(敬天新聞 令和5年7月号 2面)
重南慶彦と厚生労働副大臣だった三原じゅん子議員 |
首相官邸の疑問 |
先月号で報じた日本ゴルフ協会に登録している重南慶彦(旧姓=浅野慶彦)という男にPGA(プランスゴールドアービトラージ)なる投資話を持掛けられ、母子家庭で家計が苦しい中1320万円も騙し取られてしまったと言う被害女性の続報である。
前回記事が掲載された6月1日、被害に遭ったと告白している朝倉さんのスマホに重南がLINEで連絡をしてきたそうである。
重南は朝倉さんが返金を求めて民事訴訟を起こしても、一度も出廷することなく行方をくらましていた。それなら先ず謝罪するのが道理だと思うが、重南は「自分も被害者である」などと言って、新聞に書くのをやめてほしいと嘆願してきたそうである。
裁判では、被害者の請求を全面的に認める判決が出ている。その被害者に謝罪もなく「自分も被害者」だなんて呆れた男である。
弊紙は、重南が金融庁に無登録で、しかも元本保証を謳って出資を募った点も見逃せないが、それより世の中がコロナ禍でPCR検査キットの供給が話題と成っていた頃、「お世話になっている某議員」を通じてPCR検査キットの販売を巡り、首相官邸で協議中であることや当時の菅義偉総理との関係を仄めかしたり、三原じゅん子議員のお陰でバカ売れしたと自慢していたことに疑問を感じたから記事にしたのである。
特に興味深いのは、重南が首相官邸で撮ったと言う集合写真である。朝倉さんに重南が自慢そうに見せたという首相官邸での集合写真には、重南が自らペンで囲って印をつけた人物がいる。重南はこの印をつけた人物のことを「元稲川会の福田展洋」だと自慢そうに語っていたそうである。
その上、朝倉さんに自分のスマホ画面を見せて、「元稲川会の福田展洋」と連絡を取れる間柄であると言わんばかりに「福田展洋」の登録画面を見せて得意満面に語っていたそうだ。重南にしてみれば、自分の力を誇示すべく、表も裏も顔が利くところを見せたかったのだろう。
しかし、PCR検査キットが必要とされていた時期に、それを政府に売り込むプロジェクトのメンバーの中に、詐欺の疑いと元暴力団員の疑いのある人物がいて、首相官邸に招かれていたと成れば、疑問を抱くのは弊紙だけではあるまい。
重南が、厚生労働副大臣だった三原じゅん子議員を紹介してもらったという「お世話になっている某議員」というのは誰なのか?
重南が某議員に厚労副大臣を紹介してもらったと自慢 |
重南が三原じゅん子議員の影響力で抗原検査キットがバカ売れしたと自慢 |
某議員は誰だ? |
重南は、神奈川県議会議員の田村ゆうすけ議員との関係も自慢していたそうだ。田村ゆうすけ議員は、野党議員への名誉棄損行為で二年前に自民党県議団を離団しているが、それまで自民党の神奈川県横浜市瀬谷区第三支部という政治団体の代表を務めていた。
三原じゅん子議員も神奈川県の選挙区で、現在自民党の神奈川県参議院選挙区第四支部長である。だから二人の議員に交流があっても全く不思議ではない。
そこで田村ゆうすけ議員に、書面にて取材を申し入れたが、たまたま統一地方選挙の前だったので忙しかったのか、故意に避けたのか分からぬが回答は得られなかった。
しかし田村ゆうすけ議員は、朝倉さんが直接電話で問い合わせたところ「被害者は他にもいるようだ」「重南とは直接関係はなく奥さんを通じて知り合った」「奥さん(重南の後妻)も息子のクレジットカードを使い込まれて被害を被ったようで離婚調停中である」「首相官邸内の集合写真に元暴力団員がいたようだ」「メディアの取材が来ている」と困惑気味に語っていたそうだ。
ところでPGAの投資話は、弊紙にも数年前に別の被害者から相談があり、勧誘を行っていた幹部と思われる「江口陽子」という女性に質問状を送っていた。ちょうど朝倉さんが被害に遭った頃と同じ2〜3年前の事である。
最近ではPGAについて週刊現代が記事にしている。黒幕である大福隆介は人気の格闘イベント「ブレイキングダウン」のタニマチだったらしい。ドバイを拠点にPGAの業務を行っていたようだが現在は追われて逃げ回っているようだ。続く。
首相官邸で撮った写真(囲み線は重南自身が書いたもの) |
ちょい悪おやじ風の重南(浅野)慶彦 |