(敬天新聞 令和3年12月号 3面)
崩れる地盤 |
太陽光発電システムの開発や設置、電力小売事業で年商500億円を売り上げている鰍kooop(台東区上野3‐24‐6 )という会社がある。
創業者である中村創一郎社長が、東日本大震災の被災地に太陽光発電所を設置するボランティア活動を経験したのをきっかけに、再生可能エネルギーの普及を目指して設立したというベンチャー企業だ。太陽光発電所の設置・管理まで行なっているらしい。
太陽光発電事業で年商500億と言うのが、凄いのか凄くないのかよく知らないが、日本経済新聞といった業界紙で度々紹介されており、それなりに有名であるそうだ。
だが、その中村創一郎社長に、太陽光発電所の設置場所を巡り、ある疑惑が生じているという情報が、寄せられている。
それはLooop社によって広島県三次市粟谷町に作られた太陽光発電システムの建物が突然崩れ、購入者が独自に調査したら、その現場は「元は牛糞の中間仮置き場」だったらしく、地盤も緩くて太陽光発電所を設置するには不向きな場所だったらしい。
地元の人達は、その事実を知っていたらしく、「よくあんなところに、建てるもんだなー。そのうちひっくり返るんじゃないの?」と、噂してた有名な場所だったらしい。
その場所は、グリーン科研という会社が、牛糞等を牧場等から収集し、中間処理として醗酵堆肥化するために、大量に仮置きしていたのだそうである。Looop社もしっかり調査をしていれば、事前に分かった筈である。恐らく事実を知ったのは、太陽光発電システムを設置した後だったのだろう。
発電所が建設された経緯は、土地所有者であったグリーン科研が、平成25年に競売によって手放すのであるが、それを買ったのが、Looop社だった。
Looop社は、その不向きな土地に、太陽光発電所を建設したのである。そして3年後の平成28年9月30日付でコスモエナジー社に所有権が移転されている。発電所ごと売却されたのだ。
コスモス社に売却されるまでに3年が経過しているので、Looop社も恐らく近所の人と付き合いもできたろうし、その場所が牛糞の収集場所だった事ぐらいの情報は入っていたと思われる。問題は売却する時に、果たしてLooop社の中村創一郎社長が、事実を伝えたかどうかである。
そのLooop社が、近ごろ上場を目指して準備中というから驚く。自社の土地付き太陽光発電所や土地付き風力発電所の売買サービスSORA-Reno(ソラリノ)で、広く売り出して行くそうである。
今年7月、熱海市伊豆山で大規模な土砂崩れが発生し、多くの住宅が土石流にのみ込まれ、死傷者を出した。その要因が産廃まじりの盛り土・埋立てであることが分かっている。この大惨事がきっかけとなって、全国各地の疑わしい現場で調査が行なわれることになった。
熱海がそうであったように、似非同和関連会社の産廃業者が、仮置き場として許可を取りながら、そこを埋め立て整地して、太陽光発電所を建てるというのが各地で問題になっている。
今回のコスモエナジー社が取得した土地も、そのような類の話で、グリーン科研という会社も、産廃業者だったようである。
熱海の土石流事件では、買う前の業者と買った後の業者のどちらに責任があるのか、行政の調査が始まったばかりである。
広島県三次市粟谷町の現場に関しては、グリーン科研は裁判所による競売で土地を手放したようだから、責任の所在は落札したその場所に、太陽光発電所を建てたLooop社にあるのではないか?重要なのはその後、購入したコスモス社に事実を説明していたのかどうかであろう。続く。
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太陽光発電システムの地面が歪み鉄柵が崩れている | 貝ooopによって広島県三次市粟谷町に設置された太陽光発電所 |