして孤独死。被災地の風評被害と被災者のメンタル。ボランティアや交流イベントの減少や国民意識の低下など、真の再建・復興に至るまでには、まだまだ解決に至らない様々な問題が山積しています。
そんな中、今年は「復興五輪」という名の下に東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、国民が一丸と成って明るい兆しに期待を寄せていたところでした。
しかし今般の新型肺炎・新型コロナウイルスという新たな脅威が世界規模で生じ、更なる感染拡大を防止するため、政府及び各地で三月十一日に開催する予定であった東日本大震災追悼式が中止されてしまいました。
政府主催の追悼式については、発生から十年を迎える来年までとする方針が示されています。
被災地や被災された方からは、「東日本大震災と被災地のことがこのまま風化され忘れられてしまうのではないか?」という悲痛の声があがっています。
そこで私たち国民が、これまで起きた多くの震災・災害による記憶と教訓を、決して忘れることの無いように、政治結社 國粹青年隊(吉岡亜樹会長)の呼びかけの下、三月八日(日曜日)統一街宣「東日本大震災風化防止運動」が行われました。全国の民族派有志団体が靖国神社を出発点とし、東日本大震災の風化防止と防災意識の啓発を呼び掛ける活動を東京都内を中心に展開したのです。
今年は朝から雨が降りしきり、車に横断幕を着けられず残念でしたが、その分マイクを通じて参加者の皆が一生懸命「三・一一東日本大震災風化防止運動」の主意を道行く人に呼びかけました。
首都圏においても近年は研究者によって直下型地震が、かなり高い確率でやってくるとの見解が示されています。過去の教訓を活かし、いつ起こっても不思議ではない災害に備えることを私達は忘れては成りません。 そして特定の地域を指し他人事にするのではなく、被災地とは日本であり、被災者とは日本人であるという当事者意識を持って真剣に考えなければならないと思います。
そんな思いも込めて、東日本大震災によって、尊い命を奪われた方々の御冥福を心から祈り、被災地の復興と、被災された全ての方々の生活の再建を祈念申し上げます。 また新型肺炎の一刻も早い終息と世界平和を願ってやみません。
(詳細は弊紙ホームページ写真集で掲載中)
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