(敬天新聞令和7年2月号 1面)
悪質ホスト摘発 |
昨年11月22日、ホストクラブの女性客から売掛金(ツケ)を強引に取り立てたとして、東京都公安委員会は都ぼったくり防止条例に基づき、新宿歌舞伎町のホストクラブ「SINCE YОU α」(シンス・ユー・アルファ)」に80日間の営業停止を命じる行政処分を出した。
処分理由は、同店のホストが、約90万円の売掛金があった20代の客の女性に「刑務所に行くことになるよ」などと脅し、消費者金融への借り入れを申し込ませ、不当な取り立てをしたためである。
処分に至った経緯はこれより前の2月に、警視庁がこの行為についてホストを同条例違反容疑で逮捕していたことによるものだ。
その後、女性客をスカウトを通じて地方の性風俗店に紹介した職業安定法違反(有害業務紹介)の疑いで再逮捕し、ホストは同法違反の罪で起訴されたのである。
近年ホストクラブで働くホストが、顧客を相手に、暴力、詐欺行為、高額請求といった不当な金銭要求など、様々な法的問題を引き起こす事件が後を絶たない。所謂「悪質ホスト問題」である。
特に未成年の女性や経済的に困難な立場にある顧客が、風俗店や路上売春への斡旋など性被害に遭うケースが問題視されている。
又その社会的な背景として、ホスト自身に課せられた過酷な労働環境や不透明な経営構造にも問題があるとされ、規制や啓発の声が高まりを見せている。
警察庁の露木康浩長官が自ら歌舞伎町を視察し、後の会見でトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)の関与に言及し、取締りの強化を宣言したのは記憶に新しい。
その後、悪質ホストによる売掛金の高額請求が問題になる中、歌舞伎町では主要ホストクラブがツケ払いを全廃する自主ルールを設けたが、料金を前払いさせる「前入金」など、形を変えて、今もなお高額な借金を負わされるケースが続いているのである。
そんな最中に、ホストが逮捕され、営業停止処分を受けたのが、前述した新宿歌舞伎町のホストクラブ「SINCE YОU α」なのである。
SINCE YOUのお詫び(クリック)
薬物疑惑? |
このホストクラブの母体は「SINCE YОU GROUP」(シンス・ユー・グループ・最高経営責任者=優士会長)と呼ばれていて、系列のホストクラブは20店舗にも及んでいるそうである。
偶然なのか必然なのか弊紙には、その店舗で働くホストの間で、大麻といった違法薬物の使用が蔓延しているとの情報提供が、昨年夏頃から頻繁に寄せられていたので、取材のため質問状を送っていたのである。
その情報によると、同店で人気ホストであるという「鬼 刃牙」(きさらぎ ばぎ」が、女性客に薬を飲ませて売り上げを上げているとか、グループトップの「優士会長」が自ら率先して違法薬物を使用していたといった内容である。だが質問への回答は期限までに得られないまま現在に至っている。
弊紙も別件で忙しいので忘れていたが、いつだったか新橋駅前で毎週行っている街頭演説会の準備中に「SINCE YОU GROUP」の優士会長を名乗る人物が、作家向谷匡史著書「安藤昇外伝『殉心』敬天新聞社主白倉康夫」を持参して、「白倉社主のサインが欲しい」と社員に話しかけてきたという報告があった。
果たして、あれは嘘か真か、夢か幻か?
何れにせよ、悪質ホストクラブはいかん。金を持たない無知な少女を嵌めるのではなく、金持ちのセレブ女性を楽しませ満足させる接客の原点に回帰せよ。弊紙の質問状(クリックで拡大)