新手の乗っ取り屋?が暗躍中

足立健実と財部一志にご用心

(敬天新聞 令和5年3月号 2面)


会社乗っ取り

 会社の「乗っ取り」という言葉をよく耳にするようになった。乗っ取りとは、その名の通り現在の経営者ではない人物や組織により、会社の経営権が乗っ取られることである。一見法的な問題があるように思えるが、実際の会社乗っ取りは必ずしも違法な行為ではない。第三者が、対象となる会社株式の過半数を、合法的に入手して経営権を掌握する方法はよくあることだ。

時々ニュースで報じられたりする上場企業における会社の乗っ取り方法は、株式の買い占めにより議決権の過半数を得て経営権を掌握する方法だ。これは言うまでもなく合法だ。

しかしその背景には、例えば創業者一族のお家騒動が敵対的ТОBを誘発するとか、創業者である社長が持株を子供に譲って後継者として代表取締役に据えたところ、反発を招いて解任されて乗っ取られるとか、合法とはいえ後味の悪い印象は拭えない。

そんな大企業で見られる「会社乗っ取り」とは全く違う、中小企業を狙った極めて悪質な「乗っ取り屋」が大阪に現れたらしい。

最近大阪では、中小企業の経営者に気軽に運転資金を貸し付け、伝票も契約書も作らずに「毎月でも気軽に貸し付ける」と謳う貸金業者が暗躍しているという投書が届いた。大阪を舞台に法定金利を超える利息で金を回して、最終的に会社の「乗っ取り」を実行しているのだという。

兵庫県丹波市春日町野村にある「(株)足立商事」の代表取締役である「足立健実」も、その一端を担う人物であるという。

足立商事は生活雑貨の卸売業として開業し、ネット通販事業にも参入し、外注の製造業や物流倉庫業など手広く商売を拡大し、表向きは一般的な会社である。

足立社長は、元リクルート社員だったそうで、なかなかの手腕の持ち主なのだそうである。3年前には流行りであった食パンの製造卸売業にも乗り出し、表面的には健全で優秀な新進気鋭の企業経営者のように見える。

ところが、この足立社長の裏商売というか裏の顔を投書は告発している。その裏商売の実行部隊を仕切るのが「財部一志」という人物で、これが具体的な獲物を探して食らいつく係をしているそうだ。被害者は食いつかれて毒が回り始める頃、やっと騙されたと気づくほど手口は巧妙であるという。

資金繰りが苦しくなっている中小企業はコロナで激増しているが、その中で特許や技術などの資産がある会社に、「財部一志」のグループが低利の資金提供を笑顔で持ち掛けてくるそうだ。


(株)足立商事 足立健実 社長 (株)足立商事 本社

乗っ取る手口

 財部(たからべ)一志という人物は、足立商事の足立社長から貸付資金を引っ張り、その足立商事はまた銀行から自社の運転資金名目で引っ張っているという構図らしい。誰も貸金業者の看板は掲げていないが、それだけ切羽詰まった中小企業の社長連中に、気軽に借りられる状況を作って、罠に引き込んでいるのだという。

S社と言う会社がこの罠にはまり、毎月のように気楽に借りていたところ、その総額は1億8500万円になったという。金利は5%と言う約束だったが、ある日のこと財部氏が弁護士と人相の悪い連中を引き連れ会社にやって来て、借金は利息を含めて総額27億円になっていると言われたそうだ。

気軽に借りていたS社の方にも無知とはいえ罪がある。契約書も無く、その都度その場の口約束で、金のやり取りをするなんて、経営者としても社会人としても失格だ。

乗っ取り屋というのは、事前にターゲットにする会社を調べ上げていて、特許技術や金に化ける技術を有している中小企業の社長にしか接触してこないのだ。

案の定、財部グループに会社を乗っ取られたS社の従業員たちは、給料も未払いのまま行くあても無く泣いているという。

あれ? このやり方ってなんだか中国の習近平国家主席が推しすすめている中華経済圏構想「一帯一路」の一環で、開発途上国に対してインフラ整備等の支援を名目に、返済能力を度外視した多額の資金を貸付て、完成した港湾などを乗っ取るのと似てるよね? そういえば財部氏はどことなく日本人離れしたルックスだよね?


   
乗っ取り屋? 財部一志氏

裁判の行方

 財部グループの悪質さを耳にした弁護士が立ち上がり、この件で被害者となったS社に債務不存在の訴訟を打たせているそうだ。債務不存在だけでなく、貸金業法の違反に抵触することも訴状では指摘しているが、被害者側に正確な証拠となる書面などが残っていないと言うことで、ほぼ勝ち目はないようだ。

会社を乗っ取る目的で暗躍する連中が、裁判で被害者有利になる証拠など残すはずが無い。被害者が世間知らずで無知なら、乗っ取り屋は余裕を持って計画を進められることだろう。

裁判は大阪地裁で始まったばかりだというが、裁判で財部グループがプロの乗っ取り屋だと言う認定をさせるには証拠が無さすぎるようだ。

乗っ取られた会社は、その後どうやって金に換えられるのか? と言えば、特許など金になる技術を別会社に分離して丸ごと売り飛ばし、残りかすの中小企業は違う会社に「赤字損金計上用」に売り飛ばされるのだという。

つまり一社から「儲け」と「税金対策」を生み出すと言う寸法である。

近頃の悪党たちは、面の皮が厚く心臓にも毛が生えているのか、一般的な良識を持って対峙しても、どうにも太刀打ちできない。

法整備や厳罰化だけでは我が身は守れない。しっかりと真偽を見分ける力を備えておかなければならない。また甘い話には必ず裏がある。それが今を生き抜く為には常識だと思え。


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