皇室カレンダー・11月12月
=天皇陛下お誕生日に際して皇居吹上御苑にての天皇皇后さま

 徳川家康が江戸城入城当時、天皇皇后両陛下が御写真に映っておられるこの一帯は、局沢といって16の寺があったという。それらの寺を移し代官・年寄などの邸宅にあてた。二代将軍秀忠のとき、紀伊・尾張・水戸の御三家をはじめ、親藩・譜代の有力大名の邸宅になり、江戸城を西側から防備する役割をもっていた。吹上に紅葉山があり、ここに山下門を築き門内に東照大権現宮を祀り、家康の死後は菩提寺となる明暦の大火で焼失した後は火災防止の見地から順次庭園化され、さらに、宝永年間には邸宅が全部撤去されて一大庭園が築造された。

 天皇御誕生日を国家として初めて祝ったのは、明治元年に天長節として祝ったときである。その後、即位した天皇の誕生日にあわせて天長節が定められた。戦後、天皇誕生日として国民の祝日と定められ現在に至る。なお、皇后の誕生日は地久節と呼ばれるが、戦前においても国家の祝日にはなっていない。

 天皇誕生日と天長節はほぼ同じものだが、天長節については実際の天皇誕生日からこれを祝う日を移動する場合もあった(大正天皇の時期)。現在では祝日法において天皇誕生日は「天皇の誕生日を祝う」と定められており、実質上天皇誕生日と天皇誕生祝日は一体である。  なお現在の日本では祝日法によって、月日に基づき天皇誕生日が定められている。そのため皇位継承によって自動的に祝日となるわけではなく、前代天皇の誕生日と今上天皇の誕生日が異なる場合、国会で祝日法を改正をする必要がある。現在の天皇誕生日は今上天皇の12月23日であり、昭和天皇の誕生日は、1989年に祝日法の改正で「みどりの日」とされ、国民の祝日として残された。さらに来年・2007年からは「みどりの日」から「昭和の日」と名称が変更される。  もし祝日法を改正する間に前代天皇の誕生日を迎えた場合、今上天皇の誕生日ではないのに、天皇誕生日として祝日となってしまう可能性がある。


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