(敬天新聞 令和6年3月号2面)
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疑惑の渦中にある(株)東星建設 |
不可解な融資 |
先月号で報じた青森県の(株)東星建設(上北郡横浜町苗代川目42ー12)が、銀行から不可解な融資を受けたという疑惑で、事態が急変し、窮地にあるという新たな情報が寄せられている。
この会社の実質オーナーである秋田和夫氏から金を受取っていると言われている銀行から、雇われ社長の長岐順治氏が何度も呼び出され、詰問されているらしい。どうやら粉飾決算を疑われているようである。粉飾決算とは、会社が自社の財務状況を実際より良く見せるために行う、虚偽の決算報告のことである。
銀行は、回収可能な信用のある会社にしか金は貸さない。一昨年暮れから、昨年夏にかけて東星建設は、4つの銀行からトータルで5億3000万円を借りている。4つの銀行というのは、みちのく銀行むつ中央支店、七十七銀行青森支店、みずほ銀行青森支店、青森銀行むつ支店である。みずほ銀行に至っては、二度にわたり合計2億円超を借り入れている。
弊紙がこの銀行融資を不可解であると指摘したのは東星建設の売上高が、一昨年は5億4000万円だったというからだ。それに加え地元では秋田和夫氏が、これらの各支店長をむつ市内の飲食店で接待している姿が何度も目撃されていると専らの噂である。
その飲食代は勿論秋田和夫氏が全額負担し、帰り際に現金を渡すのだそうである。それがタクシー代なのか、手当の部類なのかは分からない。情報提供者は「手当」という表現をしている。
更には秋田和夫氏が、銀行から金を借りるだけ借りて「計画倒産」するという企てを、気を許す人間に酒の席で語ったという話もあるからだ。
秋田和夫氏は自分が創立した会社を一度は自分の実子に継がせている。それを昨年4月に現在の長岐順治社長に継がせているのだ。順風満帆の会社なら、社長は息子に任せ、長岐順治氏が信頼できる部下なら、息子社長の片腕にして支えさせるという形をとるだろう。企ての布石と見て取れる怪しい社長交代劇だ。
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融資額は2億円!? みずほ銀行青森支店 |
金融庁が動く? |
七十七銀行に限っては画面下の資料にあるように、無担保社債受託・引き受けの持続的な成長の支援も表明している。
本件の情報提供者は、七十七銀行の支店長か、みちのく銀行の支店長との、不適切な関係を疑っている節がある。
こういう場合、金を貰っているような立場の人間は余程バカじゃない限り、他人に喋ることは先ずない。大抵は金を出す側が、自分を大きく見せる為に、他人に自慢するのである。また聞いた者も必ず誰かに喋るのが通例である。そして最後は当局(取り締まる側)の耳にも届くのである。
現在これらの情報について、一説では銀行の監督官庁である金融庁にも情報が入っており、そちらから調査が入っているという情報もある。金融機関の健全かつ適切な業務運営を確保するためにも、問題点を厳しく問い、糾して頂きたい。ドラマ半沢直樹でいう金融庁検査の対象事案である。
風雲急を告げる。何だか大事件が起きそうな様子である。
七十七銀行のお知らせ(拡大クリック)
弊紙の質問状に対して七十七銀行青森支店の回答しないという回答書(拡大クリック)