敬天新聞4月号 社主の独り言(中辛)

(敬天新聞 平成17年4月20日号 4面)



▼先月9日(水)新橋での定期街宣終了後、7時を待って解散するのであるが、私が出た後、当社社員が2人逮捕された。全くそういう場面を想定していなかったので、取り囲まれてることに気づかなかった。いつも何人かの当局らしき人影はあるので、慣れもあるだろう。

 私に対する容疑なら「見せしめ」も含めて新橋逮捕もあるかもしれないが、社員の新橋逮捕は予想外だった。街宣が終了し後片付けが終り私が立ち去ってからの急襲は、私に対するせめてもの情けなのか、統率をバラバラにする意図か、単なる偶然か。逮捕状が出てしまえば所詮我々はカゴの鳥。我々の発した言動が、法を逸脱しているのか否かを争うしかない。

 容疑は強要未遂だった。強要という言葉は脅迫より弱いイメージを与えるが、実際は脅迫(罰金刑あり)より遥かに重く、3年以下の懲役で罰金刑はないのである。脅迫より重い、というのは、無理(脅迫)に何か(対価)を押しつける、という2つの行為から成り立ってる、という意味だろうか。

 新聞報道では「戸田競艇場の自販機をどかして、知人の自販機を入れろ」となっていたが、本人達の主張は「特定の業者との随意契約はおかしい、入札制度にすべきじゃないか」ということだった。その信念に基き、植村は20日間断食を決行し、二人は否認。

 果たして、結果は処分保留、実質不起訴である。ただ植村は暴力行為で再逮捕された。植村に関しては、もし本件で起訴されたら本件だけ。不起訴だったら別件逮捕はあるだろう、と予測していた。

 というのも、植村は毎日のように、職員や議員でもないのに市役所や競艇場に「出勤」し、また議会がある時は朝早くから議会事務局へ「出勤」していた。

 植村の行動力を利用する議員や職員もいたろう。その言動を心よく思わない者もいたろう。最近は反・神保市長としての言動が目立っていたし、戸田市役所には「敬天対策」として400万円の経費を計上し、警察OBを職員として顧っているのだそうだ。植村恐るべし。

 不正を追及する側からすれば「正義」と信じた行動も、追及される側にしてみれば「不都合」で「迷惑」な行為と感じることもあるかもしれない。目障りな植村が一罰百戒的に見せしめになったことは、ある意味仕方のないことだろう。

 警察OBの中には「自分が逮捕させた」と用心棒代をつり上げるのが目的か、契約年数延長が目的か強調して回ってるアホもいるらしいが、現役刑事に言わせると、「ただ法に違反していたから逮捕しただけ」とのこと。

 そりゃそうだろう。アンタのチンコロだけで逮捕される訳がない。法を犯せば誰でも逮捕される。法を犯さなければ誰も逮捕されない。こんな微罪を追いかけるより、中国人の泥棒や強盗団を捕まえた方が県民はよっぽど喜びますよ。

 しかし被害者から見れば怒鳴っただけの暴力行為も大きな事件だったのかな。植村反省せよ。


▼再逮捕されて、さぞや意気消沈しているかと思いきや、ひるむ心はいささかもなし、と主任弁護士も感心しきり。

 逮捕から36日間(14日現在)断食を続行中というから、その信念たるや鬼気迫るものがある。ちょっとした脅しや人情ですぐ妥協したり泣きを入れる人間には、植村の爪のアカを煎じて飲ませたいものである。

 逮捕以来、100kgあった体重がたった1ヶ月で83kg(17kg減)になったというから危険域ダイエットではあるが、無実に対しての自分の主張を貫く為に男の意地と信念を表現するに他に方法がないのであれば、たとえ70kgになろうが最後までやり通せ。私も留置場で抗議の断食をやったことはあるが、ここまで徹底はできなかった。

 もう食欲に対する辛抱は過ぎてこれからは体力との勝負になってくるだろう。全日本の強化選手にも指定されたことのあるラガーマン。さすが、である。


▼もうちょっと色あせてあきあきしてきたので、どうでも良くなったが、ライブドアとフジテレビの話である。

 高裁の判断は概ね妥当、しかし「証取法違反じゃない」から何をやってもよいというのは、法律さえ犯していなければ何をやってもいい、ということを裁判官自ら認めているのである。それなら何故「時間外」という言葉があるのか、全て「時間内」にすればいいじゃないか。

何の為の時間外なのか。昔江川が空白の1日という時間外を狙って巨人に入団し、日本中からブーイングをくらったことがある。日本人の道徳観念をなくしてはならない。


▼マイケル・ジャクソンが児童に対する性的虐待で裁判を受けている。昔から噂されていたのでおそらく真実だろう。海の向うの話だからどうでもいいが、これが真実なら、こんな病気変態男は刑務所にブチ込んで当然である。

 そのことは裁判所に任せるとして、裁判の進行過程で信じられない光景が出てくる。世界で一番進んでいる民主主義、日本がめざしている理想の合理主義国と思われているアメリカ。そんなアメリカでの裁判だから、何年後か何十年後かに日本に取り入れられる可能性が大だから心配なのである。

 というのは、マイケル・ジャクソンの家政婦の発言である。この女の二男がマイケルに性的虐待を受けていた、ということを証言したことでマイケルは窮地に陥るのだが、実はこの家政婦は過去にマイケルと示談していて200万ドルを受け取っていたというのだ。これでは何の為の和解なのか。両者が全く満足のいく和解というのは難しいかもしれないが、手打ちした以上、少なくとも相手が不利になる証言を公の場ですべきでない。当然のことである。

 それが人間としての最低限のルールであり道徳である。しかし悲しいかな、日本にもそういう輩がチラホラ出始めている。

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