日大の悪しき慣習を引継ぐ残党出村克宜理事が出入業者を差配

(敬天新聞 令和4年6月号 2面)


終わらない闇

前代未聞の不祥事で混迷を極める日大から多くの資料が送られてくる。中には大学の「稟議書」なども入っている。しかし、それは直接掲載しないでくれと言う。この期に及んで、まだ御身大切のようである。

存続を賭けた大学の一大事であるというのに、前執行部を批判するのであるなら、全てをさらけ出して出直さないと、国民の理解は得られまい。

それにしても、日大が「株式会社日本大学」と言われる所以がわかるようなシステムになっている。それも今風のコンプライアンス・ガバナンスが整っていれば問題ないだろうが、総合大学と思えない程、昔風の縦社会の風潮である。

田中英壽前理事長が理事長に権限を集中させ、体育会、校友会も実質牛耳るような体制を構築したからに他ならないが、体質的にも昔から連綿と受け継がれてきた部分は大いにある。

業者も全体では何百業者と出入りしているが、事業部ができる前から、各学部の担当部署の職員は、上から目線で賄賂を貰うような者も多々居たようである。何か行事がある度に、何かの名目で祝い金を取られたり、サービスを要求されたりしていたのである。

それが学生の厚生に使われるような物なら、許容範囲と言えるかもしれないが、個人の懐に入る物も多いというから、悪しき慣習は長年続いていたのだろう。だから逆に、何の落ち度もなく真面目に勤めていた業者が突然解約され、袖の下を渡すような業者が長く続いているのだそうである。その業者の一覧表も送られてきている。

それこそ、新しく再生しようとしている委員会に提出して調査して貰えばいいと思うが、その委員会にも不正をしてきた(或いは黙認してきた)理事がいるから、もみ消されてしまうのだそうである。



井ノ口氏所有ビルの表札にサンアメニティ


切れない悪縁

例えばその代表が出村克宜理事だという。今でこそ逮捕・起訴された田中前理事長と井ノ口忠男前理事に全ての責任を押し付けているが、ここに来て自身の非を隠すために、業者をどんどん入れ替えているというのである。その入れ替え基準であるが、真面目にやってきた所を外し、賄賂を行っていたような所を残しているというのだ。

突然辞めさせられた会社に対して「井ノ口氏と関係が深い問題企業。よって取引をしない方が良い」と本部や学部に伝え、しかもこれを年度末に行っていたと言うから、解約された業者が怒っているそうだ。

ビルメンテナンス業の潟Tンアメニティ(吉澤幸夫代表取締役・吉澤幸介社長)という会社は、日大と契約が成立した時から、何故か井ノ口前理事が所有する大阪のビルと賃貸借契約を結び、保証金数百万を払い毎月家賃を払っているそうである。

また、全国警備保障梶i上笹貫剛社長)も、関連会社のゼンケイサービス梶i津田英明代表)と井ノ口前理事の大阪堂島のビルとの賃貸借契約を令和元年12月1日に結んでいる。名義は井ノ口前理事が経営する潟`ェススポーツである。家賃は月額25万円で共益費8万円とある。令和元年12月の契約と言うから比較的新しい業者である。その後何処かの学部の業者として入ったのだろうか?

それにしてもサンアメニティの吉澤代表は、相当深く食い込んでいるらしく、経済学部経済科学研究所主催の講演会の講師まで務めたと言うし、ビルテックと言う業者とは、表裏一体の関係で日大に食い込んでいるのだと言う。

こういう企業は残し、井ノ口前理事とは全く関係ない業者を切ったりしているから、「辞めさせる必要もない業者を強引に切っているために、その業者らに払う賠償金と、新たに入れた業者に払う業務委託費の二重払いとなって混乱している」らしい。その元凶が出村克宜事業部担当常務理事・工学部学部長なのだそうである。

サンアメニティは、契約期間中に、茨城県常陸太田市や城里町、東京都北区などで、指定管理業者として事故を起こした事が問題になったそうであるが、それを無視して契約を続行しているそうである。

加藤直人理事長の永久決別宣言から、舌の根も乾かぬうちに有罪が確定した当の田中前理事長が、校友会に出入りして幹部や理事に面会していたことが発覚した。また専任副学長が公用車を使って薬を届けさせていたことも分かった。

文科省が日大幹部を呼び出し「疑念を抱かせるような行為はするべきではない」と注意したというが、やはり決別できない根の深さが露呈した。

日大の巨額な広告利権を手掛ける広告代理店エルフ・エージェンシーの代表は、井ノ口前理事長の実姉であるが、こちらも決別したのだろうか? 文科省の抱く疑念は、また「確信」に変わるかも知れません。



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