虚言はどっち?名医 深作眼科院長と対立するスゴ腕執刀医 中原眼科院長

(敬天新聞 令和4年3月号 2面)


両者の被害届

昨年9月30日、こんなニュースが報じられた。

〈勤務先の眼科医院から6千件以上の患者情報を不正に入手したとして、神奈川県警は30日、医師の中原将光容疑者(43)と、医院の元従業員(42)を不正競争防止法違反(営業秘密の領得)の疑いで逮捕した。中原容疑者は医院を退職後に別の眼科医院を開業しており、県警は、入手した情報を新規の患者を増やすために使った可能性があるとみて調べている。県警が被害にあった眼科医院から相談を受け、捜査していた。〉(朝日新聞より抜粋)

一見、よくある退職者が独立開業に伴って、元の勤め先から顧客名簿(本件では通院患者の名簿)を持ち出したという個人情報の流出や漏洩といった印象のこの事件。既に警察が動き解決積みと思われることから、今さら弊紙が取り上げるまでも無い事件である。

だが、事はそう単純ではなく根深い人間関係の憎悪が背景にあり、未だ水面下で事件に関わった当事者の間で、解決に至っていないから調べて欲しいという投書があった。しかも、そんじょそこらの町医者ではないというので、しばし内容を精査してみる事にした。

この事件で逮捕されたと報じられている中原医師(中原眼科・東京都町田市原町田)は、白内障の手術に定評があり、スゴ腕執刀医と銘打つ著書も出している。2005年から深作眼科に勤務し、実績を重ねてきたという。その深作眼科を辞めて独立開業したのは昨年5月のことである。

勤め先だった深作眼科の深作秀春院長は、医療法人秀仁会理事長として横浜や六本木に医院を開業しており、いくつもの学会(例えば日本眼科学会)に所属し、名を轟かせている重鎮である。

一般的な視点で見れば、長い経験と実績の豊富な深作院長の下で、勤務医として腕に磨きをかけていたのが中原医師で、独立開業に至る力量を備えた成長ぶりを、師弟共に喜ぶ円満な関係が想像できるというもの。遠い親戚関係でもあるらしい。

しかし、中原医師の経歴から事件の報道内容を読み解くと、中原医師が深作眼科の従業員であった女に指示して患者名簿を盗ませ、独立開業した自分の医院の患者獲得に利用しようとしたというものだ。そして被害届を出したのは、深作眼科の深作秀春院長ということに成る。

深作院長は、中原医師が深作眼科を辞めた後、自身のブログで、深作眼科の患者リストを、副院長だった中原将光医師が、従業員の女に指示して奪ったというような、報道にある逮捕容疑と同様の内容を書き綴って批判していた。実際の書き込みは伏字で、「僕が一から指導して権限を与え、本人の強い希望で過大評価なのに副院長を名乗らせたN」という具合だ。

これに対し中原医師も応戦するように「2020年8月20日付」の自身のブログで、代理人弁護士の署名入りで、「中原将光医師への誹謗中傷について」と題する警告文を出していた。

内容は、「中原医師を誹謗中傷する投稿をした眼科医がいる」「当該医師のブログは事実無根であり、中原医師の名誉を棄損するもの」「当該医師は超えてはならない一線を越えた」「警察に名誉棄損罪及び偽計業務妨害で被害届を提出することにした」というものである。

そんな小競り合いを抱えながら、自らの正当性を訴えつつ2021年5月に中原眼科の開業に至っている。だが、開業からほどなくして逮捕されたのは、中原医師の方だったのである。

これは、深作秀春院長側の被害届を警察が受理したということだ。深作院長がブログで書いていた通り、共犯として女も逮捕されている。因みに中原医師は既婚者らしい。

この事件の当事者がどうなのかは知らないが、刑事ドラマや小説にありがちなのは、情報流出先の中枢に位置する従業員が共犯者である場合、だいたい指示を受けるような立場の女の動機は「男女の関係」というのが定番だ。内情はどうだか知らないが、開業した中原眼科の話ではない。



不可解な弁明

ところで、現在、中原眼科のホームページには、事件について「今回の報道について」と題する中原医師の弁明が公表されている。

内容は「この度は、私が巻き込まれた事案により、多大なるご心配とご迷惑をお掛け致しました」とか、「前に勤務していた医院から、300人以上の患者様が当院に転院しているため、私が当時のデータを所有し、郵便や電話で集患を行なっているという疑いをかけられた」と記されている。更に「警察は厳正に捜査を行いながら私が勧誘などをしていたことを一件も証明することはできませんでした」という具合に警察の捜査も非難している。

また「皆様のおかげで、この疑いを晴らすことができました」と綴っている。

この内容を素直に解釈すれば、中原医師は「逮捕されたけど、容疑が晴れた」と断言しているに等しい。

ということは、この事件で逮捕拘留された中原医師は、無罪に成ったのだろうか? 虚偽の容疑をかけられたということなのか?  そこで、弊紙はどのような司法判断が下ったのか、中原医師の名誉の為にも真実を知るために、中原医師に文書で取材を申入れた。

中原医師が逮捕されたことが不当なものであれば、一方的な虚言による被害届を、警察が安易に受理し逮捕に至った事に成り、決して許されることではない。

逆に、刑事責任を問われ処分を受けているのに、そのことを伏せて、捜査当局に対し「一つも証明できなかった」と批判したり、「容疑が晴れた」などと、あたかも無罪放免であったかの印象を与えるような弁明を流布し、体裁を取り繕うことは、信じて下さった患者さんに対する大きな裏切であり、反省無き愚行であると言わざるを得えないだろう。

弊紙は日頃より、病を患う人々の救いと成っている医療関係者の皆様には、心から敬意と感謝の念を抱いている。故に名医で知られる両名(深作院長、中原医師)に纏わる疑念を払拭し、真相を明らかにしたいと思った次第である。

医療と言うのは、公共の利害に関することであり、社会通念に照らしても、真偽を明らかにすることは、大切な事ではないか?

中原医師には、その点を踏まえて取材を申入れたが、未だ回答はない。疚しいことが無いのであれば遠回しな弁明はせずに、単刀直入に「無罪放免だった」と明言すべきではないか。

そして、わだかまり無く手術に臨み、スゴ腕サージャン(執刀医)と言われる腕前を存分に振るって、多くの患者さんを病から救って頂きたい。続く。


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