東洋大学―野球部は4冠の快挙、経営陣は相変らず

2008/11/21

 東洋大学野球部が神宮球場にて、第39回明治神宮野球大会大学の部で東北福祉大(北海道・東北)を3−2で下して、2年連続2度目の優勝を果たした。東洋大学はこれにて、春秋リーグ戦、6月全日本大学選手権と合わせて「4冠」も達成した。

 東洋大学の達成した春リーグ戦、秋リーグ戦、全日本大学選手権、神宮大会と年間4冠制覇の快挙は、72年の関大、89、97年の近大、02年亜細亜大学以来、史上4校目だそうである。

 大学野球では早稲田大学のハンカチ王子斎藤佑樹投手が注目を集める事が多いが、東洋大学は目立たずこつこつで最終的に勝ちをチームワークでゲットするという日本的な好プレーで大勝利を収めたわけで、09年の活躍と個々の選手の今後も大いに期待されるところである。

 野球部を筆頭に東洋大学生達の活躍はカラッと清々しく素晴らしいが、転じて大学経営幹部達の利権抗争を巡る疑惑の暗雲立ちこめぶりは今だ黒い雨雲が空を覆い尽し大学職員間に暗闇を作っている。

 東洋大学夏季補講in北志賀高原ホテルでの人妻女子学生大怪我事件はいまだ緘口令が敷かれるまま。というよりは、口封じ圧力が職員間でも大きくなっているそう。よって、これ、女学生大怪我事件に居合わせた二教授らの公的発表もないまま、単なる自宅謹慎処分で終了しそうな気配である。

 田母神俊雄前航空幕僚長の正論を説いた論文一つをマスコミで騒がれただけで、自衛隊幹部の多くが減給などの処分を喰らったりと、よのなか一般では不祥事不正と認められずとも騒ぎの火種が起これば当然のように本人以外の管理者も何らかの反省を促されるようになって来ている。企業じゃなくてもコンプライアンス流行で、トラブルが起きた時いかに早くそれに対処し、正々堂々と決着をつけるかに組織の真価が問われるみたいな「行き過ぎ」なくらいの風潮がある。

 しかし、東洋大学では逆に「非コンプライアンス」が行き過ぎではないか(東洋はもうちょっと世間の不祥事に対する神経質さを見習っては?)。東洋大学では過去にも教職員のセクハラ問題に際し、本紙や一部週刊誌が追及したにもかかわらずセクハラ問題を揉み消し教職員に何の処罰も与えなかった。今回も、このままいけば人妻東洋大生の北志賀高原ホテルでの大怪我は、なかったことにされてしまう。

  東洋大学の学生達は規律厳しい中、運動分野で着実な成果を上げているのに、大学経営幹部らが不祥事に対しこうも寛容では……というより、こうも隠蔽体質が蔓延しドロドロした学内利権抗争が日常化しては、職員だけでなく学生にまで邪気が伝播し、学生の士気が下がりやしないかと心配である。

 もっとも東洋大学の場合、幹部理事・職員らが一律減給処分を喰らった所で、理事の中には東洋大学から給料という形では一切金を受け取らず、別の形の金銭取引で蓄財している常務理事もいて、単に役員理事一律減給処分としても痛くもかゆくもないという不公平が生じるわけだから、単純に減給減給と言っても仕方がないことだが。

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