敬天新聞5月号 社主の独り言(中辛)

(敬天新聞 令和4年5月号 4面)



▼外国から国を守る象徴として軍隊がある。日本では自衛隊と呼ぶ。共産党は長く自衛隊の存在を否定してきた。

しかし、流石にロシアのウクライナ侵攻を見て、考えを変えたようである。大国の強引さを目の当たりにして、やはり防衛力は必要と考えたのであろう。

この70年間はアメリカの傘下で乗り越えてきたが、アメリカは幾つもの傘下を抱えているだけに、同時に戦争が起きた場合、手が足りないことを感じたようである。

昔のアメリカのように、一国だけ抜きん出て強かった時代ではなくなってきているのである。世界の警察として海外で八面六臂の活躍をしてきたから疲れて来たのだろう。

それも必ず栄光に輝き富に繋がればいいが、中には泥沼化して負の遺産になったケースも多々ある。

日本はその間、アメリカの核の傘下で商業一筋に励み自国の防衛も忘れていたのである。わずかに国防を担ってきたのが自衛隊だった。名称こそ軍隊ではないが、内容は軍隊であるのは間違いない。寧ろ外国の軍隊より、災害派遣でノウハウを培ってきた分、国内外で重宝され評価も高い。

また国内の治安や犯罪者から国民を守るのは警察である。一見、どちらも怖い集団であるが、どちらにも慰安が目的なのか「音楽隊」という癒し系の部隊がある。筆者も時々動画を見て癒されるが、演奏と言い、歌と言い、踊りと言い、そのパフォーマンスのレベルの高さに、感心する。

最近の芸能人のレベルの低さに比べると、こちらの方が余程魅力的である。それに公務員としての節度を持っているから清々しさがある。おそらく実際の戦争が始まっても、出兵してる兵たちの場所まで行って、慰問したりする任務を負ってるのだろう。歌や演奏を聴いているだけで、その光景が思い浮かんで涙が溢れてくる。

戦争そのものが無くなればいいが、一人の独裁者が出てくれば、そこに蝟集したヨイショマン達に煽てられ、その者が錯覚して、戦争の端緒が始まるのである。地球が出来て46億年も経つのに、たった1万年ぐらいの実績しかない現代人間が自惚れているのである。

しかし、野球を見ていても、サッカーを見ていても、やはりファンは熱狂的になって自分が好きなチームを応援するし、故郷対抗スポーツになれば、尚更気合が入って出身地を応援したくなる。この愛郷精神が火種の元なのかなー。

日本は島国だから地続きの隣国との緊張感というものがない。それが国防意識が育たない一番の理由でもある。国も家庭も男が守るものであることを忘れてはならない。



▼久しぶりに近所の公園まで散歩に出かけた。脊椎管狭窄症の影響で歩き出すと、右尻から下が痛み出すのである。それで長らく歩くのを止めていたが、足腰が弱くなってきたので、やはり痛みをこらえて歩く習慣をつけることにしたのである。

公園の桜が満開だった。平日の昼間ということもあったが、弁当を持った花見客は殆どが女性だった。だいたい嫁と子供に姑という三人組か、4、5人連れの老婆のグループだった。

みな弁当持参でピーチク、パーチク。祭日でもないし、夕方でもないし、殆んどが女性だから、酒も飲まないし静かな談笑で、国が推奨するような極めて健康的な花見である。

日本人の花見はだいたいこういう感じで、静かな談笑である。たまに酔っぱらいのアンポンタン糞オヤジもいるが。

公園まで行く途中の道を小さな尺取虫が散歩していた。暫らく眺めていたが、中々前に進まない。あれでは自転車に踏まれてしまうのではないかと、暫らく眺めていた。この尺取虫にも家族もいるだろうに。

私も天気が良かったから、急に散歩を思い立った。雨が降っていたら、出掛けなかったろう。この尺取虫も、温かい春の陽射しに誘われて散歩する気になったのだろうか? だが、尺取虫には3メートルの歩道を横切るには余りに遠かろう。

今人間の世の中では、ロシアとウクライナの戦争の話でもちきりである。一般的にはロシアが悪で、ウクライナが善と言うような風潮で伝えられている。何処の部分を起源とするか、発端とするかによって、解釈も大きく違って来るだろう。

人間より遥か古代から生存している生物は幾らでもいるみたいだが、いつの時代からか人間が地球を支配するようになった。そして力に任せ乱暴狼藉の限りを尽くし、今に至るのである。

人は綺麗ごとを言うが、弱肉強食の食物連鎖の中で、弱者を犠牲にして生きているのは事実であって、何が正しいのか、何が悪いのか、時々わからなくなる時もある。

ロシアもウクライナもどちらも正義を主張しながら殺し合いを続けている。その是非を裁ける人はいない。最後は勝った人が正義となり、負けた人が悪人で終わりになるのである。そしてまた何処かで争いが始まる。

