米国市場に上場したベンチャー企業 ロボット法律相談所の社長と黒歴史

(敬天新聞 令和7年12月号2面)


起業の元手

 弁護士という肩書に法的知識、そこに生まれつきの商才が加われば、それはまさに鬼に金棒である。

さらにその商才が、節度を欠いた「詐欺的発想」と混じり合ったとしたら、もはや誰にも手がつけられないだろう。世の中には、そうした境界線ギリギリの人物ほど成功するという皮肉な現実がある。

ある筋の話では、十年ほど前、投資ビジネスの名を借りた「投資詐欺まがい」の案件で大金を集めた男がいたという。そのグループの頭目、いわゆるナンバー1の男N氏と、その懐刀のナンバー2の男Y氏は、表向きには投資事業を名乗っていたが、実態はかなり怪しげで、手下として使われていた男たちは、複数が逮捕、十年以上も服役した者までいる。だが、肝心のトップ2人だけは、手下が口を割らなかったため、罪を免れたというのだ。

ところが、その後の展開がさらに興味深い。ナンバー2のY氏が、捕まらなかったのをいいことに、集めた金を丸ごと持ち逃げしたらしい。裏では「裏切りだ」「話が違う」と騒ぎになっていると聞くが、当の本人はその金を元手にAI(人工知能)ロボットを使った法律相談所なるビジネスを立ち上げ、いまでは米国市場に上場し、成功者面をしているというから汚い話である。

もちろんナンバー2側にも言い分はあるのだろう。しかし、現実として「指示する側」にいた者は罪をかぶらず、代わりに「使われた側」が十年以上も人生を奪われているのだから、道義的に見れば、少しぐらい報いるのが筋というものではないか。

かつてなら、こうした金の流れは暴力団の資金源になるような話である。しかし時代は変わり、いまでは汚れた金でも、表向きは立派な会社となり、弁護士のスポンサー事務所にさえなれるのだから恐ろしい。

そもそも、この話はもう時効なのだろうか。刑期を終えた者たちは、出所してきても、今なお世間の目や生活に苦しんでいる。



AIを使ったロボットを活用した法律相談を世界展開進行中のY氏 



証言の真偽

 弊紙は取材のためナンバー1の男N氏とも直接あったし、刑務所に行った男たちの生活支援をしてきた人からも話を聴いたが、どう考えても後味の悪い結末になっている。

金を持ち逃げしたと言われているナンバー2のY氏は、新橋駅東口近くにビル一棟を丸ごと借りて事務所を構え、何百人もの弁護士を登録しているとかいないとか。事実ならば、まったく異次元の規模だ。顧問弁護士はワイドショーのコメンテイターで知られている有名弁護士H氏だ。

そのため過去の話しが事実であっても責める側にはリスクが伴うことだろう。一度終わった事件の話を蒸し返して騒げば、今度は自分たちの名前が世間に出回り、家族や生活にも悪影響が及ぶ恐れがある。グレーゾーンの世界では、誰もが傷を負っているため、強く出ることが難しい。だからこそ、余計に生臭いのだが。

現時点でナンバー2だったY氏側は、「事件の首謀者とは知り合いではあるが、刑務所に入った者も知らないし、金を預かった事実もない。事件とは無関係である」 という立場を取っているそうだ。

ただ、前述したとおり弊紙としてはナンバー1のN氏とも直接会ったことがあり、また服役した男たちを陰で支えてきた人物からも証言を得ている。


取材のため弊紙が関係先に送った質問状の一部



黙した真実

 その証言によれば、2014年〜15年にかけて、ナンバー2だったY氏が関与する特殊詐欺事件で、多くの協力者が摘発・処罰を受けたという。例えば2015年7月30日、A氏が「出し子」として逮捕。同年8月11日には、B氏が複数の出し子を纏めていたとして逮捕。これにより自業自得ではあるが、B氏は社会的信用を失い、離婚・退職に至り、自宅や店舗を喪失するなど、甚大な損害を受けたそうである。 当時B氏には8〜9年の求刑が見込まれており、ナンバー2のY氏から「黙っていろ」との指示を受け、それを守った結果、多大な損失を被ることになったそうである。

これらの事件は10億円に及ぶ被害が発生したそうであるが、ナンバー2のY氏が約束した補填はなかったそうである。また2014年にはC氏が同様の事件で逮捕されて、精神的苦痛から躁鬱病を患い、2016年に自殺したそうである。この様に話が完全な作り話でないことだけは確かだ。

ともあれこの話、近いうちにどこかの週刊誌が嗅ぎつけ、紙面に踊る日も近いのではないか。表向きは、きれいな「成り上がりサクセスストーリー」。しかし裏では、人生を失った男たちの残された傷跡があり、更にその先には詐欺被害者のいまだ癒えていない現実がある。そう考えると、華々しい成功の影というものは、実に深く、暗い。

これまで弊紙は幾度となく詐欺師を追ってきた。その過程で、犯罪で得た金を元手に起業して、事業に成功した者がグラドルと結婚し、会社の売却益でシンガポールに移住して贅沢な暮らしをしているなどの例を、実際に目にしてきた悔しい思いがある。

今年最後となる本号では時間の都合上、名を伏せた先出記事に留めたが、来年はさらに踏み込んで報じる予定だ。「天網恢恢疎にして漏らさず」である。



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