（敬天新聞 令和５年2月号 ３面）
| 西海の荒くれ者 |
昨年弊紙十月号で報じた長崎県西彼杵半島の北部にある西海市地区で、国が推進している洋上風力発電所計画に乗じて、幾つもの関連協議会を立ち上げて、発電事業者に協力金を要求しているという西海大崎漁業協同組合の組合長である柏木世次に、長崎県警が被害者の告発を受理して遂に動き出したそうである。
洋上風力発電の工事を行うのは、ジャパン・リニューアブル・エナジー（以下ＪＲＥ）という会社である。嘗てＪＲＥはゴールドマン・サックス社傘下のベンチャー企業で、再生可能エネルギー事業を目的に、４００億円弱しか資産価値が無かったが、エネオスホールディングスの杉森務会長（当時）が２０００億円で買収して話題となった会社である。
その後エネオス傘下となったＪＲＥの意を酌んで、地元対策費だか協力金だか知らないが、数億円を手にしたと言われている柏木世次が、西海市の杉澤泰彦市長と組んで、反対する住民に有無を言わさずＪＲＥの洋上風力発電所を作るという話しを強引に推し進めているというのが話の概要である。
この問題を第一線で追及している長崎県の政財界紙ＪＣネット（遠山金四郎）は、事業計画が浮上してからというもの、柏木世次が急に羽振りがよくなって、最高級車のメルセデス・ベンツ４МＡТＩＣ・ＡМＧに加え、レクサスＳＬとレクサスＲＶの３台を所有するようになって、更に自宅を新たに購入したり、会社事務所を建てたり、事業の見廻りを名目に船を６艇も購入していると報じていた。
また柏木世次が自分の意に反する者に対して、容赦なく恫喝して押さえ込もうとするなど、やりたい放題である事実を追及していた。
その柏木世次が恫喝する現場を押さえた音声記録は、動画配信サイトであるＹｏｕｔｕｂｅで公開されている。その脅し口調は、元暴力団員という噂を如実に表している。
弊紙は、地元で永らく暮らしている勇猛な老輩から「柏木世次は和歌山時代は田中世次と言って、25年位前に大阪市の高村氏（故人）が和歌山に出てきて作った辻組（宅見組系で今はない）で本部長をやっていた。若い頃はボクシングの10回戦ボーイで素手ゴロは強かったよ」との情報を頂いている。
ジャパン・リニューアブル・エナジー? 竹内一弘社長
エネオスHDの会長を辞任した杉森務氏
| 言葉の暴力行為 |
被害者の一人であるＡ氏は、江島に３つある区の１つ江島西行政区・行政区長であったそうだ。江島に洋上風力発電の話が持ち上がり、島の数か所で調査のための試験的な風車が立てられ、住民説明会が行われていたが、Ａ氏が遺跡やらを破壊して強引に進める事業者（ＪＲＥグループ）に意見を述べたという理由で、柏木世次は深夜にも拘らずＡ氏の自宅に乗り込み、「区長及び自治会長は明日やめろ」と激しく罵倒、恫喝を繰り返し、区長を辞任する誓約書を書くよう強要したという
弊紙は、洋上風力発電所の計画に柏木世次が介在していることについて、事業者であるＪＲＥの竹内一弘社長に取材を申し入れたところ、「当社から柏木氏個人に資金提供はしておりません」との回答（令和４年７月26日付）を得ている。
では、なぜ柏木世次は生活が一変するほど羽振りがよくなったのだろうか？ ＪＲＥが柏木個人に金を出してないのなら、地元の人たちへの協力金として、関連する法人・団体や組織等に渡した金を、ネコババしているということか？ 誰が何の目的で金を出して誰が受取ったのか？ 柏木世次が最高級のメルセデス・ベンツを購入したり、船を購入した原資は何か？
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| 西海のドン柏木世次の恫喝音声はYoutubeで公開されている | 中古車屋の店頭に並ぶ柏木世次のメルセデス・ベンツ |
| 疑惑を解明せよ |
一連の取材・報道が影響したのかどうかは不明だが、その柏木世次が一年しか乗ってない２５００万円（税抜き）で購入した自慢のメルセデス・ベンツを、１６８０万円（税抜き）で売りに出したという。これは疚しい事があったことの証左ではないか。
破竹の勢いでリッチな生活を手に入れていたのに、いったい柏木世次に何があったのか？ 事の成り行きを照らし合わせれば、洋上風力発電所計画に伴い、地元対策（前裁き）か何らかの目的で、柏木世次に大金が流れたのではないか？ 或いは金主の意図に反して柏木世次が私的流用したのだろうか？ いったい誰が嘘をついているのか？ 国が推進している洋上風力発電事業に、味噌がつくことの無いように、疑惑を解明する必要があるだろう。
現在、柏木世次の被害者による刑事告発を長崎県警西海警察署が受理し、関係者への事情聴取が進められているとのことである。
恫喝・強要･傷害に加え、洋上風力発電事業に伴う金の流れと柏木世次の行動を徹底的に調べあげ、環境問題対策や再生可能エネルギー開発の名の下に、闇に隠されている理不尽な要求や不正の事実を、白日の下に晒して頂きたいものである。
弊紙は引き続きＪＣネットの愛郷心と義憤に満ちた活動を支持し、全国にこの問題を知らしめて行く。（掲載資料はＪＣネットより転載しております）
「区長及び自治会長は明日やめる」
被害者A氏が恐怖の余り震える手で書かされたという誓約書