これからもずっと同じことを繰り返すんだろうなー。



▼イーロン・マスクと言う人物が、世界一の長者になったというニュースをやっていたのを見て、どんな人物か初めて知った。凄い才能の持ち主なんだねー。

ウクライナ政府の通信担当の責任者が、自国の通信施設をロシア軍に破壊されて連絡不能になったので、このイーロン・マスク氏に呼びかけ、それに反応したイーロン・マスク氏が自社で持つ宇宙空間の電波を使って、ウクライナに協力し、ウクライナはロシア軍の位置情報を確かめることができて、反撃ができたと言うのである。

発想も凄いが、それを現実化できる技術力も凄い。頭の構造が普通の人間の構造とは違っているようである。遣ること為すことに50年100年先を見据えているのだ。それも20年、30年後に、月や火星に移住することまで考えているようである。確実に国を超えた発想である。多分こういう人が、初代地球大統領になるんじゃないのかね? これからは言葉だけで人を説得するんじゃなくて、行動で人を説得する人がリーダーになって行く時代になるのかも知れない。それも集団でじゃなく一人の実行力で。

普通の人が頭や体を使って、日当を稼ぎながらやっと生きているのに、夢を片っ端から具現化して行き、しかもそれが途轍(とてつ)もない金に代わって行く。しかも発想だけでなく、宇宙空間で現実に仕事をしていると言うのである。

この人の場合、しかも、しかも、と言葉を繋がなければ、文章が繋がらない。私はこの人の名前を、今回のウクライナとロシアの戦争で初めて知ったのである。

これからは宇宙を開拓する者が金持ちになる時代なんだねー。ロシアのプーチン大統領も、安倍元総理大臣も、なんだか小さく見えて来たよ。

個人資産二十七兆円持ってるんだって。一万円札が一万枚で一億円。一億円の塊りが一万個で一兆円。一兆円を二十七個で二十七兆円、ってこと? 27、000、000、 000、000円とも書くが計算合ってるかな?お友達になりたい。



▼蟻の門渡り黒門帳、泣く子も黙るダジャレ節。酒を飲ませりゃ天下一品の酒豪と酒乱。誰かと話をしながら、隣人の話を同時に聴いて口を出す、聖徳太子顔負けの顔の面積の広さと頭の体積の重さ。余りの頭の重さに、酔って帰る途中、頭から転んで怪我した傷もすっかり癒え、また頭の重さを逆手にとって、歌いながら途中で二、三度、マイクを持ってない手で頭を持ち上げるのと、水を飲む時に口とコップの間に自前の扇子を挟んでおいて、水が飲めない状況を創り出し、笑いを誘うのが定番ギャグの一つ。

見慣れた者には別に何も感じない所作であるが、老婆にはこれが思いの外受けるらしく、習慣になっているのか、真面目な場所でも癖になっているのか、ついつい繰り返し行い顰蹙(ひんしゅく)を買う時もあるが、気にも留めないところがナイスガイの所以である。

ところで、先月号で「マコとミコ」の老人版として掲載したら、これが殊の外反響があったらしく、三田と新宿と和歌山の一部辺りで、是非続編をと言われた。続編をと言われても、本人の主張を基に書いてるだけだから、情報が入らなければ何も書けない。

ところで、ミコとマコの後期高齢者純愛物語であるが、ミコがとっても喜んでいたという話しをマコから聴いた。えっ、82歳のミコが? 利蔵親分が帰る頃を見計らってミコから「風呂を入れといたわよ」と電話が入ると、利蔵親分は「これが本当の風呂(不老)長寿だね」と返すのである。そこに米屋の中野さんが現れるというのも、一つのパターンでもある。

「信じていいの?」から始まって、「信じていいよ」という、軽くて重たい言葉。顔は整形で失敗したような印象だが、乳首がピンクで忘れられない5年前の恋。太めの中国人との親子丼ぶり御膳を食べた思い出。激しくも哀しい思い出に「おらぁ〜、もう十分に生きた。いつ死んでも悔いはない」と言うセリフを言い出してもう5年は過ぎた。

日本人離れしたハーフの女性が頼んだツマミを運んで来ると、すかさず「肉離れしてるね」とダジャレを飛ばしたが誰も気づかず、自ら「日本人離れしてるねの間違いだった」と説明し、「気にした?」と聴きながら、「気にした藤吉郎」とか、連発してたが、若い女性には通じなかったようである。

やはり黒門帳の利蔵親分には後期高齢者の老婆がお似合いのようである。続く。



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